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(続)あいつとの32年間の空白を埋めるために(6)

羽田空港に17時頃にはついた僕らは
早めに出国手続きを済ませ、
トルコ航空夜9時45分発イスタンブール行きを待っていた。

しかし出発時間を過ぎても案内放送がない。

どうも使用する飛行機の故障アラートが出ており
その原因究明に時間がかかっているということだった。

そしてさらに出発ゲートで待った。
夜中の11時過ぎになった。
ゲート付近ではコーラなどが配布された。

そのうち、
「原因がわかったので、今、交換部品を
取りに行っている」

という説明があった。

「え?今から取りに行くってどこに?」

本当に今から出発できるのだろうか。
ちょっと不安になってきたが、
ついに夜中の0時を過ぎた。

そして0時半。
結局飛行機は今日は飛ばないというアナウンスがあった。
出発は明日午後3時に変更になったのだ。

「えー!!どうするの?」

ゲート付近は説明を求める人々で混乱した。

我々も付近の地上係員を捕まえて聞いた。

すると、

空港を出て宿泊をする人には
空港往復のタクシー代が出るが、
ホテル代が出るかはわからないという。
これから外に出る人は、
再入国手続きをするから並んでくれとの説明だった。

そして夜中の1時頃になり、
空港を出る希望者たちはいくつかのグループに分かれて
再入国ゲートを通過した。
僕らも空港で寝たくはないので、
再入国をすることにした。
ホテル代は出すことになってもしょうがない・・・

その後、
我々は急いでタクシー乗り場に向かったが、
いったいどこに向かえばいいのだろう?

タクシーには乗れたものの、
さて行き先がわからない。
金曜日の夜だった。

運転手に事情を相談したが、
結局蒲田、五反田、品川あたりの駅近ホテルを
探すことにする。
スマホで調べて手あたり次第に電話。

金曜の夜ということでどこも満室。
6件目でやっと1つだけ空室がある
品川のホテルを見つけた。
すぐに予約して運転手に向かってもらった。
ホッと一安心である。

しかし、他のみんなはどうしたんだろうか?
夜中の1時に空港を追い出されるとは
思わなかった。

ということで、品川で一泊することになった。

イスタンブールで一泊するはずだったのに・・と
弟にLINEで報告をするが、
まだ生きているから大丈夫とのことだった。

明日は無事に飛ぶことを祈りながら
部屋に到達した我々は
そのままベッドに倒れて寝た。

長い1日だった・・・


(つづく)

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犬と暮らしとカヤックと

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豊浦町でワンコたちと暮らし、たまに海で遊ぶ日常をつづります。

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