
心の伊達市民 第一号
万座温泉1人旅(2)
ホテルの朝は寒かったので、いつもより少し早く目が覚めた。
ガラス窓が広く開いていて、景色を楽しめるようになっている。
目の前はスキー場のリフト乗り場のようで、どうやらゲレンデの頂上位置であるようだ。
ここは標高1800メートルなので、遠くの山々も見える。太陽は左の方角から昇るようだ。全山紅葉は見られなかったが、山々はうっすらと黄ばんで来ているように感じた。

県道466号線を行くと、「牛池」がある。
朝食は午前6時30分からなので、いつもの家での生活とあまり変わらない。
バイキング朝食を食べてから、ホテルで「ウォーキング地図」をもらって7時30分にホテルを出た。
誰も歩いていないし、車も通らない。残念なのは紅葉を期待して来たのだが、ホテルのフロント係の話では『今年は暖かく、紅葉は10日ほど遅れている』と言っていた。
それでも至る所で見られる「ナナカマド」は紅葉していて、真っ赤な実を付けている。

「牛池」の由来は色々あるが、ハッキリしないようだ。
ホテルから5分ほどの場所に「牛池」という池がある。
1周が300メートルくらいの小さな池だが、静かな湖面に対岸の白樺の木が映って美しい。
池に続いて木道の遊歩道があるので、それを辿って歩いて行くと湿原に出て空が開ける。
ホテルでは室内でも外でも、どこでも硫黄の匂いが漂っている。私は温泉が好きで、特に硫黄温泉が大好きなので硫黄の匂いは嫌ではない。でもいつも硫黄の匂いでは、綺麗な高原の空気も吸いたくなる。
誰かに出会った時のためにマスクは持参しているが、思いっ切り深呼吸をしながら木道を歩いた。

木道を進むと「湿原」に出る。
次は万座温泉の「源泉」を見に行く。
県道から横に逸れる道は通行禁止でロープが張ってあり、「熊の通り道、立ち入り禁止」の札がある。
長い坂道を登るのは辛い。下り坂になると、硫黄の匂いがして来た。
途中に何軒かの大きな旅館があるが、その前を通り過ぎると坂の下に源泉が見えた。アチコチに「この付近は硫化水素発生の為、危険、立ち入り禁止」の立て札がある。その為に源泉には近寄れない。

熊がアチコチに出没しているらしい。
案内看板を見たら「熊四郎神社」があると書いてあるので、石段を登ってみた。すると熊四郎洞窟があり、その中に小さな社があり、それが熊四郎神社だった。なんだか物足りないので、先に進み「熊四郎山」(1984M)を登ることにした。
「熊四郎とは何者なのか?」は分からずに石段を登るが、これが急階段で落ちたら死ぬ。
頂上付近の見晴らし台まで600段以上もあったが、30回くらいは休んだ。

万座温泉の源泉は湯量が豊富なようだ。
帰りは横道の斜めの山道をダラダラと下る。
高原植物の宝庫で、写真を撮りながらユックリと降りて行った。
ホテルに戻り荷物を置いてから、宿泊ホテルの系列の「万座高原ホテル」に行った。
こちらは休業中だが、お客の「高原ホテルの露天風呂に入りたい」との要望に応えて、露天風呂だけ営業している。ここと宿泊先とはシャトルバスが1時間おきに出ているが、下り坂で行けるので歩いて行った。

熊四郎洞窟の奥に、小さな社があった。
受付もなにも無く、表示にある「エレベーターでGまで行って下さい」に従ってエレベーターに乗る。
ここの露天風呂は混浴のようで、注意書きがあった。
「男性はタオルを腰に巻いて下さい。女性は湯浴み着を着て下さい。お互いに気持ち良く過ごして下さい」とあった。
外に出ると小さな露天風呂が5ヶ所くらいあり、女性が入っている。女性といってもオババだが。
でもなんだか一緒には入りずらい。1ヵ所だけ男性だけが入っている風呂があったので、そこに入って静かにしていた。でもなんだか落ち着かず、温泉を楽しむどころでなく出てきてしまった。

熊四郎山の頂上付近の見晴らし台まで石段が続く。
(おまけの話)
万座プリンスホテルの「コロナ対策」である。
先ず最初は無料送迎バスから始まる。所定の時間になると大型バスがやって来る。
運転手が宿泊ノートと乗客名を照合して、入口で検温をする。
そして手指の消毒をしてから、健康状態のチェックシートを渡されて、それをバスの中で記入する。

