心の伊達市民 第一号

増上寺のキャンドルナイト  

ブログ閉鎖中の話題(2017年7月9日)

地下鉄の吊り広告で「100万人のキャンドルナイト」というイベントを知った。
昨年も見たような気がしたが、あまり覚えていない。
これが後期高齢者の特徴でもあり、なんでも常に新鮮に感じるという良いところでもある。イベントは7月7日の夜に、たった1日だけ芝の増上寺で行われる。


早い時間からキャンドルに火を灯すアルバイト達。


「100万人のキャンドルナイト」という企画は全国的なイベントのようで、明治学院大学の辻教授という人が発案して、「この日、1日だけでも全ての電気を消して、ろうそくの光の中で色々と考えてもらい、暗闇のウェーブを世界に広げていきたい」というものらしい。それに賛同したのが増上寺で、暇人の私はカメラを担いて出掛けて行った。


「七夕」といえば、やはり願い事を書いた短冊である。


家から増上寺は歩きと地下鉄を入れても、30分で行ける。
暗くなるのが7時過ぎなのだが、多分、俄かカメラマンが大勢来るだろうと予想して、現地に午後6時前に着いた。やはり予想通り、大勢のカメラマンが三脚持参で来ている。観光客も多く、まだ明るい内からごった返している。これはどこでも見られる最近の情景だ。


暗くなり始めたら、この通り。人!人!人!である。


大勢のアルバイトが和紙で作られたキャンドルに、チャッカ―で火を灯し始めている。
キャンドルの数は4000個で、天の川をイメージして並べられている。
これに全て火を灯すのだから大変である。そこで私は心配になった。
午後6時から点灯したら、暗くなる前に燃え尽きてしまうんじゃないか?


これは五輪マークをイメージしたかな?


とりあえずは撮影場所の確保である。
天の川を下流から奥まで撮影出来るように、入口に近い場所を確保して三脚を置く。
この場所は狙い目らしく、見た目はセミプロ風の男も何人かいて席を確保している。
暗くなるにはまだ1時間半はあるので、私はアチコチと見て廻る。


天の川は本殿まで続いているが、途中に人が多くて先が見えない。


暗くなり出したので、自分の三脚で場所を確保したところに戻る。
既に人垣が三重くらいに出来ているので、前に行くために「すみません。私のカメラが前に置いてあるので入らせて下さい」と言ったが、露骨に嫌な顔をされた。
やっと自分の席に着きカメラを構えたが、前方の人垣が邪魔で天の川だかなんだか分からない構図になってしまっていた。


行燈は和紙で出来ていて、柔らかい優しい光を放っている


数枚の写真を撮り、その場を離れる。
そして人混みの中を一緒に流れて行って、本殿の方に向かう。こちらも駄目だ。
仕方ないから、そこから歩いても10分も掛からない東京タワーに行ってみた。
こちらも展望台で七夕のイルミネーションをやっているので、入場券売り場に行列が出来ていた。どこもかしこも人だらけ。2020年の外国人観光客4000万人の招致が今から怖い。


子供が行燈に絵を描いたコーナーもあった。


(おまけの話)
久し振りに「おまけの話」が無くて困った。いつも「おまけの話」で苦労している私だ。「古い話の蒸し返しでもするしかないか」と思いながら、地下鉄に乗って家に戻った。この日は夜になっても暑い日で、汗ビッショリとなってしまった。
家には入ったら私の机の上に女房がポストから持ち帰ってくれていた郵便物が置いてあり、その中に北海道伊達市の小松幸雄さんからの郵便物があった。


「手風琴」の復刻版CD。中央が若い頃の小松幸雄さん。


小松幸雄さんは建築会社の社長であるが、若い頃はフォーク・グループのギタリスト&シンガーだった。彼のグループ「手風琴」の出したヒット曲に「惜春賦」という歌がある。なかなか良い曲で、私は時々、思い出したように聞いている。
小松さんからの郵便物は「35年を経て、復刻版CDが発売されましたので、橋本さんにプレゼントします」とあって、CDが同封されていた。


本殿前の階段に飾られた行燈と浴衣姿の女の子。


小松さんがデビューしたのが、フォーク全盛時代の最後の方だった。
歴史に「もし」は無いが、「もし小松さんがあと5年早くデビューしていたら、今頃は大御所と呼ばれていて、テレビでも見られたかもしれない」と思う。

私は自分で作詞した「2人の旅を探して」という詩に小松さんに素晴らしい曲を付けてもらい、しかも彼が自分でピアノを弾いて歌ってくれているCDを持っている。
今ではそのCDが私の宝物になっている。


その日の東京タワーは美しく彩色されていた。

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    三脚を置いといた場所を覚えていて、もとに戻れたのは、よかったですね!
    私、大きな駐車場で自分の車をどこに停めたか分からなくなったこともたびたびあります。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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