心の伊達市民 第一号
ベトナム(42)・・・ベトナムの家族
(2013年9月5日))「ブログ閉鎖中の話題」
これは経済発展と大いに関係があるようだ。特にバブル期に不動産価格の暴騰で、兄弟・姉妹の間でも相続問題で裁判沙汰になってしまった家族もある。
お父さんの運転で、4人乗り。
ところがベトナムに来て、家族の絆の強さに驚いた。全ての判断基準は家族が基本である。
だから、家族の利益にならなければ、なにもしない。
一方で家族の為なら、自己犠牲も問わない。私から見ると、異常なほどである。
これは普通の人の月収の5ヶ月分である。学生の身分ではとても買えない。
それなのに、みんなバイクに乗っている。
3人乗りでさえ禁止なのに、4人で平気で乗っている。
しかも新品に乗っている。
「そのお金はどうしたの?」と聞くと、彼らはこともなげに、「家族にお金を出してもらった」と言う。
驚くことに、結婚した兄とか嫁いだ姉にも援助をしてもらっている。
姉が日本で働いて、そのお金で弟を大学に行かせるという話もよく聞く。
また、日本で働いたお金を貯金して、兄のいる実家の家を建て直すとも聞く。
4人乗りで、事故が起きたらどうするのだろう?
彼らの多くは、家族の生活を少しでも豊かにしようとして、借金までして日本へ行くのである。
私はそれを見ていられない。
私の授業の時に、「日本へ行く前にお金の使い方を決めないで欲しい。家族とお金の約束をしないで欲しい」と伝えている。
実際に過去の女性の実習生の中には、家族思いでお金を故郷に送った為に、父と兄は大金が毎月振り込まれるので仕事を辞めてしまい、酒びたりになった者もいる。
彼女が故郷に戻ったら、既にお金は無くなっていたという悲劇もある。
家族ドライブだから、飲み物の飲む。
私は「日本にいる3年間で、あなたは考え方が変ります。だから、ベトナムに戻ってからお金の使い方を考えて欲しい。家族と約束はしないで欲しい」と繰り返し訴えている。
一生に一度の日本行きと、生涯で1度の大金を手にする機会を無駄にしないで欲しい。
自分の将来の為に使って欲しいと切に願っている。
でも日本語が充分でなく、外の世界知らず、ただ家族思いの彼らに私の声が届くかどうか?
20年後くらいにはベトナム社会も経済発展で大きく変り、みんなの考えも変る。
その時になり、お金も学歴も無い彼らが泣く姿を私は見たくないのである。
お父さんの運転を信頼しきっているお母さんと子供達。
一方でシッカリした自分の将来設計をしている子もいる。
そんな子は女性に多いような気がする。
日本が好きで、日本語が好きで、日本の漫画が好きで、「将来は日本のアニメの翻訳者になりたい」
なんて言う子に出会うと嬉しくなる。
また、「日本で経験を積み、3年後に戻ったら日系企業で働き、将来は自分の工場を持ちたい」という夢を語る子もいる。
幸せな家族の4人乗り。
この学校は日本語を教えているが、それと同時にベトナム人実習生の募集をしている日本企業の紹介を
している。2週間に一度くらいの割で、企業の面接会がある。
普通は3回くらいの面接で合格するのだが、なかなか合格出来ない子がいる。
日曜日は家族でドライブ。 ただ走り回っているだけだ。
みんないい子である。
なんとか採用して欲しいのだが、企業には採用の基準がある。その筆頭が日本語の能力である。
そんな生徒の合格を手助けし、「先生、合格しました」と報告に来てくれると、自分のことのように嬉しい。この年になり、私は本当に良い機会を得たと感じている。
4人乗りと3人乗り。 前のバイクは扇風機まで運んでいる。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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