
心の伊達市民 第一号
少し前に私が書いたブログへのコメント欄に、友人のYさんが次のように投稿していた。『10年前の「小金持ち老人」のバカが、10年経って「年金頼り老人」に様変わりした。あの頃はバカ元気であったのだ! 昨日の日経平均株価が、ブラックマンデー並みの2200円の暴落に。10年前だったら青い顔をして震えていただろう。今ではその亡霊から解き放たれて門外漢である。世間のバカから「解放」されると、仙人の気分でもある』。
(注)10年前頃までは、Yさんも株式投資をしていた。
日本の株式は7月11日に過去最高値の「4万2224円」を付けた。
しかしその後、ジリジリと下がり出し、8月1日(-975円)、8月2日(-2216円)となった。この日の下落幅は歴代2位だった。そのことをYさんはコメントしたのである。
ところが週明けの8月5日(月)には、歴代1位の(-4451円)の下落となりパニック状態になった。当然であるが、私も持ち株が大きくマイナスに沈んだ。私は投資歴が長いのでパニックにはならず、翌6日に兜町の「KABUTO ONE」に遊びがてら動画を撮るために様子を見に行った。
午前10時45分頃に「KABUTO ONE」に着いたら、3人の報道陣が来ていた。
「KABUTO ONE」の巨大なモニターに株価が表示されるのは、11時からのようだ。
11時にモニターに映し出された株価は、「+2899円」だった。
この日の終値は歴代1位の値上がりの「+3217円」だが、最高値からまだ7600円くらい安い。この日がプラスであっても、まだまだ先は波乱があるだろう。
株は「上がれば下がり、下がれば上がる」を繰り返しながら、長期では上昇しているのである。高齢者は長期に考える時間は残されていないのだから、Yさんは賢かった。
(おまけの話)
「KABUTO ONE」を出て、日本橋の高島屋まで歩いて行った。
マンションの女房の友人が、高島屋で開催中の「みたてのくみたて」の展覧会の招待券をプレゼントしてくれたからである。彼女は高島屋の株主で、余分な招待券を持っていたからだ。
この展覧会はミニチュア作家の「田中達也」の作品と、その写真を展示している。
「KABUTO ONE」から高島屋までは徒歩で約10分だが、午前中から暑い。
この展覧会は珍しく「撮影OK」であった。
作者(田中達也)のHPでは作品写真の使用に関しても、次のように書かれている。
「SNSでのシェア、ミニチュアカレンダーを紹介する目的での記事への画像引用は許可します。作者がわかるように必ずクレジットの表記をお願いします」とあった。
そんな次第で、今回のブログには多くの作品写真が使われているのである。
「みたてのくみたて」とは変なタイトルだし、その意味がなんだか分からなかった。これも彼のHPを見て、なんとなく分かった。
『誰しも一度は思ったことがあるはずです。ブロッコリーやパセリが森に見えたり、水面に浮かぶ木の葉が小舟に見えると。ミニチュアの視点で日常の物事を考えると、いろいろと面白いことを考えつきます』・・・
『そうした考えを写真として形にしたいと思い、始めたのがミニチュアカレンダーです。主にジオラマ用の人形と日用品をモチーフに撮影しています。日めくりカレンダーのように毎日、ホームページやSNSで更新していることから、ミニチュアカレンダーと呼ぶようになりました。毎日のささやかな楽しみにしていただけるとい幸いです』。
「ミニチュアカレンダー」は2011年から今まで、毎日、1作品をネットで公開している。これは凄い!