熊四郎山の見晴らし台から万座温泉街を見下す。
バスがホテルに到着すると、「3密」を避ける為に、フロントの男性がバスに乗って来る。
そしてコロナ対策の説明をしてから、風呂、食事の案内をする。次に各自に部屋のカードキーを渡したら、お客は夫々勝手に部屋に行く。荷物は運んでくれない。
部屋の前に行くと、ドアーに「室内の消毒済み」の紙テープが貼ってある。鍵を開けるとテープが切れる仕掛けとなっていて、「消毒後は誰も入っていませんよ」という証明となる。

熊四郎山から下りる時は、高山植物の原生地を通る。
風呂場の入口には消毒薬が置いてある。温泉の中ではマスクはしないで良い。風呂から出ても「冷水サービス」は無く、勝手に自販機で買う。
食事は2班に分かれていて、入口で手指の消毒、マスク入れを渡される。
バイキング方式だが、お客は勝手に料理を取ることは出来ない。
テーブルは4人掛けに2人で、他人同士は座らせないので、私は1人で黙って食べる。
ホテル側は必要以上にコロナ対策をしている。もしクラスターでも発生したら、閉鎖となるからだろう。

高原ホテルの先にある「空吹見晴」のもう1つの源泉。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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むしゃなび編集部
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【あの人に会いに】納得いくまで突き進む [あいなさん / 壮瞥]
『臥薪嘗胆』 ―目的を遂げるために苦心し、努力を重ねること。 「曲がったことが嫌い。 筋を通して生きるって言う事と、 根拠のない自信はどこかにある ってスタイルで生きてきたかも」 【あの人に会いに】vol.4 今回は、『美容室AINA.』こと あいなさんにフィーチャーします。 美容師で、東京のど真ん中へ あいなさんは壮瞥町出身。中学生の頃には既に美容師になることを決めていました。「子どもの頃から髪をアレンジするのが好きでした。美容師になるなら東京!と、もう東京しか見えていなかった」 高校卒業後、東京の美容専門学校に進学。卒業後に短期間メイクの学校に通った後、銀座の美容室に就職します。場所柄、メインとなる業務は夜職のママたちのヘアセット。しかし、あいなさんには目指していたところが別にありました。 「憧れていた有名な美容室が、原宿にありまして……」 何事も中途半端が嫌いで、せっかくやるなら一番いいところまで行きたい、という気持ちが強いあいなさん。東京まで出てきたなら、美容師になったなら、”ここまで行きたい” そう思うところがありました。 「その頃の流行がビビットカラー。髪の毛しましまにしたりとか、オレンジ・金・緑って3~4色いれたり、刈り上げたりとか。そんなデザインが好きだったし、その人たちと働きたいなって」 憧れていたものの、ほとんどが新卒採用のみの業界。しかしある時、その憧れの美容室で中途採用枠が出たのです。 「働いていた銀座のお店の先輩が、『あんたなら受かると思うよ』って背中を押してくれたの」 先輩の一言が支えとなり、採用試験を受けることを決意。面接のたびに毎回ヘアスタイルを変えるなど、努力とアピールを惜しみませんでした。 その結果、たった2名の枠で採用!めでたし……かと思いきや、”中途半端が嫌い”なあいなさん、この狭き門の合格を勝ち取ってもなお上を見ていました。配属が決まった店舗では納得できず、一番の有名店である原宿店で働きたい!と入社直後から直談判します。 「今思えば本当にただ生意気……普通はあり得ない、ダメなんですよ、そんなの。でも、ど~しても、ここでは気が済まない!と猛アピールして。憧れのスタイリストが在籍する原宿店に行きたい!と」 その熱意が伝わり、なんと入社後たった3ヶ月で原宿店へ異動が叶います。一流スタイリストはもちろん、アシスタントですらファッション誌に載る人が沢山いるようなお店です。 「下積みですね、がむしゃらに練習してた。仕事終わってから練習して、練習後にモデルハントして(街中で自分のスタイリング練習のためのモデルを探す)、レッスンノート書いて、デッサンして、って寝る暇なく」 結果として、アシスタントの中でも一握りの人しか就くことができない、トップスタイリストのアシスタントにまで辿り着きます。 「おかげさまで、全部見させてもらいました。ファッション誌の撮影現場とか、早朝から撮影の下準備させてもらったり……」 業界の第一線でアシスタントとしての全てを経験することができました。その後ジュニアスタイリストになり、このまま順調に美容師の道を進むかと思いますが……ここで驚きの方向転換に至ります。 諦めきれず、歌の舞台へ 「歌も諦められなくて」 実は、子どもの頃から歌が大好きだったあいなさん。