久し振りに壮瞥町の友人のAさんと電話で話をした。
彼と話をすると私と違ってノンビリ口調なので、なんだかとても気が安らぐのである。
私は早口なので、ゆっくり話す人が羨ましい。

この早口が「早とちり」につながっているのだと、自分では自覚しているが直らない。
Aさんは仕事がらスマホの契約が「かけ放題」となっていて、彼からかけてくれるので私は通話料が掛からないので助かる。

(この先の7枚の写真は、アップデートの吉居さんがホワイトアウトの中を撮影して送ってくれたものです)




このところ北海道は強烈な寒波に襲われているようで、暖房費がかなり掛かるようだ。
その前は暖かくて、雪が降ってもすぐに溶けてしまったようだ。
最近の最低気温はマイナス4℃くらいのようで、私の想像より暖かいが東京の人から見たら強烈な寒さである。

テレビの天気予報では『東京地方は10年ぶりの大寒波襲来で、25日の最低気温はマイナス3℃の予想です。十分に気を付けて下さい』と伝えているのだから。
それでもなんとか生活をしているのだから、北海道の人は忍耐強くなるはずだ。




彼は果樹園を経営しているので、自然が相手の仕事で大変である。
数年前だと思うが、収穫の時期になったリンゴが大型台風に襲われて壊滅的な被害を受けた。その時のAさんものんびりした口調で、「自然には逆らえない」と言っていた。
彼が話すと「大したことじゃない」ように感じてしまうが、本当は大変なことなのであろう。

この時は噴火湾のホタテの養殖も大変な被害を受けてしまい、私が「心の伊達市民」で送ってもらっていたホタテ貝が、その年は無しになった。翌年から以前よりかなり小型のホタテ貝となりガッカリしていたが、今年から大きなホタテ貝に戻った。




Aさんとの電話はいつも長引く。そして農業の話になった。
私の知識ではロシアのウクライナ侵攻で燃料、肥料、機材などの値上がりで、経営的に大変だろうと思いそのことを話した。

Aさんは『以前は1リッターで40円くらいの灯油が、いまは110円もする。肥料も1.7倍だ。カバーに使うビニールも上がり続けている』とのんびりと話してくれた。本当は切実な問題なんだろうが、彼が話すとそうでもないように聞こえてしまう。




Aさんはイチゴ栽培に付いて専門的な話をしてくれた。

『イチゴ栽培に灯油を使うのは、本州の種類のイチゴを栽培するからだ。北海道種のイチゴなら、ハウスの暖房は不要だ。北海道のイチゴの出荷は5月以降になるので、その前に本州種のイチゴを出荷したいので、ハウスの暖房をするのだ。でも燃料費が上がり過ぎたので、いまは本州種のイチゴの栽培はしていない』




その時の農業の専門的な話だから、理科系の私がどのくらい理解したかは怪しいが面白いことを聞いた。

『イチゴの苗は冬眠する。それを起こす為に暖房を入れる。イチゴは基本的には低温の作物である。低温の時間が長いほど、美味しいイチゴになる。暑いと駄目で、ハウスの気温は5度以下が良い。本州種は5度以下で、3日間で目が覚めて受粉になる。北海道種は目が覚めて受粉までに2000時間かかる』。




『イチゴは人工的に受粉をさせるが、その為にはミツバチが必要である。いまはミツバチを業者から借りるのであるが、日本ミツバチはいなくなり、西洋ミツバチになっている。でもこの西洋ミツバチがハウスの外に出てしまうと、自然の生態系を破壊する恐れがあるのでハウスに網状の密閉が必要で、それもお金が掛る』。

農業に素人の私にAさんは熱心に話してくれた。
彼の話を聞いていると、「気楽にイチゴを食べられないなー」と感じた。




(おまけの話)
壮瞥町に住むBさんの話である。
彼はかなり前に夫婦で東京に遊びに来て、私達と交流したことがある。
私が『東京で何が食べたい?』と聞いたら、『予算1人1万円で、豪華な中華料理が食べたい』と言った。

『えー!』と思ったが、希望通りの予算で4人で有名店に中華料理を食べに行ったことがある。私は東京に住んでいても、引退後は1万円もする中華料理は食べることはなかったからである。夫婦は満足して帰って行ったが、良い思い出となっただろうか?


 Bさんが散歩の途中で撮ったスナップ(1)



そのBさんに新年になってから、「ご機嫌伺い」のメールを出した。
しかし2週間も経っても、返信が無い。「どうしたんだろう?」と、私は心配になった。高齢者になると、時々、メールなどで生存確認をする必要がある。

返信が無いと、「入院したか? なにかあったか?」と悪い方のことばかり想像してしまう。そこでAさんとの電話の時に、『Bさんの家の前を通ったら、家を覗いてみてくれ』と頼んでおいた。


 Bさんが散歩の途中で撮ったスナップ(2)



Aさんに『Bさんの家を覗いてみてくれ』と頼んだすぐ後に、Bさんから返信メールが届いた。
そこには『雪は正月に1日で10センチくらい降りましたが、その後は大して降らず運動になりません。コンクリートの上に畳を敷いてZOOMで、毎朝30分の運動をしています。時々、新山沼、北の湖記念館を見下しながら、滑って転ばないように気を付けながら散歩をしております』と書いてあった。

そして散歩の途中で撮った写真を送ってくれたのである。
私はBさんが元気なので一安心だが、予想に反して雪が少ない写真には少々ガッカリだった。


  「北の湖記念館」


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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