でも私も似たようなことを、ブログでやっているから苦労が分かる。
私はミニチュア人間も彼の作品かと思っていたが、そうではなく購入した物のようだ。
それを彼の感性で他の普通の品物と組み合わせて、空想の世界を作り上げていた。
素晴らしいアイディアに感心した。
私が高島屋の催事場に見に行った時は、見物客で大混雑だった。
作品は実物とパネルになった写真で、見る人で行列が出来ていた。
また大量の作品の展示で、みんながスマホで写真を撮るのでなかなか前に進まない。
しびれを切らした私は写真は人混みの後ろからザッと見て、実物を重点的に見た。
今回のブログで採用した作品は、全て実物を私が撮影したものだ。
また数ある作品の中から、特に私が気に入ったものを選んだ。
「KABUTO ONE」で「現実」の厳しさを見せられて、高島屋で「空想」の世界を見せられた。そして空想の世界に「魅せられた」、この暑い1日だった。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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「またたび文庫」の羽地夕夏さん(羽ちゃん)〜人の心に風を送る人〜
嵐ではない。 そよ風でもない。 ヒュン!と人の心に風を送り。 ハッとさせてくれる人だと思いました。 ひさびさに「いいものみつけた!」という気持ちにさせてくれた人。 と、失礼な書き方をしましたが「なんて素敵な人なんだ!!」という意味です。 そして、実際には見つけたというよりも、出会いのきっかけは若い友人からの紹介でした。 ただその時には、羽ちゃんはその「光」を見せてはくれませんでした。 沖縄の人らしいのんびりした感じの印象。 表面的に溢れ出すオーラで、その存在の凄さを隠せない人はいますが、羽ちゃんはそういうタイプではないように見えました。 決して隠しているわけではなく、あくまでも自然体で、自分をそれ以上にも以下にも見せない人でした。 それがもう、話してみてビックリ! さらに彼女の書いたものを読んでみてビックリ! https://www.instagram.com/matatabibunko_hon/ ↑本の書評や所感などを書いています。 こちらを読むと、只者ではないことが分かります。 ということで、今回は白老を本拠地に移動本屋「またたび文庫」を展開している羽ちゃんこと羽地夕夏さんを取材させていただきました。 この日、またたび文庫は、白老の子育てふれあいセンター「すくすく3・9」の森のカフェイベントに参加されていました。 庭が森になっているそこには、小さい子を連れたお母さんや、地域の方々が来場者となって訪れていました。 その脇にあるニッセの小屋では、地元の店「カイザー」さんが珈琲を落としていました。 「すくすく森のカフェ」は、手作り感溢れるあったかい和みの空間でした。 そんな雰囲気の中で出店されていた、またたび文庫の羽地夕夏さんは、沖縄県読谷村出身の24歳。 大学で国際政治を学び、卒業後は東京の出版会社の営業を1年経験されました。 その後、2022年5月より白老町の地域おこし協力隊員として活動をされています。 「本は子供の頃から好きでした。学生時代は古本屋巡りが好きでした。何かを調べたい時は必ず本。ひとつのテーマについて深く知りたいときは、本を探して読みます。」 何故白老だったか 白老に来たきっかけは、先ほどお話しをした共通の若い友人でした。 それは羽ちゃんが大学4年生の時、初めてその友人に案内されて白老の森を歩き、すっかり白老の自然に魅せられました。 「それまでの人生では森歩きをしたことってなかったんです。」 同時期に読んでいたのはアイヌを題材にした小説「熱源」。 沖縄とは全く異なる北海道の自然への興味、アイヌ文化への関心も後押しをして、白老移住を決めたそうです。 そして実際に移住をした白老は期待通りだったと言います。 またたび文庫の誕生 「人口1万6千人の町 白老の文化拠点として、本屋をつくりたい。」 〜という想いで羽ちゃんは移住後、ほどなくして始めた 古本メインの移動本屋(新刊も1割ほどあり) 「またたび文庫」を立ち上げました。 マタタビといえば、あの齧った猫が恍惚状態になると言われる樹木の名前です。 「初めて北海道を訪れた時、森で初めてマタタビを口にし、とても美味しかったのです。これが猫もうっとりするというマタタビの木の実か!!」と。 きっと、その実は熟したオレンジ色をしていたのでしょう。 ほんのり甘いマタタビは、アイヌ文化史にもたびたび登場し、現代でも果実酒にして薬効を得るなど様々な利用法があります。 そしてまた。 羽ちゃんが好きなアーティスト奥田民生のCDにも「股旅」というタイトルのものがあるそうです。 こちらは旅のうたですが…。 旅先だった北海道に移住した羽ちゃんにとって、「またたび」という響きには特別な想いがあるのでした。 ところでこの日、鮭の木箱に入れて持ってきた本は100冊くらいでした。 「在庫はどのくらい持っているのですか? また、ここに持ってくる時の選書の基準は何でしたか?」 「在庫は2000冊くらいです。今は主にイベント出店という形で販売をしているので、出店するイベントの趣旨や、集まるであろうお客様の層を考えて、その志向を想像しつつ選書しています。今日は子育てイベントですので、お母さんが読める本・子ども向けの本をご用意しました。