心の伊達市民 第一号

銀座「建築ミュージアム」(その1)

中央区の銀座インフォーメーションセンターに置かれたパンフレットに「銀座のたてもの資産を歩いて学ぼう」というものがある。副題は「Walk Ginza、Feel Ginza」で、銀座にある20の価値ある建物が載っている。この多くは私も日頃、前を通る時に見ている。
でも折角の中央区の紹介だからと思い、その全てを2日間でノンビリと見て廻ることにした。
1回に10くらいの建築を紹介し、(おまけの話)ではランチを取り上げる。


 

【鈴木ビルディング】

【鈴木ビルディング】(1929年)中央区銀座1-28-15
「銀座のたてもの」と言われると、銀座通りか、その近くと思う。
ところが中央区銀座1-28-15という場所は昭和通りを越して、中央区役所のすぐ近くだった。
「ここも銀座?」と思うような場所で、人通りも無いし商店も無い。
ビル内は関係者以外立ち入り禁止なので中の様子は分からないが、ビルの前面には銅板が埋め込まれていて「かって甲子屋倶楽部と呼ばれ、公演や稽古等に部屋を貸し出していた建物」と説明書きがあった。


 

【奥野ビルディング】とエレベーター

【奥野ビルディング】(1932年)中央区銀座1-9-8
ここは有名な建物で老朽化で取り壊しの話が出ているが、いまだに実行されていない。
借りている人達は芸術家が多く、みんなが反対しているのだろう。
1階のエレベーターに特色があり、ドアは手動で昔の映画に出て来るようなやつだ。
小さな部屋が多く、自作の芸術品も販売している部屋もある。
私は今までに何人もの友人達を、ここに案内して喜んでもらっている。


 

【ヨネイ・ビルディング】

【ヨネイ・ビルディング】(1930年)中央区銀座2-8-20
このビルの特徴はロマネスク様式の外装の意匠である。
設計者は台北の旧台湾総督府を設計した森山 松之助で、重厚な感じが良い。
その重圧感は日本銀行に似ている。
地上7階、地下一階の貸しビルで、1階には有名菓子店が入っている。
入口が豪華過ぎて、普段着の私には入り難い感じがした。


 

【オークラハウス】にはCartierが入っている。

【オークラハウス】(2016年)中央区銀座2-6-12
ここは銀座通りに面していて、1階に「Cartier(カルチェ)」が入っている。
銀座通りには「銀座ルール」というものがあるそうで、ビルの高さは56メートルである。
4階には日本料理の名店「銀座 吉兆」が入っている。
どちらも私には縁が無く、入ったことは無い。


 

【ミキモト ギンザ2】は窓に特徴がある。

【ミキモト ギンザ2】(2005年)中央区銀座2-4-12
ミキモト本店は4丁目交差点傍にあるが、ここは支店と貸しビルである。
ビルのデザインは奇抜で、「真珠を育む貝から生まれる泡、舞い落ちる花びら、宝石箱を覗き込みたくなるような期待感や神秘性をイメージ」だそうだ。
8階にはお洒落なイタリア料理店「DAZZLE(ダズル)」があり、私は女房に連れられて2度ほど行ったことがある。


 

【ロロ・ピアーナ銀座店】と【教文館】

【ロロ・ピアーナ銀座店】(2020年)
左のロロ・ピアーナという名は初めて知った。間口も狭いので、前を通っても気が付かない。


【教文館】(1933年)中央区銀座3-5-8
右の教文館は帝国ホテルを設計したことで有名な「フランク・ロイド・ライト」と共に来日した「アントニン・r-モンド」の設計である。現在は当時の面影は裏の入口から入ると、アールデコ調のデザインが見られる。


 

【和光本館】とショーウィンドー

【和光本館】(1932年)中央区銀座4-5-11
銀座4丁目交差点に角に建つ、銀座のランドマークとなっているセイコーグループの高級店である。
表のショーウィンドーの飾りが時々、変り、それを見るのも楽しみである。
6階には「和光ホール」があり、いつも高級な芸術品を展示、販売している。
私は正面入口からは恐れ多くて入り難いので、裏のエレベーターで直接6階に行く。
展示してあるアートは安くても100万円台、高いと3000万円もするが、売約済の赤丸が付いているのに驚いて帰って来る。


 

(おまけの話)
松屋デパートの横の道を昭和通り方面に進むと、少し行った左側に【SCHEVENINGEN】というイタリア料理店がある。私はここは全く知らなかったが、ある情報で「エー! 本当?」と思ったので行ってみた。
店は地下一階にあり、地下に降りる階段がかなり派手である。
この店名はイタリア語で、町の名前から取ったのだそうだ。
カタカナで書くのも憚られるが、実は「スケベニンゲン」と発音するのである。




【SCHEVENINGEN】の地下一階への入口

 

店は客席数が20席くらいの小さな、家族的な雰囲気の店である。
テーブルには紙のテーブルクロスが置いてあり、そこに色々な紹介が書いてある。
「スケベニンゲン」の名前の由来も書いてあり、オランダ人の「SCHEVEさん」がイタリア南部のリゾート地に行ったら、そこが「SCHEVENINGEN」市という名前だった。


そこでその名前がすっかり気に入った「SCHEVEさん」が市長に面会して、レストラン名に「SCHEVENINGEN」を使うことを正式に許可されたのだそうだ。しかしこの店名では、誰か(特に女性)を食事に誘い難いなー。




テーブルに敷かれた紙のクロスには説明がいっぱい。

 

南イタリア料理メニューの中から、私は「当店人気No.1」と書かれた「フリータータ」を注文した。
初めて見た名前なので、どんな物かも分からずに注文したのである。
出て来たのはスパゲッティ・ミートソースを卵で包んだ、いわばオムレツの変形のような料理だった。
形はオムレツだが、食べ進む内にほどけてスパゲッティになる。
野菜サラダ、飲み物が付いて、初体験のランチの1000円は安いと思った。




名物の「フリータータ」

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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