心の伊達市民 第一号

同級生と豊洲に集う


高齢者は「暑さ寒さ」に弱い。
特に暑さに弱いので、同級生と作っている会「都心を歩かない会」は8月はお休みにした。「都心を歩く会」の名で作った会なのに、メンバーの高齢化と共に「歩かない会」に成り下がってしまったのは残念である。

これが「いつまで続くか?」も、心もとない状況になっている。
「同級生」と言っても12歳から18歳までの6年間を同じ学校で過ごしたのだから、もう60年以上も前のことだ。


 昔の引き込み線「春海橋」



今回は少しだけ涼しくなった9月29日に、2ヵ月ぶりの開催となった。
なにしろ昔は多摩川を御岳から羽田空港までとか、多摩川上水を羽村から新宿までなどのように、何回かに分けて歩いたものだ。

品川から新宿までは、1回歩いたこともある。その時の脚力は誰も無いので、公共交通機関で移動して少しだけ歩くという企画は、幹事の私でも立てるのが非常に難しい。


春海橋の下を通過した「浚渫船」



今回は私の身近な「豊洲ららぽーと」を選んだ。
集合場所は「銀座4丁目」の都バスの停留所である。
私には簡単なことだが、多摩方面からやって来る人達には簡単ではない。
彼等は都心で「都バスに乗る」という経験は、ほとんど無いからである。

地元にいる時は自家用車を使い、都心に出る時はJRを使う。
いつも「多摩格差」を嘆いているYさんなども、「東京のオノボリさん」なのである。


「豊洲ららぽーと」への運河のテラス



今回の参加者は私を含めて、全員で6人である。  
銀座4丁目の三越前から都バスに乗り、「春海橋」バス停で降りる。
ここに最初の目的の「春海橋」がある。

この橋はここら辺に広大な土地を所有していて造船業を行っていた石川島播磨重工業(IHI)の工場への引き込み線の橋である。現在は橋の保存と同時に、ここを歩道にして歩いて渡れるようにする工事を行っている。


元IHIの「第一ドック」は船着場になっている。



少しこの辺りの歴史を遡ると、『2002年石川島播磨重工業は豊洲の「東京第一工場を閉鎖、跡地では「豊洲二丁目土地区画整理事業」が実施された。2006年に町びらきとなり、同年には「ゆりかもめ」の豊洲駅が開業した」

「豊洲公園がリニューアルされ、商業施設「アーバンドックららぽーと豊洲が開業して、街が大きく生まれ変わった。その後、タワーマンションや公共施設などの建設も続き、現在では多くの人の暮らす街になっている』。


  ドックの左は「豊洲ららぽーと」



運河沿いのテラスを歩いて、クレーンとドックを見に行く。
いまは使われていないので「お飾り」だが、これが「ここは以前は造船所だった」と感じさせてくれる。色々な写真を撮った後に「豊洲ららぽーと」内に入り、ランチとする。

6人が一緒に入れるレストランは空席がないので、最初から「フードコート」へ行く。海鮮丼を食べる人、ケンタッキー・フライドチキンを食べる人に分れた。
高齢者らしく6人の内の3人が私のお勧めの補聴器を持参していたので、補聴器の話で大いに盛り上がる。。


 再開発現場の壁に書かれたアート



食後は「豊洲ららぽーと」を出て、すぐ目の前の工事現場に向かう。
ここの壁にはTV番組「プレバト」で使われたアートがある。
アートの前で、記念に全員の個人写真を撮る。
その時、カメラマンのOさんが凄いことに気が付いた。

千原ジュニアの作品は意味不明と思っていたら、そうではなかったのである。
少し離れてナナメから見たら、思い掛けない文字が浮かんで来た。
この答えは「おまけの話」の最後に出て来るので、お楽しみに・・・。


お笑い芸人「千原ジュニア」の作品(意味不明)



(おまけの話)
高齢者ばかりの会なので、実行日が近付くと私は必ず確認のメールを出す。
ほとんどの友人が「楽しみにしています」などの返信を寄越す。
その中でSさんから返信が無かったので、「どうしたのか? 忘れていないか?」と心配していた。すると、前日になり驚きのメールがあった。


芝生斜面のコンクリート製ソファ



Sさん『数日前から体調を崩して、床に臥せておりました。熱も(37.7度)下がらず、これから医者に行ってコロナかどうか判断してもらいに行って来ます。誠に申し訳ないのですが、明日の歩く会は欠席させて頂きます』。

私が驚いた理由は、彼は青梅線の奥の方の多摩川の上流に住んでいる。
コロナ蔓延の都心に住む私がコロナなら分かるが、あんなに空気が綺麗で人もいないところに住むSさんが「なぜ?」と思ったからである。


フードコートの前に「サルスベリ」の花が咲いていた。



メールをもらったその日の夕方に電話をしてみたが出ない。
そこでメールも出した。でも夜になっても返信が無かった。
ところが当日の朝になり、Sさんは病院から電話して来た。

『1日の検査入院で、いま退院の手続きをしている。コロナでもインフルエンザでもなかった。でも医者から「担当医のいる時に、改めて精密検査をして下さい」と言われた』と言っていた。年をとると、誰でもどこかは悪い。「どこも悪くない」と思っている私が変なのである。


 90度、左へ回転すると「WELCOM TO TOYOSUTOWN」となる。

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コメント

    田舎者(Y)

    田舎者(Y)

    豊洲のららぽーと・フードコートへ入って驚きました。毎日スポーツジムから地元のイオンフードコートでランチを摂る私だが、客層の違いに驚いた。流石に都心のフードコートには、周囲には若いきれいな女性やママさんが静かにランチをしている。我がイオンには、高齢の暇をつぶしているオバハンの小集団がおしゃべりをいつまでも楽しんで?いる。オジサンは、独りランチで淋しく佇んでいる。三多摩には若人と美人(セクハラを許して!)が居ないと実感した一日でした。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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