心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(74)・・・西新宿

忘年会で西新宿へ行ったので、少し街を散策してみることにした。
いま西口は小田急デパートが解体されて建て直しの最中で、通路が非常に分かり難くなっている。とりあえず地上に出た。西新宿と言えば、やはり「思い出横丁」であろう。
最近は外国人観光客に人気の場所で、見に来るだけでなく店に入って飲んだりしている。


 「思い出横丁」の入口



平日の昼間は、この道を通る人も少ない。
通る必要のない道だから、歩いているのは観光客と思って間違いない。
私は酒を飲まないので、ここはあまり縁が無い。でも以前は明かりが灯る頃は、ここは写真の題材としては素晴らしいので、時々、来ていた。

昼間は多くの店は開いていないが、ところどころに開店している店もある。
中ほどに行列の出来ている店があった。覗いて見たら、日本蕎麦屋で、店名は「かめや」だった。いまどき蕎麦屋に並ぶとは、「美味し過ぎるか、安過ぎるか?」のどちらかだろう。


「思い出横丁」の中ほど



「思い出横丁」を出て、表通りに出る。
すると安売り「チケット屋」が何軒も並んでいる。
入口の左右には「これでもかー!」というほど、びっしりとチケットの値段が書かれている。同じサービスが安く買えるなら、ここで買う方が合理的だ。

私も現役の時の出張では、安売りチケットを買っていた覚えがある。
買う人がいれば売る人がいる。でも売る方は現金を自分の懐に入れているような、なにか怪しい裏経済の感じがしないでもない。 


派手な「安売りチケット屋」



久し振りに都庁の方へ行ってみようと思った。
通常は地下一階の通路で、「新宿の目」の前を通って行く。
今回は地上から景色を眺めながら行くことにした。

イチョウ並木の場所に来て思い出した。
「新宿バスタ」が出来る前は、安いバス旅行の時はここからバスに乗った覚えがある。


 正面に見えるのは「新宿駅」



少し左方向へ行ってから、右へ曲がって進むと「京王プラザホテル」の正面に出る。
京王プラザホテルが完成した時は、「凄いホテルが出来た」と思ったものだ。
この一帯は元は淀橋浄水場があった場所で、その頃のことも知っている私は年をとるはずだ。

ホテルのドアガールは、アジア系の若い女性だった。
いまはこのホテルの利用客はアジア系が多く、値段も昔ほど高くないのだろう。
時代の変遷を目の当たりにした。


 「京王プラザホテル」のクリスマス・ツリー



更に先に進むと、右手に住友ビルが見えて来る。
現役の時はここに大事な取引先があり、時々、ここへは来ていた。
ある時、その会社の部長が『3階に全員がミニスカートの女性の床屋がある。いまから一緒に行こう』と誘われた。

お茶を誘うなら分かるが、床屋を誘われたのは私の長い人生でも最初で最後だった。
その時以来、私はこの床屋に通い続けているのである。
住友ビルの店が閉店になり有楽町本店と統合されて、私は今でも有楽町店に行っているから、もう50年以上になる。


左が住友ビル。右は三井ビル。



住友ビルまで来れば、もう向かい側が東京都庁である。
南展望フロアには草間彌生のデザインしたピアノが置いてあり、誰でも弾くことが出来る。また職員食堂も誰でも利用出来るので、以前に同級生を案内したことがある。

都庁はアートにも力を入れているようで、館内、館外のアートを見て回るだけでも半日は掛かる。天気さえ良ければ、新宿駅から都庁までは散歩に良いコースである。


 都庁1階広場のアート



(おまけの話)
都庁の1階に人工芝とアートのある広場と、何に使うのか分からないが館内の空間がある。上は都議会場があるようで、避難場所を想定しているのかもしれない。
ここに2月末までの予定で、素晴らしいアートが描かれている。

モノクロのモダンアートで、作者は大巻伸嗣氏である。広場の壁と柱に、全てモノクロのアート画が描かれている。私は今回で2回目だが、最初に見た時はその迫力に圧倒された。




都庁のこのようなアートは、次のような考えのもとに行われているようだ。
『変化し続ける都市の空間にアーティストの活躍の場を広げるアートプロジェクト「TOKYO CITY CANVAS」。その第2弾として、都庁第一本庁舎エントランス前にアーティスト・大巻伸嗣による巨大アート空間が出現。公開は2024年9月~2025年2月まで』。

この場所は都営地下鉄「大江戸線」で来ると反対側なので、気が付かない場所にある。
また都庁1階と言うが、ここは新宿駅から来ると「地下1階」である。
だから地上から都庁に来ると、同じく気が付かない。もったいないことである。




更にここに来ると、なんとも不思議な空間に入り込んだ気持ちになれる。
作品名は「みずのはし」で、作品に込めた思いは「水の流れをモチーフにした」ということだそうだ。

解説では『この作品にはミラーシートが使用されており、水面の輝きや反射が再現され、空間に立体感と明るさを生み出す仕掛けが施されている。これにより同作品はたんなる視覚的な美しさだけでなく、場所の記憶や歴史を象徴するものとしての役割も果たしている』とあった。
東京都も財政に余裕があるらしく、消えてしまうアートに莫大な費用を掛けている。


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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