心の伊達市民 第一号
かなり前に「青ポスト」の話を書いた。その時に『変わり種のポストを探す旅に出ようと考えている。お楽しみに!』と予告した。
それを実行するために、都内探索・徘徊の旅に出た。
その時に「なぜ郵便ポストは赤いのか?」と変なことに疑問を持った。
これはポストを探す旅に出たのだから、知っている必要があると考えた。
そこで日本郵政㈱のホームページを開いてみたが、そんな低レベルの話は載っていなかった。
こういう話はネットに限る。そこにはかなり詳しい話が出ていた。
『日本に初めて郵便ポストが設置されたのは、1871年で木製だった。1872年に黑ポストが出来て全国に普及した。そして1901年に黑ポストから赤ポストに変った。その頃に郵便ポストと時を同じくして、公衆便所が普及して行った。郵便ポストは「郵便箱」と呼ばれていた』
『一方で公衆トイレは「垂便箱」と呼ばれていた。ところが夜になると暗闇の中で、酔っ払いが郵便箱を垂便箱と間違えて用を足してしまうということが頻発した。小便で手紙を汚されてしまうので、イギリスで郵便ポストに使われていた「赤色」に変更した。黑ポストは杉材で作られていたが、それを機会に1901年に燃えない鉄製になった』。
かなり前からインターネットの発達で、多くの人が「E-mail」を使うようになった。
それと比例して、郵便の取扱量が減って行った。更にこの2~3年は新型コロナウィルスの感染増大で、企業が行なうイベントが減り、広告宣伝の郵便物も減ったそうだ。
少し古いデータだが、2020年の手紙の扱い量は77億通、葉書は51億通だったそうだ。
その75%以上が事業所からのものなので、個人で手紙を出す人は後期高齢者なかりなのかもしれない。
「手紙」で思い出したことがある。
日本語の「手紙」は中国では「トイレット・ペーパー」のことである。日本語の手紙は、中国語では「信」となる。中国では今は簡易文字という変な漢字を使うようになり、我々は多くが読めなくなった。しかし台湾では現在も昔の難しい漢字を使っている。
以前は私は台湾によく行っていたので、「エー!」と驚く看板の文字を見ることがあった。例えば「汽車」は「火車」と書く。日本人が見たら、「火の車」である。
また「牙科」は「歯医者」のことで、看板で「これはなんだろう?」と想像するのも楽しかった。
今回のテーマは普通の「赤ポスト」ではない、色違いやキャラクターの付いたポストを探す旅に出た。あまり遠くには行きたくないので、私の徘徊範囲で見付けたポストを紹介する。皆さんの家の近くにも、気を付けて見れば「赤ポスト」以外のポストがあるかもしれない。
先ず最初は「上野」である。ここには2つの異色ポストがあった。
1つは「上野公園のパンダ・ポスト」、もう1つは「下町風俗資料館」前にある赤ポストである。
今回のポスト探しは、私のよく行く場所に限定した。
それは「巣鴨地蔵通り」の(すがもん)、「浅草花やしき」前の(パンダ)、「浅草公会堂」前の(オレンテくん)、「銀座並木通り」の(グレー)、「銀座中央通り」(ブルー)、「日本郵政」(普通)、
「 KITTE」の(ぬいぐるみ)、「東京駅丸の内南口」の(昔の赤ポスト)、「東京メトロ後楽園駅」の(ゴールド)、上野「下町風俗資料館」の(昔の赤ポスト)、「上野動物園」前の(パンダ)の11ヶ所である。
日本中に色々なポストがあると思うが、特別なポストが地下鉄・東京メトロ「後楽園駅」にある。これは「東京オリンピック・パラリンピック」のゴールドメダリストの出身地に設置されているもので、全国に75もある。
他にはキャラクターのものも多いが、なぜか上野ではない「浅草花やしき」にもパンダがあった。忘れてはいけないのは、ポストの元締めである大手町の「日本郵政本社」のポストである。
これが意外に地味でガッカリだったので、東京駅前のKITTEのポストを見に行った。
(おまけの話)
上野の「下町風俗資料館」は小学生も学校から見に来るような施設である。
ところがである。上野駅から資料館に歩いて行くと、とんでもない場所の前を通るのである。それは「上野オークラ劇場」という名の、成人向け映画館である。
これも確かに下町の風俗には違いないが、どちらが先に出来たか分からないが困ったものだ。映画館は資料館の裏で接しているが、資料館の入口からは見えないのが救いだ。
引率の先生は、多分、遠回りをして資料館に行くのだと思う。
上野から都バスに乗って浅草に向かった。
途中で80歳くらいのバアチャンが乗って来て、バスの中ほどで後ろ向きになった姿を見て驚いた。厚手のコートの背中いっぱいに、イスラムの寺院の刺繍がしてある。
履いているズボンにも刺繍である。足元を見たら、若者のように短いソックスを履き踝は素足が見える。
私が「浅草一丁目」で降りたら、そのバアチャンも降りた。
なんだか興味が沸いて彼女の後をついて行ったら、ゲームセンターに入って行った。
彼女は何者なんだろう?
浅草は相変わらず観光客で混み合っている。これに中国人が加わったら、どうなるのだろう? 六区の通りを歩いていたら、浅草演芸ホール前に制服姿の小学生高学年と思われる団体が並んでいた。少し待っていたら、先生に引率されて中に入って行った。
劇場のチケット売場で確認したら、一般は3000円、学生が2500円、子供は1500円だった。最近は修学旅行で落語や漫才を楽しむとは驚きだ。その次に浅草公会堂前に行った。
そこには芸人の手形がハリウッドを真似て、地面に押し付けられていた。
「オレンテくんポスト」には解説があり、「天下取りのますかけ線」と示してあった。
そこで気が付いた「オレンテくん」とは「俺の手」だった。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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