心の伊達市民 第一号

小さな発見(35)

【人形浄瑠璃(1)】
マンションの掲示板に「人形浄瑠璃の公演」が自治会主催でマンション内で行われると、各家庭にチラシで案内があった。私の住むマンションは2600所帯以上も住んでいるから、一般的な自治会とは違うほどの予算がある。チラシには「人形浄瑠璃の世界」、「八王子車人形」、「十返舎一九」などの文字が見える。

「車人形」とは初めて聞く言葉だったので調べてみると、『江戸時代の終り頃に生まれた「山岸柳吉」が考案し、農山村や八王子織物の生産に関る人の娯楽として親しまれていた。それ以前の3人遣いの人形芝居を少人数の座員で簡易な舞台で、「ろくろ車」という車輪が付いた箱型の車に腰掛けて、1人の人形遣いが人形を操れるようにしたもの』だそうだ。

これは国の重要無形文化財に指定されていて、今回の公演では中央区も多額の補助金を出してくれている。 


 「人形浄瑠璃」のポスター



【人形浄瑠璃(2)】
私の住むマンションは2棟建てで、今回の人形浄瑠璃は向かい側のシータワーの3階ロビーで行われた。午後2時から始まった公演は1時間45分であったが、立ち見も含め150人以上が見に来ていた。出演者は太夫1人、三味線2人、人形遣い6人であった。1人で1体の人形を操るのだが、それは見事であった。

人形遣いはろくろ車に乗っているので、移動が素早い。しかも人形の足は床に着いていて、足を踏み鳴らす。だから3人で操る文楽より迫力がある。
一番盛り上がった場面では人形が4体出て来た。
これを文楽でやると人形遣いが12人も出ることになり、とてもこの演目は出来ない。

途中の休憩の前には観客に人形の説明と、実際に舞台で操りもさせた。
今回の演目は「東海道中膝栗毛」で、なんと作者の十返舎一九はマンションとの水路を挟んだ隣の「東陽院」にお墓がある。

【車人形浄瑠璃 YouTube】・・・国指定重要無形民俗文化財 八王子車人形 - YouTube


 公演開始前の舞台の上の人形



【バイオ技術の講演会】
3月15日(土)の東京国際フォーラムで、ネット証券会社が投資家を対象の講演会があった。色々な会社が自社の宣伝をするために、講演会を開催するイベントのようだった。
その中に「バイオ」に関する講演があったので、それを聞きに行った。

講演は慶応大学発のスタートアップ企業で、バイオ技術を利用して「脊椎損傷」を改善するものであった。講演時間が20分と短いので、社長も熱心に話をする。
司会者が「時間オーバー」の注意をカンペで知らせている。

現在は「AI全盛」のようだが、引退した私には「AI」より「バイオ」である。
不慮の事故などで人生を諦めていた人がバイオ技術で救われたら、こんな素晴らしいことは無いと思っている。


講演会場(東京国際フォーラム B1)



【銀座教会】
数寄屋橋にある「銀座教会」で、水曜日にパイプオルガンの演奏があるので聞きに行った。石破総理大臣はクリスチャンで、トランプ大統領と同じカルヴァン派の一派の長老派のプロテスタントである。

トランプ大統領は銃撃にあったが、銃弾が耳をかすっただけで命拾いをした。これは当然で、カルバン派では「神から選ばれた人は予め決められている」と考えるのだそうだ。私の行った銀座教会は「日本メソジスト系」だそうだ。

水曜日の午後0時15分から始まる礼拝に行ったら、この日は朝から雪が降ったせいか、
私以外に信者が4人いただけだった。
牧師の話と聖書朗読も簡単で献金も聖体拝領儀式も無く、オルガン演奏は5曲だった。
静かな雰囲気の中で巨大なパイプオルガンの音が響き、心休まる30分間だった。


 「銀座教会」の巨大なパイプオルガン



(おまけの話)【ベトナムのマンゴー】
もうなん年前のことだろう? 25年以上も前のことだと思う。
私の経営していた会社の人手不足に困り、ベトナムから実習生を入れたことがある。
その中にハンさんという、頭の良い男がいた。2年の実習を終えて帰国してからも、連絡は絶えなかった。

彼は私の会社で学んだ技術を使って会社を興し、まあまあ成功している。
10年ほど前に私は彼の会社を訪ねた時に、会社の入口に記念のマンゴーの木を植えた。
今年の3月になり、「たくさんのマンゴーが取れた」と写真付きのメールを送って来た。


 記念樹からマンゴーの収穫


ハンさんのメールは次のようなものだった。
『橋本社長さま、 お久しぶりです。社長はお元気ですか? 私達家族全員元気です。この時期、ベトナムでマンゴー果物がなります。社長とマンゴー木を植えた。いっぱい果物がとりました。美味しいです。・・・』

『今年、一回日本へ行きたいですが、ビザを方法教えて。行けばお会いましょう』とあった。外国人と日本語でメールのやり取りを出来るのは、私には嬉しいことだ。
でも変な日本語なので、少し疲れる。
今でもハンさんは私のことを「社長」と言うが、私の方はもう社長だったことは忘れている。


 マンゴーが沢山採れたようだ。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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