心の伊達市民 第一号
今回は少し経済に関する話題で、デフレとインフレの話である。
経済音痴の引退オヤジが書くような話ではないのは分かっているが、たまにはいいだろう。最近は新聞を開けば、ウクライナとロシアの戦争と各種値上げの話ばかりだ。
引退したからと言って、経済と無関係な生活をしているわけではないのでニュースが気になる。
(以下の写真はアメリカのスーパーマーケットです。食品は無税。1ドル/150円で計算)
一昔前の話だが日本はバブルで世界の頂点に達したかと思ったら、バブル崩壊で地に落ちた。その後、デフレが続き、しばらく前まで給料も物の値段も下がり続けて来た。
日本はバブル崩壊後を「失われた20年」とよく言われるが、もう30年にもなる。
サラリーマンには大変な時代で、早期退職などを促されてオヤジの威厳も地に落ちた。
政府や日銀が「なにをどうすればいいのか?」は、当たり前だが私には分からない。
そもそも経済の専門家ですら、分かっていないようだ。だから30年も続いているのであろう。更に悪いことに2年半前から、新型コロナウィルスが世界的にまん延してしまった。
そして人々は外へ出なくなり、飲食店、興行、商店も人が消えた。
大きな会社は在宅勤務などでネットで仕事を始めたが、その影響で家に居られない男達を私はカフェで見るようになった。
都内で見掛けるのが「フード・デリバリー」の男達である。最近は女性もいるようだ。
これは大流行りのようだが、先日はテレビのドキュメンタリーで彼らの悲惨な状況を見てしまった。不況で会社を首になったり、なにかの事情で会社を辞めたが次の仕事が無い。
「稼げる」という噂話を信じてデリバリーを始めたが、ここも競争が激しく思ったように稼げない。ある男は日銀の前を自転車で走りながら、『半年前までは自分は中にいた。今はこんなことになってしまった』と話していた。
世界的にワクチン接種が進み、新型コロナウィルスも収まり出し、人々の生活も元に戻り出した。長く我慢をしていた観光客も動き出した。このブログを書いている私がそうだ。中央区からは第5回目のワクチン接種の案内が届いている。
「もうワクチンは十分だ!」と思っていた私だが、女房が病院に行ったついでに私の分まで接種の予約をしてしまった。
どこへ行っても「マスク」、「手指の消毒」、「入口で検温」。
驚くのは先日の旅行の苗場のような大自然の中でも、みんなマスクをしている。これは異常ではないだろうか?
インフレの話に戻るが、今年の2月になりロシアがウクライナに侵攻したことによって、様子が変って来た。
世界中でエネルギーと食料の値段が上がり、当然のように日本にも波及して来た。
ニュースを見ているとデフレは昔話のように、毎日のように値上げの話が出て来ている。最初の頃はメーカーも恐る恐るの値上げなので、量を少なくして値段を据え置くという「ステルス値上げ」をしていたが、最近では堂々と値上げを宣言している。
私の感じるインフレだが、私はあまりお金を使わない生活をしているので、強くは感じていない。映画館は値上げしていない。交通費はシルバーパス。本は図書館。イベントは無料のもの。そうなるとお金を使うのはランチと家族との外食だけである。
よく注意していると、少しだが値段が高くなっているように感じる。
店の方も値上げをしてお客が来なくなったら困るので、ギリギリで我慢しているようだ。これからもっと強くインフレの波が襲って来るだろうから、とりあえず長く続いたデフレからは脱却するだろう。
(おまけの話)
ロサンゼルスに住む親戚のIさんがアメリカのスーパーなどの商品の値段が分かる写真をたくさん送ってくれたので、それを紹介したい。ニュースなどでも、アメリカの猛烈なインフレの話をよく見るようになった。
では実際に生活している「Iさんはどうか?」が気になったので聞いてみたら、次のような回答が届いた。
『インフレの影響を最も感じるのはガソリン価格です。次はレストラン。値段が上がっているので、久しぶりに行くとビックリします。もう私たちは通勤もしないし、パンデミックで外食もほとんどしないので、生活にひびくような危機感はありませんが、子供の多い家庭や田舎に住む長距離通勤の人たちはたいへんでしょう』。
『Pasadena で大ヒットしている「Tatsu Ramen」のメニューです。どこもラーメンは15ドル以上です。もうすぐ、また州政府からの補助金が届きます。「California State’s Stimulus Check」でだいたい$1,000位でしょう。ガソリンが高いので遠出もしない』
『レストランは高いし、行けばたいしてサーヴィスも良くないのに15-20%のチップとタックス10%を払わなくてはならないので満足度はとても低く、これが繰り返されると”うちで食べよう”になります。うちで食べてうちで飲めば、車の運転の心配もなし、疲れればゴロンと寝ればいいので、これに慣れてきています』。
『ガソリンの時代は現在進行中ですが過去のものになりつつあり、「いずれEVに切り替えなくては」と思いつつ、「いつまで運転できるか?」を考えると古い車でもだましだまし乗って近所の買い物用に使う程度でいいか、あるいは一家に2台の車は不必要だが1台でいいか、とも考慮中です』
『スーパーでの買い物は確かに10%位値上がりした感じがします。でも、パンデミックで旅行などへの出費がないだけ、せめて食べ物にはお金を使っていいじゃないか、というのが私の気持ちです』。
1ドル150円で計算すると、Tatsuのラーメンが2755円とは驚く。しかもそれに税金とチップが加われば、なんと3600円にもなってしまう。これでは普通の人は外食は出来ないなー。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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