秋と言えば、「食欲の秋」、「読書の秋」、「スポーツの秋」、「行楽の秋」、「実りの秋」、「芸術の秋」など色々ある。
最近はあまり食欲が無い。読書は秋でなくてもしている。スポーツはここへ越して来てから、しなくなった。行楽は近場が多くなった。実りは女房が築地で買って来て、食卓に出て来る。最後の「芸術」であるが、これは「アート」とも言える。


三菱一号館美術館外壁(丸の内)



私は芸術には才能が無く、もっぱら見ることの方が多い。
以前は仏像彫刻もしていたが、ここへ越して来てから場所が無くて止めている。写経もやったが、下手で向いていなかった。絵は下手。音楽は音痴。残ったのは写真撮影だが、これも行き詰っている。私には芸術は見る方が向いているのかもしれない。


「移動する視点」(メトロ銀座ギャラリー)



『芸術は爆発だ!』と言ったのは、鬼才の岡本太郎だった。
これに続く言葉は『これはずいぶん前から私の信念であり、貫いて来た生き方だ。全身全霊が宇宙に向って無条件にパ-ッとひらくこと。それが爆発だ。いのちの本当のあり方だ』。
天才は凄いことを言う。私は全く爆発していない。


銀座地下道の「広告と私」



そこで仕方なく、近場をうろついて芸術を探し廻った。
東京はどこにでも「アート」が、ゴロゴロと転がっている。
忙しいのか、当り前過ぎているのか、みんな素通りしている。

そこで暇人の私はアートを探して、近場を徘徊した。
しかしどうしても自分の趣味に合うせいか、写真展に行くことが多い。


「屋久島」(富士フォトギャラリー銀座)



今回は取り上げなかったが、「キャノン・フォトギャラリー」、「SONYプラザ・フォトギャラリー」もなかなか良い。どちらもプロの作品である。
ここで取り上げた「富士フォトギャラリー」はアマチュア写真家の作品展で、お金を払えば誰でも出せる。しかし1回に数十万円は覚悟しなければならないのである。


「タヒチ」(富士フォトギャラリー銀座)



今回、取上げた写真の「屋久島」と「タヒチ」は、なかなか見応えがあった。
1番目の三菱一号館美術館外壁は、「アートだ」と誰でも分かる。
メトロ銀座ギャラリーの「移動する視点」もアートだと分かるが、「移動する視点」という意味が分からない。

銀座地下道の広告も、見ようによっては「アート」である。
「アート」というのは、出来れば凡人でも分かるようにして欲しいものだ。


「旅で巡る感動の風景」(EPSON丸の内ギャラリー)



アマチュア写真展は、誰にでも分かり易い作品が多い。
プロの作品展は難解のものもある。写真が難解と言うのも変なのだが、あまりに加工をし過ぎていて、何が何だか分からない。でも作者は分かっていて、何かを訴えているのである。

今回のエルメス銀座アートギャラリーの作品「新たな生」は分かり難い。
「石ころ」と「割れた鏡」が床に置かれているだけである。


「新たな生」(エルメス銀座・アートギャラリー)



(おまけの話)
今年も中央区の文化祭が行なわれた。
我がデジカメクラブも恒例なので、写真を出展した。
割り当てられた区画には、10枚の写真が展示できる。

メンバーは8人なので、誰か2人が2枚を出すことになる。
ところが最年長者のXさんが軽い脳梗塞で入院してしまい、1枚が足りなくなってしまった。仕方ないので、私も2枚出す羽目になった。


中央区文化祭の会場風景



メンバーのYさんに少し前から言われていることがある。『橋本さんの最近の写真はアートですねー。そう言われると、次からも『アート的な写真を撮らなくてはと思うようになった。

でも実は私自身が「アート的な写真」というものが、そんな写真か理解していないので、とても困っている。迷いながらも「これはアート的かな?」と考えながら写真を撮っているのである。


「空をアートする」(晴海埠頭公園)


今回の「中央区文化祭」に出展したのは、自分では「アート的」と思っている「空をアートする」と、「アートをアートする」の2枚である。
「空をアートする」は、三脚を使って羽田空港に向かう飛行機と、偶然に画面に入った鳥である。

7枚の写真を1枚に合成したものであるが、以前に友人のHさんはこのような私の写真を見て、『上空で並んで飛んでいるのは、順番待ちなのでしょうか?』と知らせて来た。写真の趣味の無い人には、この程度でも「アートは難解」なのであると知ったのである。


「アートをアートする」(恵比寿ガーデンプレイス)


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

コメント

  1. Shinji
    Shinji
    返信

    「空をアートする」、とてもいいと思います。夕焼けは、平和でノスタルジックでもあり、また赤く焼けた色から戦争をも連想されます。ましてやたくさんの飛行機が飛んでいくさまは、映画、地獄の黙示録、を思いだします。と同時に鳥が飛んでいくのは、安らぎであり、雲のさまは美しい自然を代表し、その下の超高層ビルが幾何学的なシルエットで、雲の流れるような線との刺激的なコントラストを醸し出しています。

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