前夜は早く寝過ぎたので、午前3時には目が覚めた。
持参した携帯ラジオを聞こうと思ってダイヤルを回したが、電波状態が非常に悪い。聞こえたり、聞こえなかったりする。戦後のラジオ放送を思い出した。

我慢して布団の中にいたが、5時になったので内湯に行った。
朝風呂は気持ちが良いし、贅沢をした気持ちになれる。
1人旅は誰にも気兼ねが要らないし、私は全く寂しくもない。


 2月6日・午前3時45分



風呂から戻りしばらくすると、外が騒がしい。時間は6時だった。
窓を開けてみたら、ブルトーザーがまだ暗い中を駐車場の除雪を始めた。
コートを着て玄関から外に出て、作業の様子を見る。

私は工業出身のせいか、機械が動くのを見るのが好きなのである。
15センチくらい積った雪を、ブルートーザーが進みながら掬い上げる。
寒くなったので部屋に戻り、部屋の窓から作業が終るまで眺めた


午前6時から除雪作業



6時半になったので、朝食を食べることにした。
会津若松で朝食用の食べ物を買って来ようと思ったが、駅の近くに店が無かった。
仕方ないので、持参したバームクーヘンを2切れで済ますしかなかった。インスタント方式のドリップ・コーヒーを入れて、荷物で散らかったままの部屋で食べた。

食後は明るくなって来たので外へ出て、 雪景色の写真を撮る。
でも除雪がされていない場所には入れない。もっと只見川に近寄りたかったが、無理と分かり諦めた。


 早朝はまだ雪が降っていた



帰りの駅への車の送りは、午前8時45分と聞いていた。
やることがないので荷物を纏めて玄関に出た。
宿の女性がいたので、『8時45分と聞いていますが、他に乗る人がいなければ早く出たい』と言ったらOKとなり、8時20分に宿を出た。

5分くらいで「早戸駅」に着いたが、駅には誰もいない。
私の乗る列車は「9時00分」なので、その列車が来るところをゆっくりと撮影するつもりでいた。


 只見線「早戸駅」の雪景色



無人駅なので駅舎は無いが、小さな待合小屋がある。
そこに入ると「早戸駅ノート」が置いてあったので、開いて読んでみた。

すると最近の書き込みに『2月1日、只見線・西若松駅で遅れ21分。柳津駅で酔ったおじいちゃん対応で出発は78分遅れ。駅は無人で警察を呼んで、運転手さん大変でした。おじいちゃんは前々回、来た時も夜の列車で見掛けた人。なにかと賑やかだった。みなさん頑張って只見線を支えて下さい』とあった。
他の書き込みはどうという内容ではなかったが、これは可笑しかった。


 駅舎は無いが、小さな待合小屋がある。



なにしろ寒い、風が冷たい。それでも5分前に待合室から出て、列車の来る方向にカメラを向ける。しばらくして見えて来た列車は立体交差の道路の下をくぐった。
列車はドンドンと私の方に近付いて来る。ジーゼル・エンジンの音が聞こえて来た。そしてお客の乗車位置の看板の少し先で停まった。私以外に乗る人はいない。

列車は走り出すと、『乗車したら番号札を取って下さい。降り時は前の車両の運転手のところで料金をお支払い下さい』と、毎回、駅を出るとアナウンスする。
私が往きに乗った列車もアナウンスしてくれれば、あんな目に遭わなかったのにー!


午前9時発の列車がやって来た。



(おまけの話)
午前9時に「早戸駅」を出た列車は、午前10時32分に「会津若松駅」に到着した。
駅の清算所で料金の990円を支払って外へ出た。
とりあえず観光案内書に行ってみたら、『まちなか周遊バスがあるので、それに乗って鶴ヶ城・野口英雄記念館・武家屋敷を巡ったらどうか?入場券込みで1630円でお得です』と言われたので、そのプランを採用した。

バスには「あかべえ」と「ハイカラさん」という2種類があり、会津若松駅から右回りと左回りになっている。


周遊バス「ハイカラさん」



最初に「鶴ヶ城」に行った。ここは私には3度目である。
雪景色の中の真っ白な鶴ヶ城は、とても美しい。
台湾からの観光客は初めての雪を見て、興奮して騒がしい。

入場料込みのパスなので、天守閣に登ってみた。会津若松の市内全域が雪に覆われていて、とても美しい景色だった。でも上りは会津の歴史を見て一周しなければ上の階に行けない。帰りは見ないで済むが、それでも歩きは高齢者にキツイ。


 真っ白で美しい鶴ヶ城



バス停に戻り、次のバスを待つ。1時間ごとのバスなので、1時間で見学を済ませバス停に戻らなければならない。次の野口英世青春館は、時間がないのでパスした。
そして会津武家屋敷で降りた。ここはまあまあ見所のある武家屋敷だが、3度目となると少々、飽きる。最初の屋敷で腰元らしき女性が出迎えるのは、人形とはいえ嬉しい。

ざっと見て廻り外に出た。同じ敷地内の「喜多方ラーメン」という看板が出ていたので、その店に入りラーメンを食べた。700円だったが、期待外れだった。


 武家屋敷では腰元が出迎え



2時近くに会津若松駅に到着した。「今から帰るには早過ぎる」と思い、近くの見えた長距離バスのターミナルに行ってみた。すると『2時30分の新宿バスタ行があります』と言われた。バスで東北自動車道の雪景色を見ながら帰るのもいいかもと思い、チケットを買った。

すると係の女性が『東北道の岩槻ICと久喜IC間が雪のため通行止めになっていますが、この路線も解除されるかもしれません』と言ったので、解除に賭けて乗車した。でも結局は解除されず、岩槻から一般道を走ったので1時間の遅れで6時間も掛かったのである。6時間だと羽田からベトナムまで行っている。


東北自動車道「羽生SA」でトイレ休憩


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

コメント

  1. Shinji
    Shinji
    返信

    雪の鶴ヶ城。真っ白な鶴の様で美しいです。早朝の雪景色、泊まらないと出会えない光景です。

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