心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(104)・・・初夏の清澄庭園

清澄庭園に「花菖蒲」の撮影に行ったので、撮影の後にゆっくりと庭園内を散策した。
今回の写真は入口を入り突き当りの大泉水を、左から時計回りに歩いたものである。
大泉水の岸辺は大きな石が敷かれていて、そこを飛び石で歩くことが出来るようになっている。名付けて「大磯渡り」と言われている。正面には「涼亭」が見えている。

新緑の季節なので、大泉水の周りは見渡す限りの緑である。
ここへ来れば全てが「和」で統一されていて、心から安らげる。



資料によると『清澄庭園は泉水、築山、枯山水を主体とした「回遊式林泉庭園」で、全国から取り寄せた名石を配している。明治11年(1878年)に岩崎彌太郎が荒廃していたこの邸地を買い取り、彌太郎の亡き後も造園工事が進められ、明治を代表する庭園が完成した。・・・』

『大正13年(1924年)に現庭園部分を東京都に寄付し、昭和7年(1932年)7月に公開した。庭園は文化財保護法に基づき、昭和54年(1979年)3月31日に東京都の名勝に指定された』となっている。


ここだけにアジサイがあった。



この日は天気も良く気温が24度で風もなく、ゆっくり庭園を散策するには良い条件の日だった。「大磯渡り」を歩いてから上に上がったら、少し左手に黄色い実がなっている木が見えた。

気になったので近寄ってみたら、梅のように見えたが木肌が違い「あんず」が熟して黄色になっていた。なんだか、とても美味しそうに見えた。


 「あんず」の実だと思うが・・・。



時計回りに大泉水の周りを歩いて行くが、どこからも「涼亭」が見えている。
池に突き出るように建てられているのが、数寄屋造りの「涼亭」である。

この涼亭は明治42年(1909年)に国賓として来日したイギリスのキッチナー元帥を迎えるために、岩崎家が建てたものだそうだ。震災や戦災を免れて昭和60年に全面改築工事を行い、現在は集会施設として利用されている。


 「涼亭」



穏やかな天候の中で池にポツンと置かれた2つの石の上で、亀がのんびりと日向ぼっこをしていた。遠いので確認は出来なかったが、外来種の「アカミミガメではないだろうか?」と思ったら、ホームページに次のように書かれていた。

『コロナ禍の間に東京都が精力的に進めたアカミミガメの捕獲と殺処分の結果、9割以上は処分された。アカミミガメ激減で、絶滅危惧種のニホンスッポン(2類)とニホンイシガメ(1類)が、亀密度の低くなった池でのんびりしている』。


 小岩の上では亀「ニホンスッポン」が日向ぼっこ。



この庭園はいつ来ても、欧米系の外国人観光客が多い。
交通の便もあまり良くないし、近くには見るべき観光地も他に無い。
しかし私の知らない外国人が興味を持つ「なにか」が、近くにあるのかもしれない。
大泉水の向こう側の松の木が、静かな水面に美しい姿を映していた。


   大泉水に映る松の木が美しい。



大泉水の左に寄った場所に「中の島」がある。
そこには古びた木造の太鼓橋が架かっている。橋は雑草や苔に覆われていて、いい感じだ。中の島には渡ることは出来ない。ネットで調べたが、この橋の名前は無いようだ。
池の向こう側では庭師たちが作業をしているのが見える。


古びた「太鼓橋」



大泉水の向こうに見えるのは「富士山」である。
山全体が芝生に覆われている築山で、高さは不明だが20メートルくらいだろうか?
日本各地に富士山信仰の富士塚があり浜離宮恩賜庭園にもあるが、ここの富士山はそれとは違うようだ。

清澄庭園は名石でも有名で、庭園を一周すると北は泥岩の仙台石、南は変成岩の伊予青岩まで見ることが出来る。


 小山は「富士山」



富士山の下に来たら、上の方で数人の庭師が芝生を刈っているのが見えた。
他の場所では梯子に乗って、木の枝の手入れをしている庭師もいた。
常に庭師が入っているので、年間では相当の費用が掛かっているように思う。
富士山の少し先を左に入ると「自由広場」があり、そこに「花菖蒲田」がある。


「富士山」の芝を刈る庭師たち。



先に進むと間もなく「磯渡り」という名の飛び石のある場所に出る。
この左手の塀の向こうは無料の「清澄公園」で、私がドングリを拾いに行く場所でもある。30分くらいでゆっくりと大泉水の周囲を巡り、もと来た場所に戻った。

中華系の数人が大騒ぎで写真を撮り合っている。
欧米系の人達は静かに庭園を見て廻るのに、なぜ中華系の人たちは静かに見学が出来ないのか? 最後でちょっと嫌な気分になった。

これだけ立派な庭園をシニアは半額で、たった「70円」で見せてもらえるなんて、なんだか申し訳ない気持ちになった。


 石橋から見た「山灯篭」

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コメント

    みどり一色(Y)

    みどり一色(Y)

    ブログを「みどり」が柔らかく全編を彩っていますね。梅雨の合間の晴天の今日に相応しいテーマといえましょう。紫陽花の青も梅雨に似合っていましたが、「みどり」は晴天が似合いますね!
    今日は上野東京都美術館へ友人の作品を見学に行きます。
    プール仲間4人で中央線の「みどり」のグリーン車に乗り静かに会話を楽しみながらゆったりとした一日となるでしょう。
    ブログの庭園散策を真似て、上野の「みどり」を楽しみたいと思います。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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