ある日の朝刊の文化欄に「すばらしいドングリの世界」という記事が載っていた。
サラリーマンの男が「ドングリが好きで好きで、ホームページを作っている」話だった。そこで思い出した。『そろそろ清澄公園のドングリが落ちている頃ではないか?』

昨年は家族で清澄公園と木場公園にドングリを拾いに行ったが、行った時期が遅かったのか?、或いはドングリの不作の年だったのかは不明のままである。


場所によっては足の踏み場も無いドングリだらけ。



清澄公園のドングリの様子も分からないのに、家族を誘ってドングリが無かったら私がバカにされる。そこで先発隊として、私は1人で様子を見に行った。
都バスの「亀戸駅」行きに乗り、「清澄庭園」の1つ手前で降りる。

目的地の清澄公園は「清澄庭園」の裏にある広大な自然公園である。
「都内にこんな自然公園があるのか?」という感じで、公園の周りににドングリの生るブナ林がある。


ドングリの木には落葉樹と常緑樹があるらしい。



ドングリと言っても、色々な種類がある。日本ではその数は22種類である。
紙面に余裕があるので、その種類を書き出してみた。

「ブナ」、「イヌブナ」、「クリ」、「コナラ」、「ミズナラ」、「アベマキ」、「クヌギ」、「カシワ」、「ナラガシワ」、「ウバメガシ」、「アカガシ」、「ツクバネガシ」、「ウラジロガシ」、「シラカシ」、「アラカシ」、「ハナガガシ」、「イチイガシ」、「オキナワウラジロガシ」、「スダジイ」、「ツブラジイ」、「マテバシイ」、「シリブカガシ」の22種類である。


間もなく落果するドングリ。



ここで気が付いた。「クリ(栗)」もドングリの一種だった。
また「カシ」と「ガシ」があるが、これは「柏餅」に使われる葉っぱではないか?
そこでネットで調べたら、正式には「柏」ではなく「槲(かしわ)」という木の葉っぱだった。

柏は「コノテガシワ」と言って、ヒノキ科で葉にギザギザが無いそうである。
なんだか学問的になってしまい難しいので、この話はここまでに・・・。


まだ緑色のドングリもある。



清澄公園に入り、公園の端の方を歩く。
すると地面に足の踏み場も無いくらいに、ドングリが落ちていた。
踏まないように進むのは無理だ。そこで形の良さそうなものを選んで拾う。
その先には更に小さなドングリが、山ほど落ちている。
今年はドングリの生り年のようだ。


グーグル・レンズによると「華北山椒」らしい。



ドングリには色々な種類があるので、熟して落ちる時期も違うようだ。
木の上を見上げると、ドングリがたわわに実っている木がある。
そうかと思えばドングリが落ちていないのに、木にも生っていないものもある。
ドングリの木には雄雌があるのかと思い、これもネットで調べてみた。
すると「ドングリはブナ科の樹木で、雌雄同株です」とあった。


金木犀の香りが凄かった。



更に進むと金木犀のむせるような匂いがして来た。そこは金木犀の林だった。
なにかよく分からないが、アチコチの木に花が咲いている。
赤い小さな実を付けた木もある。ヒマラヤ杉なのだろうか、緑色の丸い玉のような実を付けている。

ギンナンも落ちている。松ぼっくりも落ちている。緑色の小さな実も落ちている。
みんな少しずつ拾って帰り、家のテーブルの上に広げてみた。
すると女房が言った。『こんなに色々と拾って来てくれたのだから、もう行く必要がなくなった』。 「なんか変だなー」と思ったが、それに付いては言わなかった。


公園で拾って家に持ち帰った「自然の恵み」



(おまけの話)
この日は台風一過のあとのせいか、公園のアチコチで公園関係者らしき人達が図面を見ながら話し合っていた。
工事をする打ち合わせか? 或いは木の伐採とか植林の話だろうか?
他の場所では植木職人がいて、木に引っ掛かった枝の除去作業をしていた。

植木職人は見たところからして、そのスタイルが決っている。
工場の作業員の制服と違い、色は紺色で地下足袋を履いている。私は「恰好いいなー」と思って見ていた。


植木職人が折れた枝を取り除いていた。



いまの私にとって身近な「自然の恵み」は、毎日の朝食で食べるハチミツである。
少し前は現在、ロシアと戦っているウクライナ産のハチミツを食べていた。
それが無くなったので、次にどうするか考えた。

そしてトランプの「アメリカ・ファースト」ではないが、今回は「ジャパン・ファースト」で熊本県高森町のハチミツを取り寄せた。ここは阿蘇山の山麓なので、自然に恵まれた中で採れたハチミツだと感じたからだ。
そして私の故郷ではないが、「ふるさと納税」を利用してみた。


木陰からスズメがこちらを見ていた。



この文章を書いていて、思い出したことがある。
以前は多摩地方に住んでいて、庭もあり、その庭で農家の真似事をしたことがあった。
庭の一部を耕して、茄子、キュウリ、ピーマンの苗木を買って来て植えた。
「無農薬で」と思い農薬を使わないと、どこからか虫が湧いて来る。

それを毎朝、割りばしで掴んで捨てた。なんとか食べられるように育ち、自然の恵みを感じた。そして母親が言っていた『親の意見とナスビの花は 千に一つも無駄が無い」を、実体験で知ったのであった。


どこにでもいる「悪賢いカラス」。


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

コメント

  1. Shinji
    Shinji
    返信

    こんな近くに自然があり、しかもあまり人に知られていない、まさに隠れた秘密の庭(Secret Garden)ですね。一心にドングリを拾った幼い頃を思い出します。

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