心の伊達市民 第一号

残暑の清澄公園 

同級生から「残暑お見舞い」のメールが届いた。
『まだまだ暑さ厳しい毎日が続き、その上にコロナ禍が相変わらず鎮座しており動きにくい昨今ですが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか?』と書いてあった。

ここで変なことに気が付いた。
「残暑」とか「暑中」という言葉は「話し言葉」では使わないのではないか?
友人と会った時に『暑中ですねー』とか、『残暑ですねー』と言う人に会ったことがない。


「清澄公園」に入ったところ。


・・・というわけで、いつものように残暑の中を出掛けて行った。
今回は清澄公園の「ドングリ」の状況を見に行くためである。
昨年は「ドングリ」が不作でほとんど拾えなかったので、「今年はどうか?」と思ったのである。

都バスで「平野一丁目」で降り、清澄庭園の裏の「清澄公園」に向かう。
この日の最高気温はこの夏16度目の「猛暑日」で、35度だった。


林の中で「ねこじゃらし」を見付け、我が家の猫のお土産にした。


公園に入ると大きな木が多いので、かなり暑さからは逃れられる。
ベンチで休んでいる人が、チラホラ見える。
私はドングリのなる木を探して、林の中を上を見ながら歩いて行く。
しかし全く見付けられない。太いの幹にはセミの抜け殻が張り付いている。
セミにも木の好みがあるようで、抜け殻が全く付いていない木もあるから面白い。


 太い木を見上げれば、必ずセミの抜け殻がある。


ドングリを見付けられないので、セミの抜け殻を見付ける方に方向転換した。
セミも子供から逃れるためか、私が背伸びしても手が届くところでは脱皮をしないようだ。地上から3メートル以上で太い木の幹で抜け殻を見付けることが出来る。

銀杏の木があったので、よく見たら「ギンナン」が生っていた。
9月の中頃になると、靖国神社のギンナンが地面いっぱいに落ちて甘酸っぱい匂いを出すのを思い出した。


 「ギンナン」はまだ色付いていなかった。


セミが鳴いている。それもたくさん鳴いている。
抜け殻ばかりと思っていたら、抜け殻の横に木の幹の保護色でセミがいた。
最初の頃はセミの鳴き声を私の「耳鳴り」かと思っていたが、幹に止まっているセミを見付けて「そうじゃない」と確認した。

私がカメラを向けてシャッターを押したら、その音に反応してセミは飛び去って行った。後にはセミの抜け殻だけが残っていた。
ここで「虎は死して皮を留め・・・」から、「セミは死して抜け殻を留め」と連想した。


 セミと抜け殻が並んでいた。


公園の中を歩き回り、奥の方で「ドングリ」が生っている木を見付けた。
それも「たわわ」というほど、沢山のドングリが実っている。
通路を挟んが木を見たら、そこにもドングリが実っていた。
しかし私が希望している饅頭型の大きなドングリは見付けられなかった。
それでも諦め切れず、林の中を歩いて出口に向かった。


 やっと見付けた「ドングリ」


上ばかり見て歩いていたら、躓きそうになった。
そしてその時、前方の木の根元に「アオサギ」がいるのを見付けた。
暑さを逃れて、ここに来たのか?
『なぜこんな場所にアオサギが?』と思ったが、このアオサギは隣の清澄庭園の池で見る、あのアオサギではないかと気が付いた。

その理由は私に気が付いたアオサギが急に飛び立ち、清澄庭園の方に去って行ったからである。そんなことにお構いなく、アオサギがいた木の向こう側のベンチでは、太めのオヤジが居眠りをしていた。
秋になったら、家族を連れて「ドングリ」を拾いに来よう。 


 木の根元で休む「アオサギ」


(おまけの話)
夕方になり、以前の地元の後輩(Hさん)から届いた手紙を読んでいた。
彼は以前にも書いたがPCの具合が悪く、私のブログにコメントが書き込めない状態が続いていて、その代りに1週間に一度の定期便で手紙でコメントを送って来る。

この日のコメントの中に次のような文章があった。
『ブログの文章を読ませてもらい、写真を追いかけると実況中継のように思えて来て面白いです』。
私は彼の指摘にあったように、文章と写真をリンクさせようと頑張っているので、このコメントは最大限のお褒めの言葉だった。


窓の外を見たら、虹が出ていた。


午後5時頃だったと思うが、手紙を読んでいる途中で何気なく目を上げて窓の外を見た。すると北東の空に素晴らしい虹が出ていた。すぐにカメラを持って窓際に行った。

そして女房にも大声で知らせた。
この日の午後3時頃に、かなり激しく雨が降った。丁度、その時の私はバスの中だったので、濡れなくて済んだ。それがこの時間になって太陽が顔を出して、それで虹が出来たのだろう。


 今回の虹は割合に色が濃かった。


空は虹の出ている方角の半部だけ晴れていて、右半分の空は曇っていた。
だから今回の虹は左半分だけの虹だった。
しばらく天然のショーを楽しんだが、虹は10分もしない内に消えてしまった。

午後6時過ぎの夕焼けを期待していたが、その時間になると空はまた曇ってしまった。
明日もまた雨模様で昼頃には晴れる予報なので、もしかしたら虹が見られるかもしれない。


そろそろ天体ショーも終りになりそうだ。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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