心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(102)・・・地下鉄博物館

地下鉄に乗る時は、ほとんどの場合は「大江戸線」である。
都バスも使い時間を気にしなければ、都内ならどこでも行ける。
たまに急ぐ場合には「東京メトロ」を使う。

ある時、「東京メトロ」の車内の吊り広告で、「地下鉄博物館・METRO MUSEUM」というものがあるのを知った。大して面白くはなさそうだったが、暇人なので行ってみた。場所は東西線の「葛西駅」近くらしい。葛西駅で降りたら、目の前に「地下鉄博物館」の大きな看板が出ていた。


 東西線「葛西駅」



案内図に従い進むと、駅を出て道路を挟んだ向かい側に見えた。
そこは東西線の高架下になる。入館料は220円で、チケット売り場で昔の固い切符を手渡される。入口には現在の駅の入場に使われている自動改札機があった。
そこに切符を差し込んで館内に入る。見学者が色々と楽しめるように考えている。


  入館は地下鉄と同じ「自動改札方式」



館内に入ると、先ず目に入るのが実物の地下鉄車両である。
左側は真っ赤な「丸の内線」で、右側が「銀座線」の車両である。
床に描かれた線路の上を歩き後方に廻ると、階段があり乗車口と同じ高さになっている。丸の内線は車内に入ることが出来る。これは現在の地下鉄車両と同じなので、どうということもない。


 「丸の内線」と「銀座線」の車両



平日のせいか、見学者はあまりいない。小さな子供を連れた親子連れが多い。
子供は車内に入れて楽しそうだが、私のようジジイ見学者はいない。
「東京メトロ」は正式には「東京地下鉄㈱」で、株式も公開している。
5月初旬の株価は1800円くらいである。

東京の路線は全部で9路線もある。
それは「銀座線」、「丸の内線」、「日比谷線」、「東西線」、「千代田線」、「有楽町線」、「半蔵門線」、「南北線」、「副都心線」である。


 「丸の内線」の車内に入れる。



隣の「銀座線」の車両には乗れない。
ガラス越しに中を見ると、昔の着物姿の乗客親子が置いてある。
車内構造は木製で懐かしい感じがあるが、私はこの時代は知らない。

日本で最初に地下鉄が開通したのが1927年で、「浅草」~「上野」間で2.2kmだった。
その開業に最も貢献したのが、後に「地下鉄の父」と言われる「早川徳次」である。
銀座駅の近くに誰かの銅像があるのを見たことがあるが、これがこの人とは知らなかった。


  「銀座線」の車内には昔の乗客の姿の人形が置かれている。



この博物館は鉄道の高架下を利用しているので、なにしろ細長いのである。
端から端までは、200メートルくらいありそうだ。
展示物の中に、懐かしいものがあった。それは切符である。
私でも使ったことがある「硬券(こうけん)」で、厚紙の切符である。

それを駅に入る時に駅員がその硬券にハサミをいれて、「使用済み」にしていたものである。昔の国鉄時代には、私達はこの切符だった。


 昔の切符とハサミ



紙の展示資料はあまり面白くないので、私はパスして先に進んだ。
途中に半地下の場所があり、そこには「シールド工法」の巨大なカッターの半分が飾ってあった。シールド工法というのは、写真の巨大なカッターをグルグルと回しながら地下を掘り進む方法である。

これだけ大きなものを回すのだから、相当の馬力が必要で油圧を使っている。
私の現役の時に会社では一時、この油圧装置を製造していたこともあるので、とても懐かしかった。


 地下を掘る「シールド工法」の実物カッター



(おまけの話)
一番奥の方には楽しいものがあった。それは「電車運転シミュレーター体験」である。
それまでは見るだけだったが、ここは体験である。
地下鉄をリタイアした本職が、電車の運転シミュレーターの指導をしてくれる。

「銀座線」、「有楽町線」、「日比谷線」の運転席に座り、正面の画面に向かって運転して行くのである。実際の路線の風景が表示される。
右手はブレーキ、左手はアクセルである。

スタートはブレーキ解放、アクセル最大で地下鉄は走り出す。
そして次の駅まで運転して、ホーム先端で停止するまでを行う。


 「電車運転シミュレーター体験」(1)



「有楽町線」の運転を終ったら、係員が『隣も試してみませんか?』と聞いて来た。
参加者がほとんどいないので、私は「同じだろ」と思いながらも、少し離れた場所の運転席に座った。こちらは本物の運転席である。

ブレーキを開放し、アクセル最大で地下鉄は動き出した。その時、驚いた。
電車の正面画像の動きに合わせて車体が動く。電車が走る音もする。まるで本物だ。
これは面白い。前にやったのは子供だましで、面白くはなかった。

駅に付いて『面白かったー!』と言ったら、『もう1駅、運転しますか?』と言われた。私は喜んで、もう1駅の運転をした。これは大変にお勧めである。


 「電車運転シミュレーター体験」(2)



運転シミュレーターを終ったら、向かい側で「ジオラマ」の地下鉄のデモが始まった。
巨大なジオラマの中を、地下鉄の9路線が走っている。
係の女性が解説をする。次々と地下鉄が走り抜ける。私は動画撮影で忙しい。

どこから電車がやって来るか分からないので、どの場所にカメラを向けたら良いか分からない。それでもなんとか撮影をして、満足の「地下鉄博物館」だった。


記事の問題について編集部に報告

コメント

    苦手な(Y)

    苦手な(Y)

    いくつになっても苦手な物それは「地下鉄」です。外の景色が見ることが出来ないので何処を走っているのか判らない。そもそも暗いところが嫌いなのもありますが!常に車内の案内板を見ていなければなりません。混雑しているとその案内板すら見ることが出来ないのが困りますね。目的地まで本当に運んでくれるのか不安になります。改札口を出てからも地上に出るのに苦労します。番号を一番違えただけで全く見た事のない場所へ出てしまいます。本当に老人泣かせの地下鉄事情です。

コメントを書く

伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

詳しくはこちら
ジャンル
娯楽・趣味
アクセス総数
1,484,538回

伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

詳しくはこちら
ジャンル
娯楽・趣味
アクセス総数
1,484,538回
Tag

ハッシュタグ

「むしゃなび」はこちらの皆様に支援して頂いています

  • 住まいのウチイケ
  • いぶり腎泌尿器科クリニック
  • 大高酵素
Popular Post

人気の記事

「観光・体験」カテゴリーのおすすめ記事

観光・体験に関する

特集記事

特集記事の一覧はこちら