日本財団が渋谷区と合同で実施している「誰もが快適に使用できる公共トイレを設置する」というプロジェクトがあるのを知った。


それによると【トイレは日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴。渋谷区の17カ所で、順次公共トイレが生まれ変わっていきます。それぞれのトイレには、世界で活躍する16人のクリエイターに参画いただきました。それぞれに個性豊かなトイレをぜひご覧ください】。


         
           トイレは左から「身障者用」、「女性用」、「男性用」           (代々木深町小公園)

【公共トイレは長く使い続けていただくものです。THE TOKYO TOILETではそれぞれに印象的なトイレを設置しますが、デザイン性に優れているだけではなく、気持ちよく利用していただけるよう、清掃をはじめとしたメンテナンスも重要と考えます】とあった。
この企画は2020年~21年にかけて企画されていて、現在までに6ヵ所だけが完成している。


       
           太陽の光加減で、外からハッキリ見える透明トイレ。        
  (はるのおがわコミュニティ・パーク)

今回は特に私が興味を持った3ヶ所のトイレを見に行った。
その中でも特に2ヶ所のトイレがユニークである。
なんと!トイレ全面がガラス板で、外から丸見えなのである。
このトイレを設計したのは「坂 茂」氏で、そのコンセプトは彼の言葉では次のようなものである。


      トイレの中に入っても鍵を掛けなければよく見える。

【公共のトイレ、特に公園にあるトイレは、入るとき2つの心配なことがあります。
一つは中がクリーンかどうか、もうひとつは中に誰も隠れていないかどうか。新しい技術で作られた鍵を締めると不透明になるガラスで外壁を作ることで、トイレに入る前に中が綺麗かどうか、誰もいないか確認でき、その2つの心配をチェックすることができます。そして夜には、美しい行灯のように公園を照らします】


         
         中から鍵を掛けると、見えなくなる。(右端)

最初は「代々木深町小公園」にあるトイレである。
小田急線の代々木八幡駅から歩いて10分ほどの、代々木公園の向かい側にあった。
3色の透明なガラス板で作られたトイレで、遠くからでも中が見える。
男が1人、入って行った。丸見えである。なんだか見ている私の方が恥ずかしい。
男がカギを掛けたらしい。すると中が見えなくなった。


           
       透明トイレの中から見た外の光景。

次に少し先にある「はるのおがわコミュニティ・パーク」に行ってみた。
こちらも小さな公園で、トイレの近くには誰もいない。
そこで私は出たり入ったりしながら、写真を撮る。とても面白い。


透明トイレはこの2ヶ所だけであるが、初めての人は「入って座っているところを外から見られてしまう」と思うに違いない。こんなユニークな発想をする人が日本にもいたとは嬉しい。


         
         鏡には大きく「ドアのカギをかけてください」とある。

3ヶ所目は「神宮通公園」のトイレである。ここは建築家の安藤忠雄氏の設計だ。
代々木公園の中を通過して、原宿駅から渋谷方面に向かう。
それは宮下公園のバス停の前にあった。
しかし透明トイレを見た後では、世界の安藤忠雄の作品でも影が薄く感じる。
来年には「隈研吾」の作品も出来るようなので、その時はまた見に行こう。


             
   鍵を掛けると、外の光景が見えなくなる。

(おまけの話)
私は今までに色々な国に行って大の方のトイレに入った。
時期は色々なので、現在も同じかどうかは分からないが、とりあえず紹介する。
・中国(紫禁城)・・・コンクリートの打ち放しのところに四角い足乗せがあり、その間に穴が開いている。両サイドは仕切りがあるが、通路を挟んだ向かい側にはドアが無いので反対側にしゃがんでいる人の全身が見える。そこら中にウジ虫が這っていた。気持ちが悪くなり、すぐに外に出た。


         
     代々木公園も紅葉が始まった。

・エジプト・・・トイレの便器の中の後方から水道の細いパイプが突き出ている。
終ったら自分で蛇口を開く。イスラム式のウォッシュレットである。
バケツの置いてあるところもある。


・マレーシア・・・トイレの隅に蛇口があり、細いゴム製のパイプを手に持って洗う。
この国もイスラム教なので、いわばハンド・ウォッシュレットである。
・ベトナム・・・マレーシアと同じ。だからトイレの中は水浸し。田舎は掘立小屋。


   
犬を11匹も散歩させる男。 向こうには結婚用の写真撮影の準備をしているカップルがいた。

・ヨーロッパ・・・トイレの中に必ず「ビデ」が備えてある。
初めて見た時は、私はなんだか分からなかった。
・アメリカ・・・オフィスビルは鍵が掛かっているので、鍵を持っている社員しか使えない。
公衆トイレは仕切りがあるが、下半分が見える。ビル内の男女のトイレは同じ階には無い。


結論としては、「世界中で、日本ほどトイレが清潔な国は無い」。
またウォッシュレットはホテルでさえ、殆ど普及していない。ガンバレ!TOTO。


         
       宮下公園バス停前のトイレ(安藤忠雄の作品)


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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