心の伊達市民 第一号

万座温泉1人旅(1) 

紅葉の季節が近づくと、どこかに見に行きたくなるし、温泉にも入りたくなる。コロナ騒動以来、都内の紅葉で我慢していたが、東京の感染者が劇的に減って来たので旅に出ることにした。


15年前くらいまでは「1人旅」というのは、旅館ではあまり歓迎されなかった。「支払いをせずに逃げるかも?」、「犯罪者かも?」、「部屋で自殺でもされたら?」、「なにか事情があるのかも?」など、マイナスのイメージばかりだった。



東京駅では隣のホームに「山形新幹線」が入って来た。


ところが団塊の世代が定年を迎えてくれたお陰で、旅館も1人旅を歓迎するようになった。しかもコロナ騒動で旅館経営は大打撃を受けて、「誰でもいいから来て欲しい」となった。
私は運転免許証を返納して10年が経つが、それからは公共交通機関を利用して1人で旅をするようになった。


旅行に行く前に計画を立てて、交通機関の時刻表を調べ、旅館を予約する。それも旅の楽しみだった。
問題は旅館に宿泊した翌日に行く場所が、不便で遠い場合である。
田舎はバスも1時間に1本だし、列車も待ち合わせ時間が長いのが難点だ。



私の乗る新幹線と崎陽軒のお弁当「秋」(770円)


旅行社の企画するツアーに参加すると、ボーとしていても行きたいところに連れて行ってくれて、ご飯も用意してくれる。しかも、何ヵ所もの交通の不便な場所に連れて行ってくれる。
旅行会社の企画する1人旅も慣れてくると、誰かと一緒より気兼ねが無い分、ノンビリできることが分かった。


そんなことで、今回は10月3日から「万座温泉1人旅」に出掛けて行ったのである。広告のタイトルは「標高1800m、星に近い天空の温泉郷!万座プリンスホテル滞在2泊3日」というものだった。



宿泊先の万座プリンスホテル。(私の部屋は2階の真ん中)


今回のツアーは東京駅から1人で新幹線に乗り、軽井沢駅で降りて勝手にバスでホテルに行く。しかも指定時間の集合も無いし、一緒に行く人もいないし、殆ど個人旅行と同じである。
「全てお任せ」のツアーじゃないので、何でも自分でやらなければならない。
でも「安いなら仕方ない」と思っていたのだが、これが違った。その話は後日(3)で改めて。



チェックインの際もらった「買物券」(下)と「飲み放題券」。


東京駅12時04分発の新幹線「あさま611」に乗車前に、車内で食べる為に駅弁を買った。弁当を食べていたら、すぐに軽井沢駅に定刻の13時21分に到着した。


駅前では13時50分発の、万座プリンスホテルの無料送迎バスが待っている。これを逃すと西武バスで片道で2890円も掛かるから、乗り遅れないようにする。
大型バスに乗ったのは、ジジババばかり15人だった。1人は私だけである。



部屋の窓から見た空はもう「秋空」だった。


1時間30分のドライブでホテルにバスが到着した。
私の部屋は東館で、これは1980年に増築しているからもう41年も経っている。


私の記憶では東館がオープンした時に女房と来ているが、記憶というのはいい加減なもので、イメージが全く違っていた。それは部屋は清潔だが、所々の塗装が剥がれていたりして少々、くたびれているからかもしれない。部屋はツインの1人使いだが、部屋の風呂とトイレが狭い。



「ナナカマド」名前の由来は「7回、竈にくべても燃えないほど硬い木」。


格安旅だから文句は言えないので、フロントで「ウォーキング地図」をもらって外へ出た。
歩いて5分のところに「牛池」という池があるので、そこへ行ってみた。
あまり大きくない池だが風が吹いていないので、水面に対岸の白樺の木が映っていてとても美しい。


遊歩道を散策してからホテルに戻り、温泉に行った。
ホテルの中でも外でも硫黄の香りが漂っていて、「温泉に来たぞー」という満足感がある。



窓から見た光景は、冬はスキー場となるようだ。


(おまけの話)
内湯は男性と女性は別になっている。
露天風呂はいくつかあるのだが、男性用に同じ場所に4つある内の1つが混浴である。外に出るドアには「お互いに節度を守って、温泉を楽しみましょう」と張り紙がある。


要するに、「女性をジロジロ見るな!」ということらしい。
カメラ、スマホの持ち込みも禁止である。



スキーリフトは椅子を外して今は休業中。


脱衣所に貼ってあった「温泉分析表」を見たら、ここは完全な掛け流しだった。「泉質は硫黄泉」、「源泉温度は71.3度、風呂温度は42度」で、源泉温度が高いので加水をしている。
最近の天然温泉をうたい文句にしているところでも、殆どが過熱、循環式であるから、ここは掛け値なしの天然温泉である。しかしそれほど湧出量が多くないのか、露天風呂は蛇口からジャンジャン出ているということは無かった。



スキーリフトから降りる場所はウッドデッキだった。


風呂から出て一休みして、夕食となった。
私は遅い時間を指定したので午後7時からだったが、バイキング会場は大勢の客がいた。
食後は部屋に戻りテレビでも見ようかと思ったのだが、ベッドに横たわると箪笥が邪魔して画面が3分の1くらい隠れてしまう。


仕方ないので、持参したタブレットで無料WIFIを使ってニュースをチェックしてから、古今亭志ん朝の落語を3話ほど聞いていたら眠ってしまった。家では「カラスの行水」の私だが、久し振りの天然温泉の長湯で疲れてしまったのだろう。



老いた夫がスキーリフトの方を指差して、女房になにか説明している。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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