心の伊達市民 第一号

海上自衛隊の練習船が出航


マンションの友人が写真付きで、メールを送信して来た。
『今朝10時頃、散歩していたら、晴海埠頭に停泊中の海上自衛隊の練習船「かしま」と「しまかぜ」が、壮行会のリハーサルをしていました。やはり20日の出港時にも行うようです』。

彼の連絡では5月20日(月)の昼頃に晴海埠頭から出発して、175日間で11の国々を廻り11月11日に戻って来るようだ。


「かしま」から降りて来る新人隊員達



そこで私は考えた。「レインボーブリッジの上から撮影すれば、普段は見られない艦船の甲板上が撮影できる」。
ここでまた考えた。「わざわざレインボーブリッジまで行って待ち構えても、もし撮影禁止だったら橋の上に上がれないかも」。

晴海埠頭は近いが、艦船から近過ぎて出港写真は撮れない。
そこで最終判断として、艦船の停泊場所の晴海運河の向かい側の「豊洲ぐるり公園」で撮影することにした。


左「しまかぜ」、右「かしま」(晴海大橋から)



友人の話でも、『艦船の自衛官に聞いたのだが、12時頃と言うだけで、ハッキリした時間は教えてくれなかった』と言っていた。
20日は朝から小雨模様で、撮影には悪条件だった。

出航時間も「昼頃」だけで、ハッキリしない。
そこで早目の方が良いと思い、晴海埠頭には10時30分頃に着いた。


 練習船「しまかぜ」(晴海埠頭)



練習船の停泊している場所に行くと、テントが張られ大勢の関係者が集まっていた。
スピーカーの案内で、練習船から真っ白の制服の自衛官が続々と降りて来た。
きっと彼らは新人隊員で、これから航海に出る隊員なのだろう。

下で待つ私服姿の男女たちは、たぶん新人隊員の両親たちだろうと思う。
楽隊が音楽を奏でたので、出航式典が始まるのだろう。


タグボートが「しまかぜ」をロープで引っ張る。



私は対岸から写真を撮るので、急いでその場を離れて晴海大橋を渡った。
そして「豊洲ぐるり公園」の先端に行き、出航を待った。
私と同じように考えるカメラマンが、そこに3人いたが話はしなかった。

式典の様子は遠いし、艦船の向こう側で行っているので様子が分からない。
タグボートが4隻、練習船に近付いて行き、2隻が船首を練習船「しまかぜ」に着けたように見える。


「しまかぜ」が私の目の前を進む。



タグボートが「しまかぜ」を横に引っ張って、岸から離れさせたように見えた。
11時23分になり、練習船「しまかぜ」がボーと大きな音の汽笛を鳴らした。
そして少しずつ動き出した。船首を東京湾に向けて停泊していたので、スムーズに動き出した。

「しまかぜ」はすぐに私の目の前を通過した。船体はかなり大きい。
練習船は音もなく、静かにゆっくりとレインボーブリッジに向かう。


 レインボーブリッジに向かう「しまかぜ」



幸いに雨は止んだが、全体の光景はもやっている。
「豊洲ぐるり公園」の先端に居るので、海風が強く吹き付けて寒くて参った。
「しまかぜ」の後ろを伴走していたタグボートは、途中でターンして基地に戻って行った。

「しまかぜ」はゆっくりと進み、レインボーブリッジの下を通過し見えなくなった。
動き出してから見えなくなるまでの、その時間は約8分だった。


レインボーブリッジの下を通過して消えて行った「しまかぜ」



(おまけの話)
「しまかぜ」が出発してから、約12分後に「かしま」が動き出した。
そして同じように私の前を通過して、レインボーブリッジの先に消えて行った。
最近の私は「なんでも面白い」と感じて、子供のようになって来たようだ。

練習船「しまかぜ 3521」と、「かしま 3508」のデータ。
「しまかぜ」  基準排水量 4650トン 速力 30ノット 乗員 260名
「かしま」   基準排水量 4050トン 速力 25ノット 乗員 360名    


甲板に整列する隊員達(かしま)



私が30歳代の時に、友人の会社社長に『小型船舶操縦士の免許を取らないか?』と誘われた。仕事が忙しかったが、折角のお誘いなので一緒に教習所に通って免許を取った。しかし1回だけマジシャンの初代「引田天功」所有のクルーザーに乗せてもらっただけで、そのまま失効してしまった。

私の持っていた免許は、100トン未満の船の操縦が出来た。現在は下から1級船舶免許、2級船舶免許、湖川小出力限定免許、特殊小型船免許が出来たが、私の持っていた免許は今ならそれより上の「1級海技士免許」であった。海が遠いと船は車と違い、乗りに行くのが面倒なので使うことも無かった。


私の前を通過する「かしま」 



練習船の出航を待つ間に、階段椅子に腰かけて海を眺めていた。
すると色々な船が目の前を通り過ぎて行く。
多くは仕事の為の船で、この日は平日なのでプレジャーボートは通らなかった。

そんな船を眺めていると、現役の時は仕事柄、工場内にいたせいか、「海の仕事もいいなー」と感じる。「港々に女あり」じゃないが、なぜか自由を感じる。
実際はどんな仕事でも義務と責任が付いて廻り、気楽な仕事のはずはない。


レインボーブリッジに向って進む「かしま」

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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