心の伊達市民 第一号

小さな話(2)

【盆栽を見に行く】
新聞の小さな記事で「六本木のリッツ・カールトン・ホテルで盆栽展が開かれている」と知った。特に盆栽に興味があるのではないが、「リッツ・カールトン・ホテル」に入ったことが無いので行ってみた。
場所はミッドタウン六本木の中で、初めて知ったがホテルのロビーは45階にあった。

レセプションの前は広いカフェになっていて、そこに数鉢の盆栽が置かれていた。
カフェで休むつもりも無かったので、高級ホテルで写真だけを撮るのはなんだかやり難かった。樹齢500年の松が飾ってあったが、「臥龍」というタイトルで素人でも「いいなー」と感じた。


 樹齢500年の「臥龍」



【寝込んだ】
1月13日の夜になって寝ていたら、急に腹の具合が悪くなった。
特に変わったものを食べた覚えも無いし、「なぜなんだ」と思った。
その内に吐き気がするようになって来たので、慌てて洗面所に行ったがなにも吐かない。

そんな状態が続いたままで、眠れなくて朝を迎えた。朝になり女房に「今日は具合が悪いので寝ている」と伝えた。滅多にこんなことは無いので、色々と面倒を見てくれる女房の親切心が沁みる。

途中でトイレに行ったら、水のような下痢をした。それを境に具合が良くなって行った。
そして翌日からは普段通りに戻ったが、あれはなんだったのだろうか?


 用事がある時に女房を呼ぶガーガーと鳴く「おもちゃ」



【同級生の本を読む】
中高の同級生の垣添さんが「Dr.カキゾエ 歩く処方箋」という本を出版した。
彼は勉強が出来る男で、東大から「国立がんセンター」に進み、ついには総長まで上り詰めた癌の権威である。私はあまり勉強が出来なかったので仲間ではなかったが、6年間も一緒だったので親しくしていた。

彼は国立がんセンターの総長なのに、女房を癌で亡くし、自身も2度も癌に罹っている。
81歳の時にドキュメンタリー映画「Dr.カキゾエ 歩く処方箋」の撮影のために、「みちのくトレイル1000キロ」を歩いた。『「癌で足をすくわれた人」、「津波で足をすくわれた人」は基本的に同じではないか?』と考えたからだそうだ。東北各地を徒歩で訪ね歩いた様子を本にしたのだが、真面目過ぎて日記風であまり面白いことが書いて無かった。


 「Dr.カキゾエの歩く処方箋」★★



【本を読んでいたら・・・】
家に帰るには早過ぎるので、垣添さんの本をマンション3階のロビーで読んでいた。
私から15メートルくらい奥に椅子とテーブルがあり、男性が座り女性が立っていた。
話は聞こえないが、「なぜ座らないのだろう?」と私は思っていた。

気になって、おちおち本も読んでいられなくなった。
その内に男性が席を立ち、私の前を通って消えて行った。

女性はそこから斜め前の席に座ったので、前より良く見えるようになった。
そしてハンカチを取り出して、ズーと涙を拭いていた。別れ話だったのか?
なんだか不味い場面に出会ってしまったが、私の感では「もう修復は無理」のようだ。


  2人は一番奥にいた(別の日に撮影)



【うどん屋で】
昼飯はほとんどの場合、「うどん」を食べる。
よく行くのは汐留の「つるまる」であるが、ここの出汁の利いた汁が私の好みである。
最近は浜離宮に行った帰りに立ち寄る外国人観光客が来るようになり、私にはとても迷惑なことだった。言葉が分からないから注文で手こずり、なかなか先に進まない。

そんな時に「なるほどー」という場面に出会った。
中華系のグループだったが、立て看板の中から食べたいものをスマホで撮影し、それを店の人に見せていた。スマホには自動翻訳機能も出て来ているし、もう外国語を学ぶ必要が無くなるかもしれない。     


「つるまる」のメニュー看板をスマホで撮影する外国人観光客



(おまけの話)【東京ビッグサイト】
「東京ビッグサイトでなにか面白い展示会は、やっていないかなー?」と思い、ネットで調べてみた。すると「ライフスタイルWeek」という展示会があり、内容はよく分からないままに行くことにした。

展示会を見るにはネットで、事前申し込みをしなければならない。
申し込みのサイトには「氏名・会社名・所属・電話番号」を記入する必要がある。

私はいつもこれで困る。記入しないとエラーになるので、仕方なく社名・所属に「リタイア」と書く。そして発行された入場証を自分でプリントして持参する。
そこにはQRコードと、リアタイが印刷されている。


「東京ビッグサイト」



この日は「ライフスタイルWeek」の他に「コスメテックWeek」と「世界宝飾展」の展示会も開催していた。現地で首から下げるビニールケースを受け取り、そこに自分で印刷した入場証を入れてから会場に入る。

右半分に外国企業も含めた雑多な商品が展示してあり、右半分に派手な「推し活」の細々とした商品を展示してある会社が30社くらい小間を構えていた。年配者には分からないかもしれないが、「推し活」とは自分の好きなアイドル、俳優、芸能人を強烈に応援することである。

そのためのグッズを製造販売する会社が、こんなに多くあるとは知らなかった。歩いていると、次々とカタログを渡された。商品も「団扇・Tシャツ・ペンライト・バッチ・ぬいぐるみ。バッグ・タオル・リング」など、数え上げたらキリがない。

若い女性社員が近寄って来て、私が胸から下げたケースのQRコードを読み取り私に説明しようとする。私は通路の中央を歩きQRコードを読み取られないように、彼女たちを避けていたのである。


「推し活」カタログ



「推し活」の展示会場を出て、隣の会場に移った。
こちらは「コスメテックWeek」で、化粧品関係の展示会である。同じQRコードで、こちらも入場できる。日本と世界の有名ブランドが出ていると勝手に思っていたら、知らない会社ばかりだった。

その内に分かって来たが、ここに出展している会社は化粧品のOEMとODMの会社ばかりだった。要は有名ブランドの下請け会社で、OEMは全て相手企業の指示通り作り、ODMは自社開発商品を売り込む企業である。

これ等の企業群を見て思った。「お金さえあれば、誰でもすぐに化粧品会社は作れるのだ」と。向い側に「世界の宝飾展」があったので、これは面白そうだと思った。
ところがここは「ビジネス関係者のみ、名刺提出」とあり、リタイアの私は残念だが諦めた。


 「推し活」解説コーナーがあった。 

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コメント

    小さな話(Y)

    小さな話(Y)

    小さな話の展開の目まぐるしいこと!頭が付いて行けない!
    ブログの為と言いながらこれだけの話を取材する気構えに感心しましたよ!とてもボケてはいられませんね!

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伊達季節移住のススメ

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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ジャンル
娯楽・趣味
アクセス総数
1,455,010回

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