今年の東京の桜は開花が平年より10日、早かったようだ。
そうなると満開も同じく早くなる。
私の子供の頃は入学式の行われる4月10日頃が、丁度見頃だったような気がする。
地球温暖化の影響かどうかは私には分からないが、あまり早く咲いて欲しくない。


雨の日のマンション裏の朝潮運河のテラス



お花見で有名な目黒川の近くの商店街の会長がテレビに出て、『4月1日と2日が桜祭りの予定だが、その頃には桜が散っているのではないかと心配している』と話していた。

桜に関しては色々な言葉がある。
昔話で印象に残っているのは、入学試験に落ちると「サクラチル(桜散る)」という電報が届いたものだ。合格すると「サクラサク(桜咲く)」である。いまは電報というのは、まだあるのかなー?
地方から受験だけに上京し、結果は電報で知らせてもらう時代だった。


雨の日の勝どき駅上の公園に小さな「花筏」が出来ていた。



1年前の桜の時期に品川観光協会のホームページで、2年前の品川橋の「花筏」の写真を見付けた。私はその時の写真に驚いた。
川全体が花びらで覆われていて、その中を観光船が進んで行く光景だった。

その時に、「あんな写真を撮りたい」と強く思った。
そこで昨年は同じ時期を狙って、私はわざわざ品川橋に花筏を見に行ったことがある。
しかし花筏は現れなかった。その理由は東京湾の満潮時でなかったことを後で知った。 


 品川観光協会のHPから(私はこれを見たい!)



今年は失敗しないように、品川観光協会にメールで「花筏」の時期を問い合わせた。
その返事が『風向き、潮回りによっても、出現する場所が変りますので、いつ頃、どこでということは正直、こちらでも分かりません』

『たぶん品川橋付近河口ですと、上げ潮になり始め、上から流れて来た花びらが堰き止められるかたちで溜まるものだと思います。ただくれぐれも申し上げますが、同日・同時刻に行かれても花筏があるとは限りません』とあった。
予防線を張られてしまったが、果たして結果はどうか?


品川橋の1つ上流の赤い「鎮守橋」は神社への橋。



そして3月31日(金)午後12時37分が満潮なので、その30分前に現地に行った。
「品川橋」に行ったら、「花筏」というほどの花びらが川面に浮かんでいない。
上流に歩いて行ったが同じような状態なので、諦めて帰ることにした。

品川駅に着いたら目黒まで山手線で3駅と思い出し、目黒川の様子を見に行くことにした。なにしろ目黒が花びらの発生源なのであるから。 


まだまだ「花筏」には遥か遠い水面(品川橋近く)



雅叙園の前の急坂を降りて、目黒川に着いた。ここでもまだ花は散っていないで、花見客が大勢出ていた。
時おり強い風が吹くと、花吹雪になり川に花びらが落ちて行く。いい感じだ。

目黒川の様子では、あと2日後が品川橋での見事な花筏になるのではないかと思うが、その時の満潮時間は15時06分である。見られる保証は無いので、その日に品川橋に行くか止めるか迷っている。


 いまが見頃の目黒川は「桜祭り」の最中だった。



「花筏の現れる条件」というのをネットで調べてみたが、出ていない。
私なりの考えでは、次のようになる。
『目黒川の雅叙園近くで、当日の東京湾の満潮時の2時間くらい前に強風が吹く。その風で花びらが川に落ちて流されて行く』

『品川橋では1時間後くらいから花びらが押し寄せて、満潮時に川の水面一杯となる。もっと早い時間に花びらが落ちると、東京湾に流れ出てしまう』。
こんな難しい条件では、近くに住んでいなければ、品川観光協会の投稿したような写真は撮れないのではないか?      


 雅叙園近くの目黒新橋から



(おまけの話)
翌日の朝の4月1日(土)に、品川観光協会のTwitterを開いてみたら、私の帰った後にかなり花びらが川を埋めている写真が投稿されていた。これなら見に行く価値があると思い、翌日の4月1日の14時20分の東京湾の満潮時に合わせて出掛けて行った。

昨年と前日の31日の2回も現地に行って見られなかったので、「三度目の正直」でなんとか川を埋める一面の「花筏」を見たかったからである。


「お花見観光船」が次々とやって来る。



念のために品川観光協会に『今朝の花筏の写真を見ました。時間と場所を教えて下さい』とメールを出した。      
すると土曜日だったせいか、『今日は写真を撮った人はお休みなので、分かりません』と返信があった。仕方ないので、前日と同じ品川橋に行った。

現地に到着して、先ず川を覗き込んだ。前日よりかなり花筏は出来ているが、以前に写真で見たほどではない。
まだ満潮時間には1時間以上もあるので、近くの蕎麦屋に入って腹ごしらえをした。


 カヌーが次々とやって来た(品川橋)



また品川橋へ戻ると、だいぶ花筏が出来ている。しかし川面をいっぱいに埋めるにはなっていない。この日は稼ぎ時の土曜日のせいか、お花見の観光船が5分間隔くらいで次から次へとやって来る。カヌーも来る。せっかく出来かかった花筏を蹴散らして行く。全く腹が立つ。

上流に歩いて行ってみたが、あまり変わりは無い。翌日からは満潮時間が夕方から夜になるので、もう来られない。友人のプロカメラマンの言った『その時、そこにいる』を、こんなに感じたことは初めてだった。


 少し上流の「要津橋」で   


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

コメント

  1. Shinji
    Shinji
    返信

    川面一面を埋めていなくても、波によって描かれた部分的な花筏は、とても風情がある、と見受けました。

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