コンセプトは日と場所によって変わり、持ち歩く本も変わります。冊数もあえて少なくしています。」 この選書のセンスがまた抜群です。 ただの勘ではなく、自分のお客さまになりうる層をしっかりと分析しているようです。 それが証拠に、いらっしゃったお客様の年代・会話・購入された本などの記録をされています。 入れ替わり立ち替わりお客様がいらしたことと、雨が降り出したことでじっくり本を選ぶことができなかったのですが、どれもこれも気を惹くものばかりでした。 筆者の図書館司書の友達が、いたく褒めていたのが納得でした。 本へのおもい 「ところで何故、古本をメインにしているのですか?」 「一つには、誰かに大切にされていた本が次の人に回っていく循環に魅力を感じるからです。もう一つは、流行りものの宣伝にまみれた新刊書店より、ひっそりと本が積み上がっている古本屋での本との出会いの方が “ 自分の感覚で選んだ “という実感があり面白かった…という実体験からです。」 なるほど…。 ベースは大学生の頃の古本屋巡りだったのですね。 そしてこんな質問も〜。 「いちばん大切な本はなんですか?」 「いちばん長い期間、定期的に読み返している本は『星の王子さま』です。王子さまとキツネのお話しが大好きです。まわりの人やモノを大事にするとはどういう行為なのか、どんなふうに世界の見え方がかわるのか、美しい言葉で教えてくれます。」 筆者も遠い昔に読んだ本でしたが、このお話を伺い、また読みたくなりました。 羽ちゃんの言葉は、とても人を惹きつけ「読みたい!」気にさせてくれます。 ではもうひとつ。 少し難しい質問を投げかけさせていただきました。 「生き方を決定づけた本はありますか?」 「難しいですが…。平野啓一郎さんの『私とは何か 「個人」から「分人」へ』という本をあげさせていただきます。モラトリアム真っ盛りの大学生時代に読みました。自分のアイデンディティーは確固たるものではなく、他者との関係性の中でうまれる多様なものだという考え方に出会い、“ 自分とは何か?” という内向きの漠然とした悩みに対する執着がうすくなりました。」 う〜む。 深い…。 これもまた俄然読みたくなりました。 あらためて羽地夕夏という人 羽ちゃんはInstagramやnoteに本にまつわるいろいろを書いています。 その中から一部抜粋してみますね〜 『現時点のスタイル→本との一期一会の出会いの場をつくるというスタンスで、毎日本棚を入れ替える。POPをおくなどの装飾はとくにしない。自分の感性で本をえらぶという行為じたいを楽しんでもらいたい。。。と思いながら。』 こちらは移動文庫のスタイルのお話ですね。 おもしろい。 とにかく本と真摯に向き合っている。 そしてもう一話。 『〜前略〜「読書は人生に役立つのか?」というテーマに近づけたい。読書とは「自分で問いをたて、知識を得て、深めていく習慣」と定義してみる。特定のスキルや知識は陳腐化してしまう。だとしたら、せめて今の自分が本当に関わりたいものを、自分でえらべるようになること、ってすごく大事なのでは。。。読書が「自分のものさし」をアップデートしていく手段になるなら、「読書は人生に役立つ」と言えるんじゃ〜〜中略〜〜地理、社会、個人の思想を紐づけてみていくのは終わりがないから面白い。なんの役にたつかはわからないし、時間があるときのお楽しみになっちゃうけど。 今日もよい一日をおすごしください』 こちらは羽ちゃんの読書観。 と、こんな感じで羽ちゃんが発信するInstagramの書評や所感、あるいは考え方は、とてもグッとくる文章ばかり。 それでも物書きではなく、人や本との一期一会を大切にしたいと、売る側を選びました。 最後に地域おこし協力隊卒業後の構想を伺いました。 「拠点としての古本屋(店舗)を持ち、時々移動するというスタイルにしたいと考えています。 同時に、これから製本の勉強もする予定です。その後、絵本作りのワークショップを行ったり、出版のサポートもしたいと考えています。」 本を軸に活動の幅を広げていかれるようです。 今後の活動が楽しみです。 羽ちゃんの発する言葉ひとつひとつが筆者のこころに風を送ってくれた気がしました。 気がつけば秋。 読書を楽しみたいですね。 ―またたび文庫情報― クラウドファウンディングは2024年4月8日まで! 応援はこちらから。 白老でのおもな拠点は蔵、Haku hostel、観光協会(ポロトミンタラ)など。 出店予定は毎月更新されます。 営業時間は11:00~17:00 *出店予定は、Instagramにある月次予定表をご覧ください。 ・しらおい創造空間「蔵」 〒059-0906 白老郡白老町本町1丁目7-5 ・haku hostel+café 〒059-0905 白老郡白老町大町3丁目1-7 ・白老観光協会(ポロトミンタラ) 〒059-0902 白老郡白老町若草町1丁目1-21 Instagram https://www.instagram.com/matatabibunko_hon/ note https://note.com/matatabibunko/m/m10475c2e1abd?nt=magazine_mailer-2022-08-25 買取り情報
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