タリズマン・マスター
シャボン玉
「シャボン玉 飛んだ 屋根まで 飛んだ…」という歌い出しから、子供たちがシャボン玉遊びをしている姿が浮かびますよね…?
童謡「シャボン玉」は、野口雨情作詞ですよね?野口雨情は、北原白秋、西條八十と共に「童謡界の三大詩人」と謳われて、「シャボン玉」以外にも「七つの子」以前書いた「赤い靴」「こがねむし」「雨降りお月さん」「証城寺の狸囃子」等、数多くの楽曲の作詞を手掛けています。
たださ、その仕事ぶりと相反するかのように、私生活は順風満帆とはいえるものではなかったようで…。
茨城県に生まれた雨情は、栃木県の資産家の娘ひろと結婚…。2年後には長男が誕生し、幸せな生活を営むか?と思えるのですが、家庭を窮屈に感じ、やがて飛び出してしまった。
事業で一旗揚げようと樺太に渡りますが、失敗したあげく、その後、一緒にいた芸者に金を持ち逃げされたらしい…。
明治39年(1906)から明治42年(1909)にかけては、北海道で新聞記者になっている…。「小樽日報」に勤めていた時の同僚の一人が石川啄木だった…。
しかし、その後、上司に反旗を翻して失職してしまう…。
その時期に長女が生まれたのですが、一週間ほどで亡くなってしまう…。乳幼児が死ぬのがさほど珍しくない時代とはいえ、我が子の不幸は辛かったでしょうね…。
「シャボン玉」は、この時の雨情の心情が写し出されていると伝えられている…。確かに2番の歌詞には、「シャボン玉消えた 飛ばずに消えた 生まれてすぐに こわれて消えた」とあり、後段は妙なリアル感ありますよね…?
雨情はその後も子供を授かっていますが、長女の死を後々まで悔やんでいたと伝わっている…。
もっとも、長女を失ってすぐにこの作品が生まれた訳ではないのですが、数年後のある日、村の女の子たちがシャボン玉遊びを楽しんでいる姿を見た雨情は、「娘が生きていたら、きっと今頃は、この子供たちと一緒に楽しく遊んでいただろに…」と思ったようで、それがこの童謡「シャボン玉」の誕生のきっかけとも言われている…。
※画像はイメージです
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