心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(115)・・・「スヌーピー」と「あやかし」

数寄屋橋交差点の「SONY PARK」の前を歩いていたら、ビルの壁に『もし望めば 犬だって飛べるんだ』という奇妙な文章が目に入った。
もう1枚のパネルには『スヌーピーは今日も語る』と書いてあった。

「なんだろう?」と思い近付いて行くと、係の女性からパンフレットを渡された。
私 『予約していなくても、見られるのですか?』
係 『今からでも大丈夫です』
そこで裏のエレベーターに乗って、先ずは4階に行ってみた。


 「SONY PARK」ビル



4階に上がると受付があった。
私は『予約をしていないのですが・・・』と言ったら、受付の男性が料金表を出して来た。そこには当日券は1500円と書いてあった。私は特にスヌーピーが好きなわけでもない。無料だと思ったので4階まで上がったのだが、有料と知り中に入らずに帰ることにした。

帰りはエレベーターを使わずに、階段で降りてみた。
すると階段の踊り場にはスヌーピーの関連のイラストが貼ってあった。
またガラス越しに中を見たら、どうやら物品販売をしているようだった。     


2階から1階への通路に書かれていた文章。



今年はスヌーピーやチャーリー・ブラウンでお馴染みのコミック「PEANUTS」が誕生して75年になるそうだ。

SONY PARKのホームページを見たら、『PEANUTSに登場する数々の言葉をテーマに、「10人のゲストキュレーターが選ぶ大切にしたい言葉」、「言葉を再構築したオリジナルアイテム」、「食と言葉を一緒に楽しむカジュアルダイニング」の3つの切り口で構成。芸人であり小説家であるニシダ(ラランド)、詩人の最果タヒなどの個性豊かなゲストキュレーターを迎え、彼らの心に響いた言葉がGINZA SONY PARKに溢れます』とある。

いまでもスヌーピーは日本で人気があるのだろうか?
私の子供が小学生の頃は大流行りで、ぬいぐるみを買ったり映画などにもよく連れて行ったものだ。もういまは私にはスヌーピーに興味が無くなったので、入場料を支払ってまで見たいとは思わなかった。


4階エレベーターホール「スヌーピーは今日も語る」



そもそもスヌーピーは1950年、漫画家のチャールズ・モンロー・シュルツがコミック「PEANUTS」をアメリカの新聞に描き始めたことが始りだ。
今回のSONY PARKでのキャラクターの「語り」は、原作とは関係ないと感じた。
そこで私は著作権が気になったので調べてみた。すると次のことが分かった。

『著作権は著作物を創作した時から自動的に発生する(これを無方式主義という)。一方、知的財産法の特許法などは権利を取得するには特許庁の審査にパスする必要がある。著作権には複製権や公衆送信権をはじめとして、さまざまな権利が含まれる。著作権法による著作物の保護期間は、原則として、著作者の死亡した年の翌年以降70年が経過するまで』。

作者は2000年2月に亡くなっているから、まだあと45年も著作権が残っているので、彼の遺族はいいなー。


 「I THINK WE ALL FEAR THE UNKNOWN」



SONY PARKのスヌーピーの解説である。
『なぜ、PEANUTSは75年経ったいまなお、愛され続けているのでしょうか。それは、ただかわいいだけではなく、誰もが抱える喜怒哀楽から、ときに社会的な問いまでも、ささやかな日常の会話のなかで描いてきた普遍的なメッセージにあるのではないでしょうか』。


スヌーピー以外のキャラクターが勢ぞろい



SONY PARKの解説の続き。
『多くは語らず、ウィットに富んだ言葉で心を掴む。そんな彼らの、何気ない日常の中の心地よい言葉のリズムこそが、PEANUTSのいちばんの魅力なのではとGinza Sony Parkは思いました。スヌーピーたちが語る言葉には、わたしたちの「日常」をもっと面白く、・・・』

『そしてあたらしい「リズム」を生み出すヒントが秘められてそう。そんな思いをこめて、Ginza Sony Parkはこのプログラムをお届けします』。
私は4階から外階段を使って降りて行く途中の踊り場で、PEANUTSのマンガを見て、もうこれで十分だった。


 「SOMETIMES I LOVE LIFE SO MUCH I CAN'T EXPRESS IT!」



(おまけの話)
都バスに乗るために、銀座4丁目に向かった。
4丁目角の三越デパートの壁に、またも巨大なスヌーピーが描かれていた。
三越は毎年、夏休みになると「スヌーピー in 銀座」というイベントを行っていて、今年で27回目だそうだ。

今回のテーマは「DRAW TOMORROW 夢を描こう」である。
要はスヌーピーを使って夏休みの親子を呼び込み、夏枯れから逃れようという作戦だろう。


「DRAW TOMORROW」(三越銀座店)



暑くて堪らないので、バスに乗る前に三越に入って涼むことにした。
すると入口からスヌーピーだと思っていた私は、「お化け」を打ち出しているので驚いた。提灯のお化けがベロを出していて、「あやかし GINZA」と書いてあった。そして三越は次のように解説している。

『日本の夏は、お化けの夏。江戸時代、歌舞伎小屋が夏に「涼み芝居」と称し怪談物を特集したことがキッカケで、夏に怖い話を楽しむ文化が広がったと言われている』。


三越銀座店1階入口の「あやかしGINZA」



『妖怪画の祖と呼ばれる浮世絵師・烏山石燕の作品を着想源に、令和の絵師があらたな解釈で描き出した百鬼夜行が、みなさまをお出迎えいたします。心で涼を感じる、江戸の文化をお楽しみ下さい』。
スヌーピーと思って入った人達は、入口から「あやかし」で驚いただろう。

では「あやかしとはなにか?」と思い調べてみたら、「海上での妖怪や怪異の総称」とあった。デパートは商売となると「なんでも利用する」という魂胆が見える。
私は「スヌーピー」か「あやかし」のどちらか1つにして欲しいと思った。


 「あやかしGINZA」



「あやかし」という聞きなれない「お化け」の出た昔話を調べてみたら、次のような話があった。

『江戸時代の怪談集「怪談老いの杖」に以下のような記述がある。千葉県長生群大東﨑でのこと。ある船乗りが水を求めて陸に上がった。美しい女が井戸で水を汲んでいたので、水をわけてもらって船に戻った。船頭にそのことを話すと、・・・』

『船頭は言った。「そんなところに井戸はない。昔、同じように水を求めて陸に上がった者が行方知れずになった。その女はアヤカシだ。船頭が急いで船を出したところ、女が追い掛けて来て船体に噛り付いた、すかさず櫓で叩いて追い払い、逃げ延びることが出来た』。


 「あやかしGINZA」

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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