マンションの友人(Mさん)に誘われて、「房総半島の春」の撮影に行った。
3月に伊豆方面にドライブに行った時に、『次回は房総半島に桜と菜の花の撮影行きましょう』と言っていた。ところがなかなか連絡が来ないし、桜も終ってしまう。
そこで私は思い切って、メールで様子を伺った。





桜並木の美しい道路は車もほとんど走っていない。


私『房総半島へ行く計画はどうなりましたか? テレビで見ると千葉方面は桜はまだ満開になっていないようです』。Mさん『失礼しました。失念していました。まだ桜の満開に間に合うなら、すぐに計画します』


そしてMさんから『4月8日はどうですか?』と聞いて来たので「OK」をした。
それでも計画を知らせて来ないので、「どうしたのかな?」と思っていたら、出発前日の夕方に『明日朝、午前6時にマンション出発』とメールが入った。





田植え前の田圃に張った水に映る桜


Mさんはいつも出発を急に決める。私は慣れているので気にしないが、もう少し早い連絡が欲しい。
それにしても『失念した』とはいい言葉だ。『忘れていた』だと、『なんだよー!』となるが、「失念」だと誰の責任か分からなくなるような文句を言い難い雰囲気がある。


色々あったが、午前6時にMさんのボルボで出発となった。
常に私は会計係となり高速料金とガソリン代を記録しておき、帰った時に割り勘にしている。





一本桜の樹齢100年を超す「与太郎桜」


東京湾横断道路(アクアライン)を利用して、茂原近くまで1時間で来た。
もう房総半島は春爛漫で、道路や家々では桜が満開だった。
Mさんはいつも緻密な計画を立てるので、とても安心できる。


最初の目的地は『与太郎桜』であった。その場所は市原市で、農家の崖の上にたった1本立つ桜だった。
樹齢は100年以上のようで、誠に見事な桜だった。ネット情報によると『ヤマザクラとオオシマザクラ」の雑種だそうだ。





桜街道を行く。


その時、遠くで列車の警笛が聞こえた。来る時に渡った踏切を列車が通過する合図のようだった。
そこで桜を見終ってから、カーナビで調べて近くの駅に行ってみた。
駅の時刻表を見ると、1時間に1本くらいの割で列車が来る。30分くらい待てば、次の列車が来ることが分かった。


そこで急に「撮り鉄」の気分になり、ローカル線の列車と桜と菜の花」の写真を撮ることにした。
単線の小湊鉄道の「里見駅」の近くの踏切の横で列車が来るのを待ち構えるのだが、どっちから来るのかが分からない。急に踏切の音が鳴ったが、まだ来る方向が分からない。





初めての撮り鉄「小湊鉄道」里見駅付近


私の予想した方向の逆から列車が来たので焦ってカメラをそちらに向けたが、初めての「撮り鉄」では難しかった。その後は3ヶ所の桜の名所を廻ったが、どこも素晴らしい上に、ほとんど人が来ていない。


道路の脇では田植えの準備が進んでいた。畦道ではタンポポが咲き、土筆が顔を出している。
どこから飛んで来たか、桜の花弁が田植え前の水面に浮かぶ。田圃からはカエルの鳴き声が聞こえる。
誠に長閑な光景で、ウクライナの戦争もIT技術も新型コロナBA.2も関係無い世界がそこに広がっていた。





田植えの準備をする農民


先に進むと「桜街道」と名付けられた道があり、見事な桜の並木道だった。
その後にもう1ヵ所「いすみ鉄道」で「撮り鉄」を行ったが、また上手く行かなかった。
房総半島の中ほどは思った以上に田舎で、自然が山ほど残っている。


意外に田圃が多いのを初めて知った。ところどころで千葉名産の「落花生」の畑もあった。
千葉県は近いので、帰りは4時過ぎには自宅に着いた。
Mさんと2人で存分に自然を満喫し、「房総半島の春」を楽しんだ旅だった。





2回目の撮り鉄「いすみ鉄道」


(おまけの話)
旅の企画とドライバーのMさんは、かなりのグルメである。
ただ食べ歩きをするだけではなく、自分でも調理をする。
自宅では奥さんよりMさんの方が、夕食の支度をすることが多いそうだ。


いつも一緒に旅する時は、Mさんは地元の美味しい料理屋を探して予約しておいてくれる。
それも値段がバカ高いような店ではなく、適度な値段で料理が美味しい店ばかりだ。





日本蕎麦屋「はじめ」の「天婦羅とせいろ」(1350円)


グルメのMさんはコンビニも贔屓にしている。
朝食を食べずに出て来ているので、千葉県に入り先ずコンビニで「ホットドッグ・チリソース」とコーヒーを買った。その後でまたコンビニに寄り、ソフトクリームを食べた。私もそれはお付き合いをした。


昼食の後にまたコンビニに立ち寄り、今度はエクレアとコーヒーだった。私はそこでは付き合わなかった。
そこからコンビニ談義となり、コンビニでのセルフレジのやり方を知らなかった私の失敗話で盛り上がった。





桜吹雪の中でスマホでなにか調べているMさん


帰りの道中は、ほとんどが食べ物の話だった。
マンションのデジカメクラブの新年会にMさんが中華料理を作ることになっていたのだが、これもコロナ騒動で延期となっている。私が紹介したGINZA SIX の中華料理店には行ったようで、『なかなか美味しい』と言っていた。


彼は駐在員として単身で上海に長くいたので、自炊や中華料理のことを聞いてみた。
すると意外にも『ほとんど近くのローソンで買って来て食べていた。上海のローソンは日本と同じだった』と言った。これで皮肉にも、益々、Mさんの手作りの中華料理を食べて見たくなったのである。





タンポポが咲き、カエルが鳴き、菜の花畑が遠くに見える。


伊達季節移住のススメ 心の伊達市民 第一号

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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