心の伊達市民 第一号

美化される記憶

2013年にベトナムに3ヵ月間滞在した。
その時の様子を滞在先のホテルから、日本の友人達に送信していた。


これは当日か翌日にブログに写真付きで書いたことなので、記憶は定かだ。
PCに保存してあった当時のメールを、いま「むしゃなび」で公開している。
だからブログの内容は、今回の表題の「美化される記憶」ではなく事実である。



2010年2月にインドに行き、絶滅寸前のベンガルトラの撮影を行った。
                    (この時の話はブログで公開している) 

しかし7年前のブログをいま読んでみると、記憶に残っていたことと違っていることに気が付かされる。


それは「嫌な思い出は忘れ、楽しかったこと、嬉しかったことだけが記憶に残っているからではないかと思う。



1週間の滞在で、数匹のベンガルトラに出会えたのは幸運だった。

たった7年前でこれなのだから、数十年も前の子供の頃の記憶は当てにならない。
子供の頃に、「大きい」とか、「広い」と思っていたことが、今になると意外と「小さい」とか「狭い」と感じることがある。

これは子供の頃は自分の体が小さく、背が低かったので目線が下の方からだったので、それでそのように見えたのを覚えているのだと思う。



ジープと象に乗って、トラを探す。

よく「母の思い出の料理・メニュー」という話を聞く。
しかし、私にはそれが無い。それはただ思い出せないだけである。
その理由は私のオヤジはブラジル帰りのせいか、白米を食べない男だった。


オヤジ以外の家族は米を食べていたが、パンと米に合うメニューは何だったんだろう?
刺身を食べない家だったのだけは覚えている。
だから今も刺身はあまり好きではない。



象はトラを恐れないので、近くに行ける。

年をとってから、離婚する夫婦が増えていると聞くが、分かる気もする。
恋愛中はあれだけ情熱的だったのに、年を追うごとに冷めて行く。

その内に亭主の「やること、なすこと」が気に入らなくなる。
昔はそれも「気に入っていた」んじゃなかったか?
この場合は「記憶が美化される」ことは無く、「忘れてしまう」のである。



トラに出会えるかどうかは、ガイドの腕による。

昔の平凡な日々の記憶は、なかなか思い出せない。
思い出せなければ、美化することも出来ない。
強烈な体験などは、かなり美化されて思い出せる。

私の「美化される記憶」にある体験がいくつかある。
それにより人生の方向が決り今があるのだから、「記憶を美化したい」という気持ちになってしまうのも許されるか?



岩の上で休み、こちらを睨むトラ。

私の記憶では子供の頃は、「年寄りは何でも知っている」し、「世の中のことを良く分かっている」と思い込んでいた。
ところが何歳になっても、「新しく知ることがある」し、「悟る」なんてことはない。

最近は記憶が美化される前に、忘れてしまいボケて来ている。
「長生き」とは、「こういうものだ」ということが分かって来たのが収穫である。




(おまけの話)
記憶が美化されるうちは、まだ問題は無い。
それより問題は、「記憶が失われる」ことである。

初めの頃の症状としては、「勘違い」から始まる。
後期高齢者にはこれが多い。

私などは現役の時から、これが起きていた。



来日したベトナム人実習生からのお土産。(これはなんだ?)

ある時は取引先のゴルフコンペで、千葉県のゴルフ場に行った。
そして車からゴルフバッグを降ろして、フロントでチェックインをした。
ゴルフコンペの名前を伝えたら、「それは今日ではなく、明日です」と言われた。

また別の時に、今度は神奈川県のゴルフ場で、「そのゴルフコンペはありません。
近くに似た名前のゴルフ場があるので、そちらではないですか?」と言われた。



上から見た楊枝立て。(ロシアへの輸出用か?、お土産用か?)

友人(Xさん)からも面白い話が届いた。Xさんの友人の話である。
年度が変り、今まで使っていた健康保険証が期限切れとなった。
役所から新しい保険証が届いたので、混乱するといけないので古いものを細断した。

そしてお医者さんへ行って保険証を出したら、「これは古い保険証です」と言われた。
私がやりそうなことだ。保険証が届いたら、裁断するのは止めよう。



上から見た楊枝立て。(ロシアへの輸出用か?、お土産用か?)


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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