糸をつむぐように

モンゴル旅行記(8)

(前回の旅行記と重複しますが、本文の終了部分です。)

モンゴルでは草木染めの習慣がないと聞いていたが、
行ってみて納得。

草木が少ない。

夏の間に生える草は
遊牧民にとって山羊や羊に食べさせる貴重なもの。
それに染めには水をたくさん使う。
乾燥帯のモンゴルでは水もまた貴重。

という訳で
私たちは小川が流れ、そばに林がある
ちょっとモンゴル的とは言えないオアシスのような所で染めをすることになった。

紡ぎ車は日本から分解して持参した。

風露草と吾亦紅(われもこう)を全員で採取し、
馬乳酒を造る鍋でモンゴルの羊毛を染めた。

染めてない羊毛を手でほぐしてひとりずつ糸に紡いでみたり、
この日いっしょに参加したモンゴル流のフェルト作りも教わり、
楽しい一日を過ごした。


どんな旅にも感動があり、
人との出会いも素晴らしいものがあるが、
美術館や名所旧跡を巡る旅とは違う何か、
忘れていた何かがあったと思う。

そしてそれは時間とともに強く思い出されてくる。
いつも時間に束縛されている私たち。

忙しい忙しいと言っては
何か大事なものを失ってきたのではないだろうか。

短い旅だったけれど、
そこに流れている時間は長かった。

それを肌で感じてきたことが、
今回の旅の収穫だった。

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