心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(48)・・・涼しい場所を探して

「暑い。暑い」と言っても、涼しくはならない。
「少しは涼しい場所はどこか?」と考えたら、やはり「緑のある場所」となった。
そこで江戸バスでも行ける、中央区の「あかつき公園」に行ってみることにした。
ここはメタセコイアの林があるので、日影がある。

公園を入ったが平日の昼間のせいか、誰も来ていない。
いつもなら小さな子を連れた母親がいるのだが、暑いからかもしれない。


 柑橘類だが、「夏ミカン」か?



涼しいはずと思ったのが間違いで、この公園はビルに囲まれているので風が通らない。
それをすっかり忘れていた。公園を入った広場にある、小さな噴水は元気がない。
その先の左側に柑橘類の木が植えてある。
見上げてみたら、「夏ミカン」らしきものが実っていた。

その隣にはカリンの木が2本あり、いくつかの実を付けていた。
まだ熟していないので、カリンの実は大きくはなっていたが緑色だった。


カリンの実が生っていた。



風は吹かないが、それでも緑の下は直射日光を避けられるので、少しは涼しい。
メタセコイアの林に入って行った。冬には地面に足の踏み場もないくらいの、大量のメタセコイアの枯れた実が落ちている。

それを思い出し、「あれだけ大量の実が落ちているのだから、今ごろは大量の実が生っているだろう」と考えた。そして木を見上げて、実を探したが見付からない。
やっと見付けて写真に撮ったが、今年はハズレ年なのか?


  メタセコイアの実



ベンチに座ってみたが、暑い!
「もう少し涼しい場所はないか?」と考えたら、隅田川べりがいいような気がした。
そこなら川風が吹くから、涼しいはずだと考えた。

道路に出たら、背の低い街路樹に小さな実がたくさん生っていた。
名前はGoogle Lensで調べても分からなかった。
しかし暑い。日影が無いのである。


名前の分からない木の実



突然、消防自動車のサイレンが鳴り響いた。「なにごとか?火事か?」と思った。
私の行く道の少し先で消防自動車が3台、止まった。
そこは14階建ての都営住宅の前だった。
車から降りて来た消防士は、防火服を着て建物の中に入って行った。

私は上の方を見たが、煙は出ていない。防火服は「暑いだろうなー」と同情した。
なにがあったか分からないが、私は暑いので先に進んだ。


突然、消防自動車がやって来た。



消防自動車のサイレンと、消防士の防火服を見ただけで暑くなってしまった。
この道路には「サルスベリ」の街路樹が植えられていて、いまは真っ赤な花を咲かせている。以前に住んでいた家の庭にもサルスベリの木があり、白い花を咲かせていた。

花は綺麗だが、この木にはアメリカシロヒトリが付くのが厄介だった。
晴海通りに出る手前の左側に「はとば公園」がある。この話は「おまけの話」で・・・。


赤い花の咲いた「サルスベリ」



「サルスベリは本当に猿が滑るか?」を実験した人がいる。
その結果だが、「猿は滑らずに登れた」そうだ。
帰り道には勝鬨橋を渡り、隅田川のテラスを歩いて行くことにした。

勝鬨橋の下は「涼しいに違いない」と思ったからだ。
確かに日影でもあるし、川風も吹く。
でも生暖かい風が吹いているので、涼しくはなかった。


勝鬨橋の下で



(おまけの話)
消防自動車を見た少し先の左側に、中央区の公園「はとば公園」がある。
石段を上ると、そこには大きなメッキが施された球体がある。
このオブジェは作品名を「水の情景」と言う。

作者は井上武吉氏で、これと同じようなものが上野の東京都美術館の入口にもある。
この球体には周りの景色を取り込むような仕掛けがある。
見る位置により、色々な建物が細長く曲がって映し出される。


「はとば公園」のオブジェ「水の情景」



私はここへ来ると、なぜか自分が球体に映った写真を撮りたくなる。
球体に映し出される自分の姿は、太っていたり、痩せていたり、立つ場所で変わる。
真ん中に穴が開いているので、穴から見る風景も面白い。

穴の入口にカメラを置いて、タイマーで自撮り写真を撮ったが、これは上手く行かなかった。それにしても、いつ来ても球体が汚れていない。
きっと公園の管理者が、常に磨いているのかもしれない。


球体に映し出された建物



この公園は、春には桜の名所でもある。
球体の先の桜の木の下の木陰で、少し休むことにした。
隅田川と勝鬨橋が良く見えるので、川を行き交う船を見ているだけで飽きない。
涼しいとまでは行かないが、汗はかかない。

目の前の電柱の根元で、3匹の野バトが餌を啄んでいる。
家から持参した氷入りの麦茶を飲んで、英気を養ってから家に向かった。


 電柱の根元で餌を探す野バト3匹

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    どこへ行っても涼しい場所が無い。ご苦労様です。毎日がこれなら、特に外で働く人たち(例えば屋根の工事業者)、また熱い国々、例えばインドの人々のことを思います。ヒトは進化論のいうように、暑さに適応していくのだろうか?

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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