心の伊達市民 第一号
独立行政法人「海技教育機構」という組織がある。
そこでは5隻の練習船を所有していて、その中の「日本丸」と「海王丸」の2隻が帆船である。
私は晩年に海に近いところに住むという幸運に恵まれた。
今は時々、海技教育機構のホームページの中の「練習船行動予定」を見て、帆船が晴海埠頭に入港する日を確認している。そして都合が付く限り、帆船の写真を撮りに行っている。
9月27日の午前11時に「日本丸」が晴海埠頭に着岸したことを、ホームページで見た。
先ずは「豊洲大橋」に向かい、そこから撮影することにした。
橋の上を移動しながら撮影したが、帆船だが帆を揚げげていない。
これは仕方のないことで、東京湾内では帆を揚げられないという決りがあるようだ。
「帆の無い帆船」を見ると、例えは悪いは「食べ終った焼き魚」を想像してしまう。
焼き魚を綺麗に食べた後の、骨だけの干物を連想するのは変かもしれないが・・・。
「日本丸」の隣には水産庁の漁業取締船が並んで着岸している。
着岸しているすぐ後ろが元東京オリンピックの選手村であり、マンションと帆船では絵にならない。そこで出航日を調べて、レインボーブリッジの上から「日本丸」を撮影することにした。
レインボーブリッジは長いので、日本丸が橋のどこを通過するかが問題だった。
少し早めに現地に着いて、出航とその後の進路を見ることにした。
「海技教育機構」のホームページの「練習船行動予定」で確認したら、「日本丸」は10月5日の午後2時に出航すると分った。生憎の小雨模様の天候だが滅多にないことなので、レインボーブリッジに出掛けて行った。
今回はお台場側から歩いて行った。
小雨の上にモヤが掛っていて、晴海埠頭に停泊している「日本丸」が確認出来ない。
しばらするとタグボートが現れて、「日本丸」に近付いて行った。
なにをしているのかは遠いし、モヤでハッキリとは分からない。
午後2時になり、タグボートが動き出すと同時に「日本丸」も動き出した。
タグボート2隻と「日本丸」がレインボーブリッジの方へ近づいて来た。
待機していた消防艇が、送別の記念放水を始めた。
私はタグボートの動きを見ながら、「日本丸」がレインボーブリッジのどこを通過するかを見定める。
私の思っていた位置よりは竹芝寄りを通過しそうなので、急いで場所を移動する。
ユックリと近付いて来た「日本丸」は私の真下を通過して、消えて行った。
たった18分のショータイムだったが、これは映画を見るより面白い。しかも無料で申し訳ない気持ちになった。
(おまけの話)
我が家の窓から遠くに帆船「明治丸」が見える。それも船の前のビルに邪魔されて、マストだけである。この明治丸は東京海洋大学の構内の庭に展示してある。
この学校は以前は「東京商船大学」と言っていたが、平成15年に東京水産大学と統合して「東京海洋大学」となった国立大学である。その東京商船大学が明治8年11月に開校してから昭和50年で100年となり、その記念事業として「百周年記念資料館」が出来た。
以前は「明治丸フォトコンテスト」があり、毎年のように応募していたが、入選したことはない。秋には校内に植えられた銀杏の紅葉が素晴らしい場所でもある。
そして突然のように新型コロナウィルスのまん延で、一般人の入場が禁止となってしまった。
それが7月2日から再開となったのを、かなり経ってから知った。
でも暑い最中だし、紅葉もまだなので行く気持ちにはなれなかった。
ところが9月から「百周年記念資料館」のオープンと共に、係員の説明が行われると知り出掛けて行った。明治丸は青天の中に凛々しく立っていた。
この帆船は陸上に置いてあるので、初めて見る人には多少の違和感があると思う。
誰も見学者がいないので、1人で自由に甲板に上がったりして写真を撮った。
その後に「明治丸記念館」に立ち寄った。
入口にはこの学校の卒業生らしき、かなり年配のボランティアの説明員がいた。
私は何度も来ているので、その人達には会釈だけして館内を見学した。
出口で係の男性に「ありがとう御座いました」と言い、お愛想のつもりで少しだけ専門的な質問をした。すると「我が意を得たり」とばかりに話し出した。
「現在の明治丸の置かれている場所は、昔はポンドだった」、「戦後に進駐軍に寄って、ポンドに沈められてしまった」、「明治天皇が青森から函館経由で横浜港まで乗船したことがある」、「それを記念して(海の日)が制定された」、「現在の明治丸は船としての機関は全て外されているので、形は船だが消防法では建物扱いになっている」など、延々と話し続けた。
私は次の予定があったので、途中で切り上げたかったがそれも出来ない。
結局は20分以上も説明を受ける羽目になってしまったのである。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
詳しくはこちら- ジャンル
- 娯楽・趣味
- アクセス総数
- 1,433,805回
ハッシュタグ
月別アーカイブ
「むしゃなび」はこちらの皆様に支援して頂いています
人気の記事
-
11/19(火) 写真で見る東京(63)・・・佃散歩
-
11/18(月) 小さな旅・・・人形町
-
11/20(水) 小さな旅・・・日本橋&六本木
イベント
-
12/08(日) 09:40~17:00
「LAST HOPE」の映画
- 開催場所
-
室蘭市市民会館・だて歴史の杜カルチャーセンター
-
12/14(土) 20:00~23:55
年忘れディスコパーティー(PPSディスコパーティーVOL.3)
- 開催場所
-
室蘭市中島町5番街ビル2階(PPS)
「観光・体験」カテゴリーのおすすめ記事
-
2024/09/03(火) 写真で見る東京(50)・・・ガード下のアート
心の伊達市民 第一号
01 -
ホテルマンの幸せ
0 -
2024/10/04(金) 写真で見る東京(54)・・・・六本木アート
心の伊達市民 第一号
01
観光・体験に関する
特集記事