心の伊達市民 第一号

ストリート・ピアノを探して(下) 

【新宿文化センター】
7月6日に新宿文化センターに行った。久し振りに大江戸線の「東新宿駅」で降りた。
ここから韓流で有名な新大久保の韓国街が近いが、この駅では全くそんな雰囲気が無い。新しく開発された駅を含む一帯はビジネス街となっていて、働く若者が颯爽と歩いている。

駅から数分の新宿文化センターに行くと、なんとロビー1階のピアノにカバーが掛けられていた。係の人に聞いてみたら、『いまは1ヶ月に4日だけ公開している』そうだ。


この日は利用禁止日で、カバーが掛けられていた。


仕方ないのでその日は帰り、翌日(7日)は公開する日なのでまた来てみた。
午前11時少し過ぎに行ったら、中年女性が1人でピアノを弾いていた。
楽譜持参で熱心に弾いている。「1人10分まで」という制約があるのだが、常連なのか、後に続く人が誰もいないので何曲も弾いていた。演奏を止めてくれれば近寄ってピアノの施された花模様を撮影したかった。


(ヤマハ、グランドピアノ、デコレーション)★★


【ホテル・メズム東京 オートグラフ コレクション】
竹芝にあるビル群は我が家の窓から良く見える。
その中に私は知らなかったが、「メズム東京」というデザイナーズ・ホテルがあるようだ。

7月8日の午前中の浜松町駅から歩いて行った。
だが私の思っていた場所とは違い、浜離宮恩賜庭園の隣だった。


「メズム東京」から見下ろす浜離宮恩賜庭園


ホテルの入口から入り、エレベーターで16階のロビーに行く。
こじんまりしたホテルなので、宿泊客でないとなんだか入り難い雰囲気がある。
ロビーでピアノを探していたら、フロントの女性が出て来て私に言った。
『なにかお手伝いしましょうか?』

私はそこで『向こうに見えるマンションに住んでいる。こちら側からどんな光景か見たかった』と言った。
ピアノはバーの中にあり、これではストリート・ピアノとは言えないのでは?
でもこのホテルからの光景を見られただけでも、良い経験だった。


    (ヤマハ、グランドピアノ)★       *こじんまりした高級ホテルのバーの中にあり使い難い。


【新宿住友ビル】
住友ビルは完成時と同時に私の現役時代の重要な取引先が入ったので、よく通ったものである。
その後、2017年から大規模改装工事に入り、3年を掛けて2020年6月にオープンした。
特に1階のスペースが大きく変わり、全天候型のイベント空間が作られた。

ここにストリート・ピアノが設置されていて、月の半分近くが公開されている。
このピアノの特徴は「鍵盤に象牙が使われている」ことである。
まだワシントン条約が締結される前(1947年)のピアノで、今では貴重品である。


 新宿住友ビル(三角広場)ピアノは画面右側にある。


午前11時から公開となっているので、その少し前に現地に行ってみた。
係員がピアノのカバーを外し、羽毛でピアノの埃を落としていた。
しばらく待っても誰もピアノの所に来ないので、ランチ時間になってからもう一度来ることにした。

12時15分頃に女性の3人連れがやって来て、その中の1人がピアノを弾いた。
クラシックでもジャズでもない静かな曲で、聞いていて気持ちが良くなった。
そして2曲を弾き終わり、静かに去って行った。その後は誰も弾きに来なかった。
勿体ないなー。


 (ヤマハ、グランドピアノ)★★


【東京都庁展望台】
ここにあるピアノは素晴らしい。「草間彌生」の水玉模様で覆い尽くされているピアノである。しかしながら新型コロナウィルスが発生して以来、ここはワクチン接種会場になってしまい入れなくなった。

展望台からの眺望も素晴らしいが、グランドピアノがデコレーションされていて素晴らしい。コロナ前は外国人観光客も多く、日本人より外国人の方が多くピアノを弾いていた。


(ヤマハ、グランドピアノ、デコレーション)★★★           *3年前に撮影した「都庁のピアノ」


(おまけの話)
前回の「おまけの話」で、作曲を断念した話を書いた。
ところがひょんなことから、私が作詞した歌がDVDになった。今回はその経緯に付いての話である。
私が2003年から伊達市に行くようになり、その町で随分とお世話になった上に多くの友人が出来た。その中に小松建設の小松社長がいる。

【東京ポートシティ竹芝】


 (ヤマハ・アップライトピアノ、デコレーション)★★


彼は若い頃はプロのミュージシャンで、グループで全国ツアーもしていた実力者である。グループの名は「手風琴」で、ヒット曲に「惜春賦」がある。

彼と親しくなった頃に私は提案した。『「歌う不動産屋」と言われた男に千昌夫がいる。それなら小松さんは「歌う建築家」になったらどうだ?、そして家の引き渡しの時に、小松さんが歌をプレゼントすれば喜ばれるのではないか?』。
それは実現し、また昔の「手風琴」の仲間とコンサートもするようになった。


【羽田空港第2ターミナルビル】


 エスカレーターから見た「メルセデスミー」のピアノ


そんな縁から、私は小松さんに若い頃に作曲を断念した話をした。
そして『私が作詞するので、それに曲を付けてくれないか?』とお願いした。
酒の席だったので、小松さんは安請け合いをしたのだと思う。そして翌年の夏に私が伊達市に行った時に、素晴らしい曲が出来ていた。DVDでは小松さんがピアノを弾いて、自分で歌っていた。私の若い頃の夢が実現した瞬間だった。

その詩を少しだけ抜粋して紹介する。
題名【2人の旅を探して】
「君と初めて会った北国の町 何かを探していた運命の出会い 希望の2人の旅に出よう 青春時代の夢を探しに 大きな海の向こうに見える 未来という文字をつかむために」


     (カワイ、グランドピアノ)★★        *メルセデス・ベンツのショールームにあるので使い難い。

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    今度お会いしたときには、ぜひ、一緒にこの歌、二人の旅を探して、を歌いましょう!

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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