心の伊達市民 第一号
梅雨の合間に日比谷公園に行った。
そろそろ銀杏に青い実が付く頃だろうと思ったからである。
新橋駅から歩いて行ったので、交番横の「幸門」から中に入った。
正面に噴水越しに、野外小音楽堂が見えた。
左側の小山の裾には「アガパンザス」が咲いていた。
アガパンザスは初夏に涼し気な青や紫の花を咲かせるヒガンバナ科の多年草で、花の咲く前はネギ坊主のような形をしている。
この花はギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源となっている。
「鶴の噴水」の方へ歩いて行くと、池の向こう側に白い花の群生が見えた。
噴水はいつも見ているので、池を回り込んでそちらに向かう。
そこには沢山の「ユリの花」が咲いていた。
同じ白い花でも、種類が違うようだ。
名札が立てられていて、「パシフィック・オーシャン」、「カサブランカ」、「サロンノ」、「ティセント」などと書かれている。
「どこがどう違うのか?」は、専門家でない私には見てもよく分からなかった。
ユリの花は小径沿いに大量に植えられているので、「ユリの道」のようになっている。
この場所には毎年、ユリを植えている。
次々と新しい品種も植えているようで、見る人を楽しませてくれる。
カメラを持ったオヤジが2人来ていて、熱心に接写で写真を撮っていた。
ユリの道を通ると、ほの甘いような香りが漂っていた。
ユリの花の写真を撮ってから、イチョウの木の様子を見に行った。
花の時期には忘れていて見なかったので、そろそろ実を付けているだろうと思ったのである。
イチョウの木は大木なので、上を見上げると逆光になり、よく見えない。
でも銀杏の葉がシルエットになり、背景の緑の中でとてもいい感じだった。
ここでは銀杏の木がたくさんあるので、低い場所に実が生っている木を探して歩いた。
昨年の秋にギンナンを拾った「桜門」の横へ行ってみた。
すると予想通りに、低い枝に大量の青いギンナンの実が生っていた。
今年の秋にもたくさん拾えそうだと思い、家でその話をしたら、『日比谷公園のギンナンは小さくて処理が面倒だから、拾って来ないで』と言われてしまった。
これが私の秋の楽しみでもあったのだがなー。
(おまけの話)
日比谷公園を出て、久し振りに築地本願寺でランチをしようと思った。
本堂でお参り後に、石段の下を通ったら、大きな看板が出ていた。
そこには「ツバメが巣を作っています。フンの落下にご注意ください」と書いてあった。
見上げてみたら、電灯のカバーの上に巣が見えた。
子供の頭が少しだけ見えるが、鳴き声は聞こえない。
しばらく様子を見ていたら、突然のように親ツバメが飛んで来て、巣の縁に止まった。
子供に餌を与えているようだった。
親ツバメはすぐに飛び立って、どこかに行ってしまった。
私は「すぐに戻って来るだろう」と考えて、柱の陰から巣に焦点を合わせて待った。
すると5分くらいして、また親ツバメが餌を運んで来た。そしてアッという間に、飛び去って行った。
連写の出来る一眼レフカメラを、持って来れば良かったと悔やまれた。
これを数回、繰り返すのを見届けてから、ランチに行った。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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