心の伊達市民 第一号

お台場の2つの展示館

お台場には時々、行くので、「もうほとんどのことは知っている」と思っていた。ところがネットで「墜落した宇宙船のような建物」という情報を知り、「見に行かねば!」と思った。
地図を見ると「夢の大橋」の脇で、私がいつも通っている場所にある。

でも「そんな建物があったかなー?」と、全く気が付いていなかった。
そこで暇人の私は確認の意味で、小雨の中をわざわざ出掛けて行ったのである。


         
「夢の大橋」から下を覗くと「共同溝展示館」が見える。


その建物の放置されたまま20年以上も休館中だそうだ。
共同溝とは道路の下に、電気やガス、上下水道などのライフラインを纏めて収容したものだそうだ。
更に情報を調べると、この建物は「共同溝展示館(通称・K-Museum)」というものだそうだ。

1996年に開催される予定だった「世界都市博」で公開されるはすが、その時に都知事になった青島幸男の選挙公約が「世界都市博中止」だった。それで建物は完成していたが、今でも使われていないのである。設計は世界的な建築家の「渡辺 誠氏」である。


          
全景が分かる位置に行って、金網越しに見たところ。


「夢の大橋」の東京ビッグサイト寄りの左側の、下の方にその建物はあった。
これで余程、気を付けていないと見落としてしまう。
建物の周りは柵で覆われていて、よく見えない。金網の隙間から写真を撮ったが、中に入ってみたかった。
なにか有効に使う手立ては無いのだろうか?
果たして青島幸男の「世界都市博」中止は正解だったのだろうか?


         
横に廻ったら、奇抜なデザインの建物だった。


(おまけの話)
「共同溝展示館」は外から見るだけだったので、すぐに終ってしまった。
そのすぐ後方に「水の科学館」という建物が見えた。
そこで時間つぶしをするために、その建物へ向かって行った。
この辺りは「ゆりかもめ」の駅から遠く、かなり不便な場所である。
だから訪問者もあまりいないだろうと思った。


        
「夢の大橋」から「水の科学館」が見える。


入口を入ると、お決まりの検温と消毒が待っている。
係員の女性からパンフレットを渡されて、順路に従って進んで行く。
1階のロビーのような場所では子供が遊べるような仕掛けがあり、小学生低学年らしき団体が水鉄砲で遊んでいた。

ここは「アクアパーク」という場所で、「わくわくマウンテン」という小山もある。私のような高齢者は見当たらず、殆どが小学生と先生である。場違いの場所に紛れ込んでしまったように感じる。


         
1階の「アクアパーク」は子供が遊べる。


私は少し前に葛飾臨海水族館で小学生たちと一緒になり、うるさくて参った経験をしている。だから子供達と一緒になるのが嫌で、エスカレーターで2階を飛ばして3階に行った。

そこでは「水のたびシアター」という部屋があり、「水つぶの気持ちになって、水の大循環を体験しよう」という説明のもとに巨大なスクリーンが前方、左右、天井にあり、山から始まる水の旅を映し出していた。


        
小学生を追い越して、エスカレーターで3階まで行く。


シアターの座席は20人くらいでいっぱいで、15分おきに映像が映し出される。私が行った時は別の小学生たちが先生と一緒に来ていて、私は小学生から逃げ切れなかった。
このシアターは子供向けとはいえかなり上手く出来ていて、私も一緒に楽しめた。

映像にナレーションは無く、音楽と映像だけで「山に雨が降り、それが川となって町に届き、浄水した水が家庭に配られる。家庭で使った水が排水され処理されて海に流れ込む。そして蒸発して雲になり、また雨になって降って来る」。
言葉でなく映像で教えるのは、とても良い方法だと感じた。


       
「アクア・フォレスト森を探検!」で出迎える「水滴くん」


その後は同じ3階で、「アクア・フォレスト森を探検!」と題して、「水のふるさと」を訪ねる展示である。入口では木で作られた水のキャラクターが出迎えてくれる。
男性は「水滴くん」で、女性は「水玉ちゃん」という名前だそうだ。
「水の科学館」自体が子供を対象にした施設なので、私には全てがちょっと恥ずかしい。


          
「アクア・フォレスト森を探検!」の内部。


2階は水を使った子供騙しの実験なので、私はざっと見て廻り1階に降りた。
そしてパンフレットに載っていた、地下一階に行こうと思ったが場所が分からない。1階の受け付けて聞いたら、係員が付いて案内するガイドツアー方式になっていた。
若い女性の案内で地下2階に下りると、そこはポンプ場となっていて、ガラス越しに巨大な装置が見えた。

ガラスの向こうに用意されたスクリーンに映像が映し出されて、ナレーションが私の頭の上から届く。
ここは実際の作業場なので、撮影は禁止である。3台のポンプの内の2台を使って「お台場」と「有明」に給水をしているそうだ。


     
2階の「アクア・ラボラトリー」の水の実験装置。


約30~40分で全ての見学を終り、最後にアンケートを出すことになった。
私は3階のシアターと、地下2階のポンプ室がベストと答えておいた。
お礼に小さなクリアファイルを頂いたが、そこに「水滴くん」と「水玉ちゃん」のイラストが描いてあった。

外へ出たら太陽が出ていて、気温も上がって来た。
そしてブラブラと歩きながらお台場駅まで行き、そこから帰りは都バスで門前仲町に出て遅めのランチにした。


     
アンケートに答えてもらった小さな「クリアファイル」。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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