心の伊達市民 第一号

日本民家園の紅葉


マンションのデジカメクラブのMさんから、メンバー全員にメールが届いた。
そのメールは紅葉撮影のお誘いであり、『コロナ以降、撮影会が途絶えていましたが、久々に撮影会を企画したのでご参加ください。テーマは茅葺と紅葉のコントラストです。お天気も上々のようです』とあった。

そして彼が車を出すので、5名の希望者を募った。
私はその日は予定が入っていたので、『空きがあれば参加する』と返信しておいた。


 高速道路から正面に富士山が見えた。



ところが参加希望者が全くいないようで、私に参加するようにお願いがあった。
そして当日の午前8時に駐車場の出口で、いつものようにMさんと待ち合わせた。
車には女性会員のS子さんが先に来て乗っていたので、たぶん彼女も参加を依頼されたのだろうと思う。

私はマンションに越して来た時に車を手放したし、免許も返納してしまった。
だからMさんに誘われるのは、とてもありがたいし嬉しい。


入口を入ったすぐ右上が第一号の旧「原家」



目的地は川崎市立「日本民家園」で、川崎市生田区にあるが私は初めて聞く名前だ。
行く前に日本民家園の歴史を調べてみた。それによると『県内における古民家の国指定重要文化財第一号である伊藤家住宅を市内で保存する活動から始まった日本民家園は昭和42年4月1日に旧伊藤家、旧清宮家、旧野原家の3軒で開園しました』

『その後、現在では25件の文化財建造物を有する、質、量ともに日本を代表する古民家の野外博物館となっています』とあった。
昭和42年と言えば、「西暦1967年」だから、もう55年も経っているのだったが知らなかった。


藁ぶき屋根の家が多い。



現地には9時15分に到着したが、開園は9時30分からということで駐車場の車の中で待つ。入口近くには大勢の小学生たちグループが、開園を待っている。
課外学習なのであろう。これは予想外のことで、撮影目的の我々には困った問題である。

9時30分になり入場券売り場に行くと、入場料が書いてあった。
一般は500円、川崎市民の中学生以下と65歳以上は無料、川崎市民以外のシニアの私は300円であった。


家の中は私が子供の頃に住んでいた家のようだった。



Mさんは身体障碍者手帳を持っていて、それを示したら付き添い1名も無料。更に駐車場も無料になった。彼は見た目にはどこも悪くないのだが、以前に重症の膠原病になったことがあり、その時に資格を得たようだ。

私はMさんと出掛ける時は、いつも会計係をしている。
旅の必要経費(ガソリン代、高速料金、駐車料金、その他)をノートに付けておいて、帰ったから割り勘にする。
この方法だとお互いに気を使わないで済むので、いつもこれを行っている。


 ボランティアの人が囲炉裏番をしている。



日本民家園は多摩丘陵の斜面に配置されている。保存されている民家の数は25軒もある。その周りも自然が残されていて、里山を思わせる光景である。
入口を入ると大きな旧「原家」があり、この1軒から日本民家園は始まった。

この建物は明治後期の建物で、完成までに22年を費やした豪壮な二階建ての豪農の家である。民家の屋根の造りには「切妻造り」、「入母屋造」、「寄棟造」、そして「複数の屋根の組み合わせ」がある。
家の中には囲炉裏があり、ボランティアらしき人が火を起こしているのを見せていた。


 囲炉裏の煙が窓から外へ出ていた。



しかしどこへ行っても小学生のグループがいるので、なかなか人の入らない写真が撮れない。その上、25軒も民家があり、それを見るためには坂を登らなければならない。
多くが藁ぶき屋根の民家で、中に入っても大きな違いは無い。
集められている民家は北は山形、南は奈良である。多くは農家のようだ。

専門的には色々と違いがあるのだろうが、素人の私には同じようで違いが分からない。
途中で飽きてしまい、また疲れてしまったので、待ち合わせ場所の一番奥の出口「西門」に行って休んだのである。


合掌造りの家も多い。



(おまけの話)
Mさんの車に付いているカーナビは「上が北」である。これは地図の場合は普通である。しかしカーナビの使い方としては、普通は「進行方向が上」ではないかと思う。
車が北に進んでいる時はいいが、南に進んでいる時は矢印が下に向かう。
右折する時は、矢印は左を示す。東西に進んでいる時に、曲がる時に上下を示す。

私には理解出来ない。
Mさんは『進行方向が上だと、間違える』と言うが、本当かなー?
都心を出る時に首都高速に乗るが、右に入口があるのにMさんは通過してしまった。
進行方向が上を示していたなら、右側の高速道路に入れたと私は思うのだが・・・。


合掌造りの家では、鍋が煮立っていた。



日本民家園でMさんはSさんに「西門出口で待つ」と伝えたようだ。
私はそれを聞いていなかったので、もと来た道を入口に戻ろうとしていた時にMさんに会いそれを聞いた。そこで足の悪いMさんには構わず私は西門に向かったが、この道は険しくてMさんには無理と思われた。

途中でMさんに会うと思い、私はもと来た道を戻って行ったらすぐにMさんに出会った。彼は『S子さんに西門と言った手前、戻るわけにはいかなかった』と言った。
その時にSさんから電話があり、『西門への道は険し過ぎるので、駐車場で待つ』と連絡が入ったのである。「なんだかなー!」。


古民家には蜘蛛が似合う。



ランチはMさんが予約をしてくれていた。グルメのMさんはいつも良い店を選ぶので、私は常に満足している。彼の予定していた日本料理店は「満席」で予約が取れなかったそうで、イタリアンになった。
昼時はランチメニューだけの提供で、1500円で野菜サラダ、メイン、コーヒーがセットになっていた。

しばらくして出て来たラザニアに驚いた。見た目はスープなのである。間違いではないかと思った。スプーンでチーズと挽肉の混じったスープを掬うと、皿の底に四角いパスタが沈んでいた。
不味くはなかったが、これはこの店のラザニアなのか、或いはイタリアのどこかの地方のラザニアなのか? 店が混んでいたので聞き難く、分からないままに食べたのであった。


 古民家の屋根裏(天井は無い)

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    日本民家園は私の好きな場所です。よく整っていて、さまざまな民家の中に入れることと、環境が自然の中に納まっているからです。
    iPhoneでのナヴィゲーションは南北に関係なく、車の進行方向が上に来るようになっています。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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