仏像彫刻の先生からメールが届いた。
日本・フランス現代美術世界展に自分の仏像作品が展示されているので、見に来ないか? 日程が合えば、その時に会いたいですねー』と書いてあった。


榎本宣道先生は私より少し若い。
先生のお陰で落ち着きの無かった私は仏像に興味を持つようになったし、「静かに1つのことに集中する」ということを教わった。




国立新美術館の入口

 

仏像彫刻を始める前は、『仏像なんて、みんな同じ』と思っていたが、とんでもない間違いだった。
また彫刻は刃物を扱うので、心静かに取り組まないと、とんでもない大怪我をする。


刃物が上手く研げないと、彫刻には進めない。
「研ぎ3年」と言われているが、私はいまだに上手に研げない。




展覧会場はフラッシュを使わなければ、撮影はOK

 

展示会の初日に六本木にある「国立新美術館」に行った。
待ち合せ時間に早いので、会場の外のベンチで休んでいた。
すると気の早い先生が、待ち合わせ時間前だというのに現れた。
3~4年ぶりの再開だが、先生は少し太り丸顔になっていた。




日本人の作品が多かった

 

コロナと仏像彫刻教室のことについて聞いてみた。
私  「ワクチンはもう打ちましたか?」
先生 「もう2回目も終った」
私  「仏像彫刻教室はどうなっていますか?」
先生 「コロナのせいで、みんな休みになっている」
私  「それは大変ですねー。収入に響きますね」
先生 「まあ、なんとかやって行けます」




足だけの作品は、私には理解するのが難しい。

 

更に色々と聞いてみた。
私  「この展示会は公募ですね?」
先生 「そうです。コロナのせいで暇な時間が出来たので、ネットサーフィンをしていて見つけました」
私  「では応募にはお金が掛かりますね?」
先生 「作品審査に2万円、展示に5万円が掛かります」




榎本先生の作品。拾って来たような木片に顔だけ彫ってある。

 

この展覧会は「日本・フランス」を打ち出しているが、フランス人の作品は少ない。
入口でもらった作品目録を見ると殆どが日本人の作品で、全部で400点が出品されている。


そうなると1作品が7万円の支払いなので、400点では2800万円となる。
この商売は結構、儲かりそうだ。誰でも趣味とはいえ、自分の作品を見て欲しい。
これがそうかは分からないが、公募の展覧会はいい商売となっているのだと思う。




仏像の顔は優しい。

 

私の知っている生徒も来たので、一緒に先生の作品を見に行く。
先生は私が教室を辞めた頃から作風が変り、個性を強調するような仏像を彫るようになった。


それは一言で言えば、「長い」のである。
仏像の胴体を異常に長くしていて、しかも細長い。いままでに見たこともない仏像である。
もしかしたら先生は「令和の円空」を狙っているのかもしれない。




阿弥陀様か?

 

(おまけの話)
展覧会は先生の仏像以外はザッと見て、それで終りにした。
そして会場で先生と別れて、私は映画を見る為に六本木ヒルズへ向かった。


暑い日なのに帽子を家に忘れて来てしまった。
コロナは怖くないが熱中症になるのが怖いので、折畳みの雨傘を差して裏道から歩いて行った。




六本木ヒルズ

 

六本木ヒルズの前の道路からエスカレーターに乗る。
降りたら、そこに巨大な金色に輝く銅像が立っていてビックリした。
これをネットで調べたら、作者は「TAKASHI MURAKAMI」という人で、「お花の親子」というタイトルだった。


像の高さは10メートルもあり、全身が金色で花が顔になっている。
なんとも表現のしようもない作品だが、彼の花の擬人化作品は以前にも見た見た覚えがある。




巨大な金色の像「花の親子」

 

その向かいには、以前からある巨大なクモの作品が置いてある。
これはフランス人作家の「ママン」という作品である。
こちらも巨大で、高さは9メートルもある。


このように外に置かれていて、誰でも見られる芸術品を「パブリック・アート」というそうだ。
最近はコロナの良い面の影響か、芸術祭や展覧会が増えているように思うが気のせいか?




巨大なクモが怖い


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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