たまたま「田辺聖子」のエッセイ集「田辺聖子全集」を読んだ。
家にいて図書館から借りて暇に飽かせて読んでいた本が途切れてしまい、偶然に手にした本が668ページもある「田辺聖子全集」だった。
その中に「大阪弁ちゃらんぽらん」と、「大阪弁おもしろ草子」が収められている。


(今回の写真は有楽町のJR線横の居酒屋横丁で、しばらく工事中で閉鎖となっていたが、完成したらコロナ騒動に巻き込まれてしまった。誠に気の毒だ)


「大阪弁 おもしろ草子」(田辺聖子)
 

私は大阪弁はあまり縁が無かったが、結婚した女房の父親が大阪育ちだったので、なんとなく身近に感じるようになった。

でも未だに、その言葉の本当の意味するところは分かっていない。
結婚したての頃に、女房がなんにでも「さん」を付けるのに驚いた。


「有楽町産直横丁」(帝国ホテル側の入り口)
 

では禁句かもしれないが、「乞食」のことを「おもらいさん」と言ったのには驚いた。

朝起きると女房は、「おはようさん」と言う。
私は「おはようございます」と返す。

次に女房は、「今晩はお豆さんを煮るわね」と言う。
最初の頃は新婚なので、気取っているのかと思った。


昼時なのに、お客がほとんどいない。
 

関西と言えば、街頭のインタビューに登場する「おばちゃん」だろう。
大阪の「おばちゃん」は、常にアメを持っているというイメージがある。

今では東京のオバサンも大阪に倣ったのか、ハンドバッグにアメを入れている。
こアメも、大阪では「あめちゃん」と言う。


コロナさえ無ければ、サラリーマンでごった返していたはずだ。
 

話を田辺聖子のエッセイ集に戻す。
いつの頃からか吉本興業が東京に進出してから、テレビで大阪弁を聞くことが増えた。


「あかん」、「あほ」、「けったいな」、「しんきくさい」までは雰囲気で分るが、「いちびる」、「わや」となると分からない。


横丁は端から端まで、200メートルくらいか。
 

「いちびる」は「 ふざけてはしゃぎまわること」だそうだが、語感とはまるで違う。「わや」となると、全く想像が付かない。

これは「もーわやや。どないしょー」というような使い方をするそうで、「もう無茶苦茶だ。どうしよう」という意味だそうだ。


「カニ」が売りものらしい。美味しそうだ。
 

こんな大阪弁が30語くらい登場し、それを田辺聖子が詳しく面白く解説している。
大阪弁は標準語と違い、「やわらかい」のが特徴である。

東京では「バカ」という言葉を気楽に使うが、大阪弁は直接相手を非難するのではなく、「なにアホなことを言うてんねん」と婉曲に言う。


その人がバカだとは言わず、言っていることがバカみたいだと表現する。
現代のようなストレス社会では、もっと大阪弁を使った方が良いかもしれない。


サラリーマンの聖地「有楽町産直横丁」
 

(おまけの話)
北海道に滞在している時に、色々な場面でたまに「北海道弁」に接した。
でも私達が東京から来たと知っているので、知り合った人達はなるべく標準語で話すようにしていたと思う。


それでも時々は、偶発的に北海道弁が登場する。
北海道は日本中から移住して来たので、色々な地方の方言が混ざり合っているようだ。


「有楽町産直横丁」の有楽町側の入口は、分かり難い。
 

私が一番好きな北海道弁は「なんも、なんも」である。
まだ伊達市に不慣れな頃に、お世話になった人にお礼を言うとこの言葉が返って来る。この言葉を聞くと、私は「肩の荷が下りた」感じになる。

標準語の「どういたしまして」とは違う、優しさがそこにある。
また「惜しい」というのを「痛ましい」と言われた時も驚いたが、考えてみたら優しさの現れから来ているのだろう。


JRのガード下。ここを進むと日比谷MIDタウンに行ける。        (このトンネルの「左手前に産直横丁入口がある)
 

他にも色々と聞いた言葉がある。
「ザンギは鳥のから揚げ」、「天婦羅はさつま揚げ」、「焼き鳥は豚肉」などは驚く。では鳥の場合は何と言うのか聞いたら、「鳥の焼き鳥と言う」と知り驚いた。

私はゴルフを一緒にしていたH子さんがプレイ中に言う言葉にも驚いた。
パッティングの時に、H子さんは「橋本さん、これはスラう?」と聞かれた時は意味が分からなかった。「スライスする?」と聞いたのだと後で分ったが、これなどは新しい北海道弁であろう。


有楽町寄りのガード下のイタリア店


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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