心の伊達市民 第一号

小さな話(37)

【工事現場のアート(1)】
日本橋の近くで大規模な再開発が行われている。
この工事中の仮囲いの壁のアートが、最近になって新しくなった。
初めて見た時は衝撃を受けた。このアートの作者は「ナカミツキ(28 )」で、若さがあるから描ける絵なのだろう。

解説によるとこの絵は『身体から沸き起こる衝撃性と現代の視覚表現を考察し、現代の音楽シーンや配信サブスクリプションから得た膨大な数の歴史的な音楽データや記録を最もポピュラーな電子端末iPhoneとアプリケーションで仮想キャンパスに描画し、その下絵をもとに出力とアクリル絵の具で描く手法を用いている』。

この説明を読んでも、なんだか分からない。
時代は私のはるか先に行っていて、霞んで見えない。



【工事現場のアート(2)】
都バスが有楽町駅前に到着すると、そこは現在は新有楽町ビルの解体現場である。
工事現場の仮囲いで殺風景だったのが、気が付いたら派手なアートで埋められていた。
この作品の作者は「KOYAMA TAISUKE」で、作品の説明は次のようなものだった。

『新有楽町ビルと新国際ビルの屋上で採取したヘドロや土、落ち葉などをスタジオに持ち込み、サイアノタイプと呼ばれる技法でイメージに定着。有楽町ビルを照らす太陽光によって、近代の都市空間において潜在化・不可視化されてきた土の存在や、土を生み出す植物の痕跡を可視化した』。

これを読んで分かった人は、もうアーチストを名乗っても良い。私はなにがなんだか分からなかった。



【深川七不思議(1)】
どこで見たか忘れたが、「深川七不思議浮世絵風版画展」が、深川江戸資料館で開催されていると知った。本所には江戸時代から伝承される奇談・怪談があり、古くから落語の噺のネタになって来た。

その七不思議は7つ以上もあり、「置行堀」、「送り提灯」、「送り拍子木」、「燈無蕎麦」、「足洗邸」、「片葉の葦」、「落葉なき椎」、「狸囃子」、「津軽の太鼓」などがそうだ。それを浮世絵風にしたのなら面白そうだと思い、出掛けて行った。

HPによると『不思議とは仏教用語の「不可思議」の略で、人間の思考世界を超えた深い心理や現象を意味しています。また 「七」という数字は、仏教では人の死後は7日目ごとに供養することになっていたり、民俗の世界でも七福神・七草・ 七人塚・七つ道具などの言葉があることから、聖数信仰 に通じると考えられます』とある。


 「庶民の家の中」(深川江戸資料館)



【深川七不思議(2)】
シニア料金の400円を支払い館内に入る。ここは何度も来ているが、階下に見慣れた江戸の町が作られている。当時の町人の生活が分かるように、庶民の家の中が見られるようになっている。しかしどこにも「七不思議」の展示が無い。

仕方ないので受付で確認するために、「出口」と書かれた階段を上った。
ところがその先の出口への狭い通路に壁に、「深川七不思議浮世絵風版画」が展示してあった。

作者は妖怪面作家の「北葛飾狸狐」という、変な名前の人だった。
A3くらいの額に7枚の「不思議」を入れて、壁に並べてあった。写真撮影も禁止だった。「深川七不思議浮世絵風版画展」という名前にしては、寂しい展示だった。騙された感じは否めない。


 「二八蕎麦」の屋台(深川江戸資料館)



【江戸川花火大会】
8月2日(土)に「江戸川花火大会」が開催された。
前週の土曜日は「隅田川花火大会」だったので、2週連続で家の窓から花火を楽しんだ。江戸川の花火は隅田川の花火よりかなり遠くに見えるが、花火を遮る邪魔なビルなどは無い。部屋を暗くして夕食を食べながら、7時15分から始まった70分間の花火を堪能した。

今年の花火は例年と大きく変り、新しい形の花火が登場したのも良かった。
今回も三脚は使ったがコンパクトカメラで撮影したので、画像がぼやけていた。
いつもはあまり気になっていなかったが、遠くの光景をコンパクトカメラのズームで撮影するのは無理があると分かった。


 新型花火(江戸川花火大会)



【講談社セミナー】
ビジネスは卒業したのに色々な展示会や講演会に行くせいか、時々、経済講演会の案内メールが届く。殆どの場合は無視だが、今回は講師が竹中平蔵氏だったので24日の講演会を申し込んでみた。

当日は会場の音羽の講談社に少し早めに行って、受付で受講メールを見せた。
すると受付の女性が言った。『これは明日の講演会です。今日は23日です』。
またやってしまった! もうお迎えも近そうだ。 改めて、また翌日に出掛けて行った。

講演のタイトルは「理論から実践へ加速する製造業DXの未来」という、なんだか難しそうなものだった。ところが竹中平蔵氏の講演はたった30分で終り、後の30分はスポンサーの外資系会社のコンサルの紹介だった。
更に100人の会場に50人くらいしか集まらず、竹中平蔵氏の人気も衰えたようだ。


 「講談社」(音羽)



(おまけの話)【10圓ラーメン】
テレビニュースの「100円ナポリタン」の放送の時に、「100円の八王子ラーメン」も同時にやっていた。なぜか安い変な食べ物は八王子が頻繁に登場するが、今回も同級生のYさんに取材をお願いした。

私の期待に応えて早速、行ってくれてメールと写真が届いた。
『気温34度の猛暑に負けず、「八王子100円ラーメン」の取材に行って来ました。花街の面影を残す一角に小さなお店がありました。なんと!店頭のお知らせをよく見ると、「夜から営業18時~20時」。残~念でした』。
気の毒だが、もう一度、夜に取材に行くように依頼した。


「100圓ラーメン」と取材者のYさん



今回の取材のために彼は3回も行っている。1回目は営業時間外、2回目は「お祭り?」で臨時休業だった。「三度目の正直」という言葉があるが、「100圓ラーメン」に3回も行ってくれたのである。

Yさんの報告では、この100圓ラーメンはそもそもは『メダカの育成や鑑賞用水槽を障碍者の為に手掛けた事業が原点で、その利益を地域還元として近くの高校生達へ軽食の提供から始まった』そうである。40年前から今でも変えずに、100円で提供するのはなぜなんだろう?

しかも18時から20時までの営業では、1万円を売り上げるのも難しいのではないだろうか? 昼間の本業の福祉事業?を終えた後に、100圓ラーメンを営業しているのかもしれない。


親子?で営業しているらしい。



Yさんの報告が続く。『午後6時の開店と同時に多くのお客さんが、チケットを買い求めている。高校生のグループや中高年の男性諸氏、夫婦連れも2人で1杯のラーメンを分け合って食べている(これはマナー違反では?)。小太りのオヤジさんが接客をするが、とても愛想が良い。・・・』

『奥では息子と思われる若い職人がラーメンを作っている。ラーメンは少し小ぶりだが、立派な醤油ラーメンである。自家製の細麺にチャーシューも入っている。メンマも2枚と海苔、八王子タマネギのみじん切りが入っている。味はサッパリしていて、喉越しも良い。・・・』

『これなら何杯も食べられそうだ。平日は100杯で完売御礼だ! 店頭には100圓ラーメンのTシャツやキャップが陳列してあり、売上アップに貢献している』。
テレビでは100円で続ける理由を放送していなかったが、私はその理由を知りたい。


 醤油味の「100圓ラーメン」

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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