心の伊達市民 第一号

春が来た 


春と言えば「桜」であるが、近年は河津桜が多くなり染井吉野が押され気味だ。
東京の開花宣言は靖国神社の標準木で観察するが、例年より早く14日に開花宣言が出された。染井吉野が咲く前に、街路樹として植えられた「モクレン」が咲いているのを見掛けるようになった。

「中央区いいね!」に「新川でハクモクレンが綺麗だ」と書いてあった。
そこで都バスに乗って東京駅八重洲口に向かっている時に、「新川」でハクモクレンを見掛けたのでバスを降りた。この辺りは東京駅に近いのだが、住宅が多く閑散としている。


中央区新川の2本の街路樹「モクレン」



連日の「WBC」の試合を見ているので、興奮してなかなか寝付けない。
大谷の大活躍に対して、4番打者で三冠王の村上の不振が見ていて歯がゆい。
彼がペナントレースでの出来だったら、予選の4試合ともコールドゲームだったのではないか?

本人も打てない自分に情けなさを感じているだろう。
やはりWBCというのは、特別な舞台なのかもしれない。


 ハクモクレンは美しい。



暖かくなって来たら、突然のように童謡「春が来た」の歌詞が浮かんで来た。
『春が来た 春が来た どこに来た 山に来た 里に来た 野にも来た
 花が咲く 花が咲く どこに咲く 山に咲く 里に咲く 野にも咲く
 鳥が鳴く 鳥が鳴く どこで鳴く 山で鳴く 里で鳴く 野でも鳴く』
単純な歌詞だが、一度聞くと覚えてしまう。


この木と、その先にもう1本のハクモクレンがあった(新川)



春になると、いい年をしているのに、なんだか心がウキウキするから不思議だ。
ヒートテックの下着を脱ぎ捨てて、一気にランニングシャツの下着になった。
それはいいのだが、花粉症の季節ともなる。

今年の私は昨年よりも花粉症が酷い。目がかゆい。鼻水が出る。
空は霞がかかり、中国からは黄砂が飛んで来ていて遠くが見えない。
春は良いことばかりではない。


 築地本願寺の裏門を出ると、ピンクのモクレンの街路樹がある。



新川のハクモクレンはたった2本の木があるだけで、わざわざ降りて見るほどのものではなかった。次のバスを待って、東京駅八重洲口に行く。そこで用足しをしたら、もうやることが無い。
朝食用のコーヒー豆が切れかかっているので、銀座に出て買うことにした。

その後で、スマホのdポイントがローソンでコーヒーを飲めるくらい溜まっていたので、イートインで休憩する。ローソンで休憩している間に雨が降って来た。
慌てて築地本願寺のレストラン「紫水」に駆け込み、「ビジネスランチ」を食べる。
私は本願寺クラブのメンバーなので、10%引きとなる。


 こちらのピンクのモクレンは、花が下を向いている。



本願寺を裏門から出たら、そこにはモクレンの街路樹があった。
ここのモクレンはピンク色で、とても綺麗だ。花が咲いていない時は気が付かない。
隅田川の川沿いを歩いて勝鬨橋まで行って、橋を渡り反対側のテラスに降りて築地大橋方面に進む。その先の小さな公園を出て少し進むと、この辺りで一番早い桜が咲いている。

名札を見たら「オオヒガンザクラ」という名前だった。
そしてマンションに着いたら、道路沿いに「モクレン」の街路樹が植えられていて、いまは少し見頃を過ぎていた。ここにハクモクレンがあるのを、注意力散漫でいまになって知った。


隅田川の近くに1本だけある「オオヒガンザクラ」



(おまけの話)
新川には四谷怪談で有名になった「於岩稲荷田宮神社」があるので、ついでに行ってみた。かなり前に来たことがあるのですぐ分ると思ったが、念のために地図を持参したがこれが正解だった。私の思っていたのとは逆方向の路地を入るのだったからだ。

年をとると「記憶なんて当てにならない」と、痛感したのだった。
於岩稲荷田宮神社はひっそりと佇んでいて、見過ごしてしまう。参拝者もいない。


「於岩稲荷田宮神社」境内  



怪談の「おいわさん」は「お岩さん」ではなく、正式には「於岩さん」である。
ところが四谷にも「於岩稲荷田宮神社」があるので、話がややこしい。
ネットの解説を見ると、次のような経緯があると分かる。

『四谷にあった田宮神社は東海道四谷怪談の上演の際の祟りの噂から、演劇関係者の参拝があり、数多くの役者から崇敬されるようになっていた』


 中央区民文化財の鳥居。



『ところが、四谷にあった田宮神社は、明治12年に周辺の大火の被害にあって焼失してしまう。そのような非常事態の際に手をさしのべたのが、歌舞伎役者の市川左団次。彼は私有地を提供し、田宮神社を再興する。しかし、そこは四谷ではなく、芝居小屋に近い新川だったわけである』

『田宮神社は移転後も芝居関係者の崇敬を受け、またその知名度から多くの人々の参拝があったという。そうして戦後間もなくまで平穏に新川にあったのだが、事態は一変する。突如として四谷に“於岩稲荷”を称するものが移転してくる。それが現在も四谷左門町にある陽運寺である』


 「於岩稲荷田宮神社」の本殿



『これに慌てたのが田宮神社である。四谷を離れて既に60年ほどになる。しかも陽運寺は、田宮神社が元あった場所の目の前に建立され、お岩様を大いに喧伝している。そこで田宮神社が下した結論は、元の四谷に帰ることであった』

『昭和27年に田宮神社は四谷に戻るのであるが、新川にある田宮神社もこの地に残ることになった。つまり歴史から言えば、新川の田宮神社の方が本家とも取れるわけである』。
私は以前に四谷の方も見に行ったことがあるが、斜めに向かい合って「お岩さん」を祀り争っている。


 大阪浪花座興行記念「市川左団次」奉納の「百度石」

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    桜といえば、やはり思い浮かべるのは、ソメイヨシノ。あの白さは清潔で清純で、春の純粋さを象徴していると思います。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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