心の伊達市民 第一号

帆船と和船 


6月7日に晴海埠頭公園の専用埠頭に、帆船「日本丸」が入港すると分った。
前回は午前10時の入港予定だったので、早めの9時に行ったが、その時は既に入港してしまっていた。

出港は時間が正確だが、入港は潮の流れや風の具合で、時間がまちまちとなるようだ。
そこで今回は1時間30分前の、午前9時30分に晴海埠頭公園に行った。
晴海埠頭には誰もいない。公園では親子連れが遊んでいるだけだ。


レインボーブリッジの下を行く「日本丸」



「待つ時間」というのは、長く感じるものである。しかし日本丸はなかなかやって来ない。9時55分になり関係者らしき男が来て、専用埠頭の入口の鍵を開けていた。
これを見て、「そろそろ来るな」と思ったのだが、それからが長かった。

10時5分にレインボーブリッジの向こうに、日本丸らしき姿が見えた。
最近は目が悪くなって来たので「・・・らしき」で、確信は持てない。


タグボートが2隻、伴走している。



レインボーブリッジの下を通過した時には、日本丸がハッキリ見えた。
2隻のタグボートが伴走している。日本丸は左の岸寄りをゆっくりと進んで行く。
少し経つとタグボートが日本丸の船尾を押しているようで、船が右に曲がり出した。
曲がり過ぎないようになのか、もう1隻のタグボートが船首に接している。


後ろのタグボートが日本丸の船尾を押す。



船体が大きいので、なにしろ動きが遅い。なかなかこちらにやって来ない。
帆船は東京湾内で帆を上げることは禁止されているようなので、エンジンで進む。
やっと私の方に船首が向いて、ドンドンと近付いて来た。
そしてまたタグボートが船尾を押して、船と岸とを平行にする。


専用ふ頭に向って進んで来る日本丸。



この頃になると船上の人達が見えるようになる。
黄色いヘルメット被っているのは、きっと生徒だろう。
操舵室には白の上下の教官らしき人の姿が見える。

そして10時40分に日本丸は専用埠頭に着岸したのである。約35分のショータイムだった。天気が良かったので、とても楽しめた。いつか帆を張った日本丸の勇姿を見てみたいなー。


  間もなく着岸する日本丸。



(おまけの話)
帆船「日本丸」の着岸を見てから、今度は和船に乗船するために地下鉄で「住吉駅」に行った。天気も良いし、水曜日は江東区の横十間川親水公園で「和船乗船」のイベントをやっている日だったので、その足で向かった。

この和船には数年前にマンションの友人達を案内し、和船を漕ぐ経験もした。
あの時はみんな上手く出来なかった覚えがある。


 和船乗り場の桟橋



この和船は『伝統と文化を残すために江東区が数隻の和船を購入し、ボランティアの人達が「和船友の会」を作り運営している』のである。前回はもう数年前のことなので、どうやって現地まで行ったのか、全く覚えていない。

その為に地図を持参したが、かなり迷ってしまった。その言い訳としては、途中の橋が工事中の為に船乗り場が移動してしまっていたこともある。 


 船頭と話をしながら進んで行く船。



なんとか現地に着いたらかなり盛況のようで、和船が2隻、進んで来るのが見えた。
乗り場で住所・氏名・電話番号を記帳して、救命胴衣を付けて桟橋から船に乗った。
私の乗った和船には、若い母と子の2人も一緒だった。
今回は他人が一緒なので櫓を漕ぐことをせず、ただ乗せてもらうことにした。


 反転して戻る私達の船から見る。



船頭を見てビックリした。数年前に私が乗せてもらった人だった。
その時もかなり高齢だったので、もう引退していると思っていたからだ。

私から船頭に話し掛けた。『絵の描いてある菅笠を見て、数年前の船頭さんだと分った』。そして、『その時は記念に、ドングリに絵を描いたアクセサリーを頂いた』と言ったら、彼も覚えていてくれた。


 向かいからやって来た船は高齢カップル2人だけだった。



現在の友の会のメンバーは65人だそうで、週末だけ参加の現役の人も何人かいるそうだ。横十間川親水公園を進み、行き止まりで反転する。
帰路は船頭が江戸端唄を詠ってくれた。静かに音もなく進む和船で船頭の端唄を聞きながら、30分の乗船は終った。

これを無料で経験できるとは、全くありがたいイベントである。なんだか江戸時代にタイムワープしたような気がした。ありがとう江東区! また来たくなった。


 江戸端唄を詠いながら櫓を漕ぐ船頭。

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コメント

    Shinji

    Shinji

    日本丸は待った甲斐がありましたね。
    和船と船頭さん、それに端唄、粋ですね。端唄を聞けるということはそれだけ静かな所だということなんですね。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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