心の伊達市民 第一号
「暑い!暑い!」と言っても、涼しくなるわけじゃない。
しかし昼間は必ず出掛けるので、氷入りの麦茶を持参する。
麦藁帽も被るが、そんな程度じゃ暑さからは逃げられない。
気温は連日、体温越えの36度以上である。この日は、なんと38度だった。
そこで今回は「涼しさ」を求めて、都内をウロウロしてみた。
なにしろ暑いので、なるべく道路を歩かないようにした。
都バスに乗ると、冷房が効いていて涼しいのでありがたい。
銀座4丁目で降りて、近くの小公園の「ミスト噴射」の様子を見に行った。
築地市場の見学を終えた外国人観光客が、暑い中をゾロゾロと歩いて来るが、あまりミストには興味を示さない。そんな中で外国人親子が来て、ミストを楽しんでいた。
遠くから見ると、ミスト噴射は涼しそうに見える。
しかし風向きの具合もあり、なかなか自分の体にミストが来ない。
誰かが言っていた。『ミスト噴射は水と電力の無駄遣いだ!』と。
湿気の多い日本で更にミストを噴射しては、益々湿気が増えてしまい暑くならないか? 果たしてミストの効果は、科学的にどうなんだろう?
ミスト噴射の近くから、地下道に降りて都営「浅草線」に乗った。
2駅で「日本橋」である。いま日本橋では「ECO EDO 日本橋 2023」というイベントを開催中で、その目玉が「江戸風鈴」である。日本橋地区の5ヶ所に風鈴を並べているようだが、私は一番規模の大きい「福徳神社」の横の「福徳の森」に行ってみた。
そこには「江戸風鈴ロード」と呼んでもいいような、両側に風鈴を並べた小径があった。その小径を歩いてみたが風が吹かないので、風鈴の短冊は垂れ下がったままで「チリン」とも鳴らなかった。
「福徳の森」は福徳神社の隣にあるので、多分、福徳神社の境内だったのではないだろうか? この場所は三井不動産が開発して、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をテーマに官民一体となって「日本橋再生計画」の推進を行っている。日本橋の川の上を走る高速道路の撤去も、その一環である。
「江戸風鈴」だが、昔ながらの金魚の絵が似合う。風が吹いて200個の江戸風鈴が一斉に鳴ったら、かなり涼しく感じるのではないだろうか?
写真撮影と同じで、「その時、そこにいる」は難しい。
「心頭滅却すれば,火もまた涼し」という言葉は以前から知っていたが、今回のブログの為に調べ直してみた。するとこれは快川国師(1502~1582年)の臨済宗妙心寺派の名僧の言葉であった。そして正しくは「滅却心頭火自涼」で、「心頭滅却すれば 火も自ずから涼し」であった。この言葉は炎に包まれて落命する最後の瞬間に、国師が唱えたものと言われている。
私の同級生のXさんは事業に失敗して車の中で焼身自殺したが、熱くてドアを開けて飛び出し外で亡くなった。 死ぬほど悩んでいたとは知らなかった。相談に乗れず、とても後悔している。
涼しさを得るもう1つは「打ち水」である。
全国的に「打ち水大作戦2023」が「日本水フォーラム」の主催で、7月23日から8月23日まで開催されている。このイベントはもう20年の歴史があるそうで、8月1日に全国一斉に「打ち水をしよう」と呼び掛けている。
国土交通省や東京都も後援している、真面目な作戦である。
でもコンクリート・ジャングルの首都圏では、打ち水をしても水は下水に流れてしまい効果はあまり無いのでは?
涼しさを求めて38度の気温の中を銀座と日本橋を散策したが、結局は最後に「クーラーの効いた店でソフトクリームを食べた時が一番涼しかった」というお粗末な一席でした。
(おまけの話)【義兄を偲ぶ会】
今年になり私の姉のご主人が亡くなった。
しかし姉の意向で葬儀は家族だけで行い、しばらくしてから姉の親戚だけで「偲ぶ会」となったのである。彼は私から見れば、理想的な最後だった。朝起きて来なかったのである。
7月後半の日曜日に「義兄を偲ぶ会」が開催されて、姉親子、妹、我が家3人で姉の家に集合し、そこからタクシーで菩提寺に行った。
菩提寺は近代的な浄土宗のお寺だった。
受付でメンバーカードを渡すと、壁にあるモニターにお参りの番号が出る。
エレベーターに乗って地下一階の、合同墓の指定の番号に行く。
そこにあるモニターにカードを当てると、前面の扉が開いて仏壇が現れる。
その前で順番にお参りして、墓参は終りとなる。初めての経験のハイテク参りだった。
その後でホテル・ニューオータニで会食をした。
姉に詳しい話を聞いたら、「亡くなる前日の夕食は、全く食欲が無かった。いつもの時間にベッドに入ったが、ベッドから落ちた音がした。手伝ってベッドに寝かせたが、起き上がって倒れた。そこでベッドの下に布団を敷いて寝かせたのが、生きている主人の最後だった」とのことだった。
食後にカフェに移動し、故人の話やみんなの人生の終り方に付いて話をした。
私だけが彼の終り方を羨ましがったが、どうも女性達は考え方が違うようだった。
しかしまだみんな元気なので、話題の割には明るかった。(少しだけ涼しい話題でした)
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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