歌の道を進む事を決意します。 「みんなと歌いに行くと楽しくて、やっぱり歌でステージに立ちたいなって」 ここでも、やるならいいところまで行きたい。歌をやると決めたなら、芸能事務所に入るところを目指します。 とはいえ東京で音楽をやっていたわけではなく、ゼロからのスタートでした。 「はじめは仲間探しから。音楽スタジオに行って掲示板のビラを見て……スマホも無い時代だから!!男性ボーカル希望って書いてあるバンドにまで電話して、まず一回練習入らせてくださいって。そうしたら女性だけど気に入ってくれたんだよね」 音楽の好みや雰囲気が合っていたロックバンドに加入し、そこで長く歌っていくこととなります。 お昼は美容師、夜は夜職の方々のヘアメイクに戻り、そして時折ライブハウスでライブをする生活を送りました。活動を続けるうちに事務所からオーディションの話も来ましたが、バンドに愛着があったあいなさんは、ボーカルのみのオーディションを受けられなかったと言います。「このバンドで音楽をやっていたい」と、活動を続けました。 地元・壮瞥で繋ぐ、ご縁の美容室 精力的に音楽活動を続けていきましたが、ハードな生活に不摂生。とうとう身体を壊してしまい、音楽の道は夢半ばで終わりを迎えます。 療養のため一度北海道に帰るも、再び東京に戻ったあいなさん。そしてご縁があり、30歳のときに出産。転機は子どもが2歳になるとき。シングルマザーとなり、壮瞥町に戻ることを決めました。 「東京に居たいと思っていたけど、ひとりで育てるには厳しくて……選択肢が無かった」 あいなさんのご実家は壮瞥町。祖父の代から商店を営んでいました。もちろん、町での知名度はバッチリです。 「育った環境上知っている人も多いから、肩身狭く感じていたというか……。周りの目があるから、娘としてもママとしても、ちゃんとしなきゃ、みたいな。自由にいられないなと」 窮屈さを感じていたあいなさんが、壮瞥町をまた好きになっていけたのは、人との出会いが大きかったと言います。 「本当に、ママ友と、この美容室のゆみさんとの出逢いだね。この方達がいなければ、壮瞥ではやっていけなかった」 美容室AINAとしてオープンした今の美容室は、元はゆみさんという別の美容師さんが営んでいたお店でした。あいなさんは壮瞥に帰って来てから、ゆみさんの美容室に通っていたそうです。 「ゆみさんは、子ども共々お世話になった人」 大切な人からのバトンを繋ぎ、生まれ故郷の壮瞥町でお店を開くこととなりました。 「洞爺湖が好きで、温泉街でお店を開きたいと思っていて……まさか壮瞥でお店をやるとは思ってもみなかった。でも、ゆみさんへの想いとご縁でここで始めて、本当にたくさんの人からずっと応援してもらっているなって」 お店のオープン時には沢山のお花が届き、多くの人に支えられていることを実感したそうです。お店のインスタグラムには感謝の言葉がずらりと綴られています。 これからは”健康” のことを伝えていきたい 2024年3月に無事にお店をオープンしたばかりですが、今後はどんな展望があるのでしょうか。 「自分自身、身体を壊したことから健康オタクで。東京の時だけでなく、北海道に帰って来てからも身体に出て。骨盤が痛くて眠れなかったりとか。自分の身体の不調は、息子にも悪影響。本当にボロボロで……40歳まで生きられないかも、そしたら息子はどうしようとか、ずっと不安に思っていた」 今のエネルギッシュなあいなさんからはとても想像ができませんが、疲れが取れない、アレルギー、痛みからの不眠、等々……様々な身体の問題に悩んできたそうです。ヨガ、体操、骨盤矯正、とにかく端から端まで色々なものを試し、最終的に辿り着いたのは『栄養学』。独学で勉強、更にオンラインで先生と学んでいるそう。今後はしんどそうな悩める女性を助けていきたいと考えているそうです。 「中途半端が嫌いと言いつつ、方向転換してきているから中途半端になっていたと思うこともあるし……自分に自信が持てなかったときもある。けど、その時その時でがむしゃらにやってきたから、全て無駄にはならずに今に繋がっていると思う」 美容師も、歌の道も、本気で全力で突き進んだからこそ辿り着いた”今”のあいなさん。 悩める女性の皆さんは特に、パワフルなあいなさんにぜひ一度会いに行ってみてください! 美容室は壮瞥町役場 山美湖 の目の前というわかりやすい立地!美容室のご予約は電話とインスタグラムのDMで受け付けています。 美容室AINA 営業時間:月~金 8:30~18:00 / 土 8:30~17:00 定休 :日曜日&第1・3月曜日 電話 :0142-66-2527 場所 :壮瞥町滝之町284 (壮瞥町役場 山美湖の前)
misaki
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