日経新聞の土曜版の「日経プラス1」に「丸一日楽しめる大学ミュージアム」という特集が出ていた。そこには次のように書いてあった。

『全国の大学が運営する博物館や美術館が個性を磨いている。希少な展示品や難解な学説を、子供にも分かり易く解説。夏休みなどにも訪れたい知的刺激に満ちた空間を専門家が選んだ』とあった。
そこでその中から東京の次の2つの大学の博物館を訪れてみようと考えた。


「東京農業大学」の正門


【東京農業大学】
1校めは「東京農業大学」であるが、名前は知っていたが、どこにあるかは知らなかった。ネットで調べたら、渋谷駅から都バスに乗って「農大前」で降りるようだ。
ある日のことである。早速、渋谷からバスに乗った。そして35分で「農大前」に付いた。

校門を入ると守衛に『どちらに行かれますか?』と聞かれたので、『博物館です』と答えた。すると『博物館は少し先の左側を入ったところです。そこに大きなニワトリの彫刻があります』と言われた。


 博物館のシンボルの巨大なニワトリ像

少し先の左を入ろうと思ったら、そこはなんと「馬事公苑」の入口であった。
しかし現在は整備の為に、2016年から長期に休苑している
右手を見たら、確かに大きなニワトリがあった。『なぜニワトリなのか?』と、思いながら館内に入った。

入口で消毒、検温をし、そのまま中に入るが案内嬢もいない。更に見学者も私しかいない。どうも私は普通の人と行動様式が違うようで、どこへ行っても私一人が多い。


 1階はこの大学の3人の「学祖」の展示品

1階は「東京農業大学創立130年記念展」をやっていた。
展示内容は「学祖群像」というタイトルで、東京農業大学の創立者「榎本武揚」、初代学長「桜井時敬」そして東京高等農学学校初代校長「田中芳男」の遺品、功績を展示してあった。

私はここはあまり興味が無いので、階段を2階に上がって行った。
そして驚いた。日本と外国の123羽のニワトリの剥製が並んでいたのである。


 展示品の剥製のニワトリの数に驚かされる。

「なぜニワトリなのか?」を聞きたかったが、誰もいないので聞けなかった。
私の想像では2階の常設館のテーマは「食と農」なので、食としてのニワトリの研究をしているのだろう。

他には地酒が大量に壁に飾られていた。説明書きには「卒業生の蔵元銘酒紹介コーナー」とあるので、かなりの人数の蔵元の息子たちがここで学んだようだ。その他には酒に関する絵、陶器類、そして古民具などが陳列してあった。
外へ出たらゲージがあり、本物のニワトリが飼われていた。


 卒業生の蔵元の大量の銘酒が飾られている。

昼時になったので、道路に出たら、そこに「ROYAL HOST」があったのでそこに入った。「ROYAL HOST」に入るのは25年ぶりくらいだ。
女房が現役の時に「ROYAL HOST」の社長の奥さんが友人だったので、新メニューが出ると無料券を送って来て、『食べた評価を知らせて下さい』と言われて行った時、以来である。

最近はすっかりデジタル化していて、入口で画面に「人数・席の希望」などをインプットする仕掛けになっていた。すると画面に待ち時間が出て、番号札が印刷されて出て来る。なんでも機械化も侘しい。


 「ROYAL HOST」の入口にある「受付機画面」

(おまけの話)
【國學院大学】
もう1つの大学の「國學院大学」は同級生で作家の嵐山光三郎が卒業した学校であるので、名前は知っていた。
でもこの大学も私は縁が無く、どこにあるのか知らなかったら渋谷からバスだった。

私は暇人なので「1日1校」にして、翌日、また渋谷に行った。
バスは青山学院大学の裏の方を走り3つ目の停留所で、閑静な住宅街のような場所で止まった。目の前が「國學院大学」で、新しくもの凄く立派な建物だった。


開放的な「國學院大学」の入口

とりあえず博物館に行ってみたら、「開館は12時から」と出ていた。
まだ11時少し過ぎで開館まで間があり、近くには店も無いので大学の校内に入って行った。

すると目の前に学生用の立派な食堂があったので、中に入ってみた。
「60年振りの学食もいいかな?」と考えたのである。
広い開放的な学食は、昔のような侘しさは無い。


 学食で食べた「ざるうどん」と「いも天」

自動券売機があり、「学生用」と「教員・一般用」に分かれていて、どうやら値段が違うようだ。
私は「ざるうどん」の食券を340円で買った。隣の学生用を見たら、220円だった。
ほぼ全員が学生で私のようなジジイはいないので、なんか居心地が悪かった。

そそくさと食べたが、まだ時間がある。向かい側にカフェが見えたので、そこで時間を待つことにした。こちらはコーヒーが220円と安いが、学生は120円であった。


 「國學院大学博物館」の入口

12時になったので、博物館に行った。係の女性が出て来て、消毒と検温を促された。
この大学は沖縄と深い縁があるようで、現在は「うちなーぬ ゆがわりや」という特別展をやっていた。

常設展は古代から戦後くらいまでで、大正時代まで存続していた皇族の有栖川家がこの大学の初代総裁のようだ。
冷房の効いた大きな館内をゆっくりと見学し、またバスに乗って渋谷に戻った。
渋谷駅は若者ばかりで大混雑で、『渋谷は若者の街だ』と感じた日であった。


 展示品の大量の土器


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

コメント

  1. Shinji
    Shinji
    返信

    大学の博物館、美術館とはいいところに目をつけましたね。なにか浮世離れしていて、文化を感じるとこでしょう。早稲田の演劇博物館には何度も行きました。映画関係の展示もあり、小津安二郎の映画のセットの模型をじっくり楽しみました。

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