心の伊達市民 第一号

「スマホ脳」とは?

(お知らせ)
まだ新ブログの投稿に慣れていないせいか、7月9日に一度に4話も掲載されてしまいました。私の公開予約日の指示間違いかもしれません。そのため、9日の話題を再度、2回分を2日間で掲載させて頂きます。
話題に苦労しているのに、全くバカですねー。

さて今回は少し難しく、少し怖い話である。
最近のことであるが、図書館から借りて来た「スマホ脳」という本を読んだ。
作者はスウェーデン人の「アンデシュ・ハンセン」という精神科医である。

この本は世界的に大ヒットをして、私が図書館に予約したのが昨年の9月だった。
中央区はこの本を8冊も購入しているが、それでも9カ月も経ってやっと私の手元に届いたほどの人気である。


  【スマホ脳】★★★


常々、私はスマホに対して違和感を持っていた。
地下鉄に乗ると、約80%の人がスマホをいじっている。
バスの中でも同じだ。車内が空いている時は100%の人がスマホを見ていることもある。

歩きスマホは当り前、自転車に乗ってスマホを見る、車を運転しながらスマホを見るなど、私はいつも苦々しく思っている。そういう私もスマホを持っているが、契約も「1GB」と最低で、それでも月末には余っている。


【人はなぜ戦うのか】★★

本の中身で「そうなのか!」と感じたところがいっぱいある。
先ず普通の本と違い、最初に2ページにわたり「点」だけで、1万個が印刷されている。
これは人類が現れた20万年前から現在までを点で表している。

すると「コンピューター、携帯電話、飛行機が存在する時代は「点3個」となる。
「スマホ、インターネット、フェイスブック」のある時代は、たった「点1個」に相当する。これがどういう意味を持つかというと、急速な技術進歩で人類の脳の進歩が追い付かないことを表している。


【それわ英語ぢゃないだらう】★

人間は現代社会に適応するようには進化していない。人間の脳は今でも狩猟社会時代にある。人類の歴史で負の感情は脅威と結びつくことが多い。
食べたり飲んだり眠ったりは先延ばし出来るが、脅威にはすぐに対応しなければ昔の人類は生きて行けなかった。

「負の感情」はストレスで表されるが、ストレスは必ずしも悪くはなかった。
常に危険にさらされていた原始時代の人間は、危険に対するストレスによって生き延びて来た。


 【在宅ひとり死のススメ】★★

原始時代のストレスは「闘争か、逃走か?」という一瞬の判断によるストレスだった。
ところが現代人のストレスは「仕事のこと」、「住宅ローン」のことなどで長期に続くようになった。
しかし脳はそれに対応できるようには進化していない。それで精神を病むようになる。

祖先が生きた時代は「食料や資源がいつも不足していた時代」なので、食料を求め「新しい場所に行ってみたい」、「新しい人に会ってみたい」、「新しいことを体験してみたい」という考えていた。
そこで人間の脳は昔のままに、新しいものへの欲求が残っているのである。


 【破壊戦】★

次に「ドーパミン」である。脳内の伝達物質にドーパミンがある。
ドーパミンは「報酬物質」と呼ばれるが、最も重要な役目は私達を元気にすることではない。例えば「食べ物を見ただけでドーパミンの量は増えるのであって、食べている時ではない」ということが重要だ。

ドーパミンの最重要課題は「人間に行動する動機を与えること」である。
ネズミの動物実験で「レバーを押すとエサが出る」というテストを行う。すると「エサが毎回出ると、ドーパミンは出なくなる。30~70%の確率の時がドーパミン量は最大となる」という結果が出ている。


【遠い他国で ひょんと 死ぬるや】★★

これを利用しているのがSNSのスマホで、「もしかして」をSNSが利用している。
SNSの企業は行動科学や脳科学の専門家を雇っている。そしてそのアプリが極力効果的に脳の報酬システムを直撃し、最大限の依存性を実現させている。
『なにか大事な更新はないか?』、『「いいね」が付いたか?』などで利用者をドーパミン漬けにしているのである。

更に驚かされるのはSNSの会社は誰かが「いいね」を押した時にマークが付くのではなく、保留しておいて我々が最高潮に達した時に「いいね」マークを付けるとことをやっている。もうSNS会社に脳を支配されてしまっている。


 【不格好経営】★★

(おまけの話)
ではどういうタイプの人がスマホ依存症になるか?
スマホ依存症になる人は「自尊心は低いが競争心が強く、自分を強いストレスにさらしている人」だそうだ。

反対にスマホ依存症にならない人は「おっとりした性格で落ち着いた人生観を持つ人」だそうだ。アップル社の創業者のスティーブ・ジョブスなどのIT企業のトップなどは、このことを良く分かっているから「自分の子供にスマホを与えない」と言われている。


 【カブールの闇】★

他にも弊害は多くある。その1つに「グーグル効果」というものがある。
これは「必要な情報」、「大事な情報」などは別の場所に保存されているから脳が自分で覚えようとしない現象もことである。これは実験でも証明されていて、スマホで読んだ人と、同じ情報を紙で読んだ人に大きな違いが出る。
スマホで読んだ人は「中身は覚えていないが、保存先を覚えている」というバカげたことが起きている。


  【あとは野となれ 大和撫子】★

情報と知識は違うもので、少し分り難いが「情報を作業記憶から長期記憶へと移動させるための固定化は、情報をその人の個人的体験と融合させ知識に構築する」とあった。画面を見て、ファイルに保存しただけでは知識にならないのである。またSNSを多く使う人ほど「孤独」というデータもある。

SNSで多くの人と繋がっているような気持になっているが、会ったこともない人とは親しくなれないのである。だから孤独な人がネットで出会った人を信用し、時には詐欺事件だけでは済まず殺されることも起きている。
この本を読んで「スマホは怖い」と実感した。お勧めの1冊である。


 【仏音】★★

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コメント

    む編集部

    む編集部

    スマホ依存、まさにその通りですね。スマホはタバコと同じで中毒というよりも習慣性、依存性の性質が大きいと思います。忙しければ思い出さずにいられるからです。
    でも思い出さないようにしようと思っている時点で思い出してるわけですから、禁煙と同様、習慣を変えるのは簡単ではない場合があるのでしょう。本質はいつも「刺激」を求めてる人間の性質にあるということでしょうね。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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