久し振りに「明治神宮」に行ってみた。
コロナの前なら原宿駅の改札を出ると若者の待ち合わせで大混雑をしているが、いまはガランとしていて当時の面影は全く無い。明治神宮の鳥居をくぐる時も、外国人観光客の姿は全く無い。
本来の明治神宮の厳粛な静けさが戻っている。



明治神宮の原宿入口の鳥居


参道の両側にはコンクリートの歩道があるが、私は敢えて真ん中の砂利道を進む。その方がお参りするという気分が出るからだ。
行き交う人も見える範囲に数人で、明治神宮を独り占めしているように感じる。
先に進むと右側に日本酒の薦かぶりの樽が見える。



私は真ん中の砂利道を歩いて行く。


「薦かぶり」をネットで調べたら、「4斗樽」のことで、容量は72リットルと知った。酒を飲まない私には、酒の知識がかなり欠けていると思う。
かなりの数の酒樽が奉納されているので、なんとなく見ていたら、その中に知っている酒があった。
それは「金婚」という銘柄で、中高時代の同級生の実家の酒蔵のものだった。



しばらく歩くと、右側に奉納酒樽がある。


この酒蔵の名前は「豊島酒造」と言い、東村山市にある東京の日本酒メーカーである。かなり前に同級生で社長のTさんから、「酒母」が出来たが飲みに来ないか?」と誘われた。
酒の飲めない私は、私より少しは飲める女房を連れて彼の酒蔵を訪れたことがある。

工場を見せてもらい、社長からウンチクを聞かされてから酒母を少しだけ飲んだ。でも、なんだかよく分からなかった。
この酒は「明治神宮」と「神田明神」の御神酒として使われている。



同級生の酒造会社の「金婚」が見えた。


「金婚」の少し先に、また見たことのある銘柄の酒があった。
それは飛騨市古川町にある「渡辺酒造」の「蓬莱」である。
私の義兄は高山市の出身なので、私は何度か高山祭りを見に行ったことがある。

ある時、女房と一緒に高山市に行った時に、義兄から「古川に飛騨牛のステーキを食べに行こう」と誘われた。古川は高山本線で高山駅から3駅先で、まだあまり観光化されていないので、飛騨牛も安く美味しいからである。



飛騨古川の銘酒「蓬莱」があった。


食事を終えたら、義兄が「同級生の酒蔵があるので、見に行かないか?」と誘われた。そして行ったのが「渡辺酒造」だった。
今では古川はアニメの聖地として、飛騨古川駅は多くの観光客が来るようになったようだ。

町中に白壁の土蔵があり、その脇を小さな綺麗な川が流れていて、とても美しい町である。そこにある渡辺酒造は古川を代表する企業のようだ。



明治天皇と昭憲皇太后の御歌」


渡辺酒造で酒蔵の見学をした後に、座敷に上がりお茶をご馳走になった。
そしてトイレを借りたのだが、その時には驚いた。こんな驚いたことも珍しい。
なんと大と小の便器が木製で、その全面が「飛騨春慶塗」になっていたのである。

塗り物の中に小便をするという経験が無かったので、これは相当にドギマギした。久し振りに明治神宮に行って、お参りより「薦かぶり」で昔を思い出したのであった。



一番奥の本殿前の鳥居。


(おまけの話)
明治神宮のお参りを済ませ原宿駅に戻ったので、ついでに「竹下通り」の様子を見に行った。
竹下通りは若い女性に人気の場所で、クレープ・ブームはここから始まった。
駅前から竹下通りを見ると、ガランとしている。
こんな光景は見たことが無かった。
コロナ前なら、若い女性の人、人、人で、道路は先が見えなかったのだから・・・。



原宿・竹下通りの入口。


竹下通りを進んで行くと、両側に閉店した店が続く。
みんなコロナに負けたのだろう。気の毒としか言いようがない。
派手な店構えでも、お客はいない。なにしろ通りを歩いている人が少ししかいない。それも用事があって、この道を通っている人のようだ。



竹下通りはガランとしていた。


私の従弟(Tさん)は50年くらい前に竹下通りから近い場所に「ハリウッド・ランチマーケット」というファッションの店を出した。彼はアメリカ帰りの男で、その頃、現地で流行っていた本物のヒッピーだった。
彼はヒッピー文化を日本に持ち込み、アメリカの古着を売って大成功した。

今も続くアメリカの古着文化は、彼が作ったといっても間違いない。
そのTさんも、今は鬼籍に入ってしまった。 (合掌)



様々なトッピングのクレープ。


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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