10月のラジオ出演で紹介した矢沢永吉さんのチャイナタウンをきっかけに、
あらためて昔のフォーク、ロック、歌謡曲を探しては聴いている。
探すと言っても世界中の楽曲を1億曲配信しているApple Musicで探すだけなので、
あっという間に70年代、80年代に聴いていた曲が見つかる。
便利な時代になったものだ。

その中で、戻しては聴き、戻しては聴きしてしまうのが、
薬師丸ひろ子さんの映画「Wの悲劇」の主題歌「Woman」だ。

「〜ああ 時の河を渡る船に オールはない 流されてく〜」

薬師丸さんの歌唱力がそうさせるのかもしれないが、
このフレーズが心に残り涙腺を緩くする。

それは映画「野生の証明」でデビューし、時の人となって、
私生活も制限されていただろう彼女自身の心の内のようにも思えたり、
映画「Wの悲劇」の演出のひとつとして、
汚れ役を買ってでも役を取りにいく演者の戸惑いを表現しているのではないかと思ったり、
いろいろとそのフレーズの意味するところを感じさせてくれるからかもしれない。

そして自分も、このフレーズと自分をどこかで重ねている。
もうこの歳になって「流されてく」もないのだが、
これまでの人生を振り返った時に、
オールがないから辿り着いたところもあれば、
オールがあったならと悔いているところもある。
これも誰もが感じることなのかもしれない。

今はもう時の流れが早すぎて、オールがあっても流れを変えられないだろう。
そんな切なさも感じながらこの曲を聴いている。



この町に思うこと こくぼ重孝

アクセス総数:9,878

25年前、東京からこの北海道伊達市に移住した。都会であくせくして生きてきた自分にとって、この街は楽園のようだった。そんな楽園も暮らしていくといろんなことがあった。徒然なる街ではなく、変化があり退屈しない街に住んで感じたことを600字に絞って綴っていこうと思う。

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