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じもとブロガー
心の伊達市民 第一号
マンションというのは多くの場合、収納場所が少ない。
私はここへ引っ越して来た時に天井まで届く据え付けの棚をオーダーしたので、物入れは多い方だが、それでもまだ足りない。
地下一階には各戸用のトランクルームに、スチール製の物入れがある。
そこが溢れて来たので、整理をすることにした。先ずその候補に挙がったのが「お雛様」だった。
全く出すことも飾ることも無く、30年間も仕舞ったままだった。
断捨離予定の「おひな様」の前で寛ぐ「ポアン」
ある日のこと、女房が言った。『もう飾ることも無いので、波除神社でお焚き上げをしてもらいましょう。その前に今年だけ見納めに飾りましょう』ということになった。
地下のトランクルームに行ってロッカーを開いたら、ひな人形は一番下にあった。
上の荷物を全部出して、やっと一番下の「ひな人形」を取り出して部屋に持ち帰った。
居間に飾った「ひな人形」を珍しそうに、猫のペッパーが匂いを嗅いでいた。
私の「断捨離」はほぼ終っているが、これからは女房の所有物の断捨離が必要だ。
不思議そうにお雛様の匂いを嗅ぐペッパー。
「お雛様」と一緒に少しの物を段ボールに入れて、部屋に持ち帰った。
多くは女房の現役時代の料理関係の和食器などである。
女房は久し振りにそれらを見て、思い出に耽っている。
古い写真も出て来た。私の20代の頃の写真もあった。痩せている。今からは想像も出来ないほど違う男がそこにいた。女房の写真、子供の写真、ペットの写真などを見ながら、昔の思い出話をした。
写真というものは50年も経てば、思い出を提供してくれる素晴らしいものだと感じたのである。
小さな石膏の「おひな様」は断捨離しない。
「ひな人形」の処分だが、築地市場の「波除神社のホームページ」を見たら、毎年「名残の雛神事」として「お焚き上げ」が行われていると分った。
受付は2月4日から3月18日の間なので、2月6日に私は早速、波除神社で申込みだけ行った。
そして3月7日に家族で「ひな人形」を持参した。
4月にお焚き上げをするらしいが、その前に預かった「ひな人形」とお別れする前に「もう一度見たい」という人の為に3月20日から28日の間に神社で展示をした。
瀬戸物の「おひな様」も断捨離しない。
3月7日に家族で「ひな人形」を波除神社に持参するので、その間は自宅の居間で飾っておくことになった。この「ひな人形」は女房の母の手作りで、「木目込み人形」である。
女房の母は色々な趣味を持っていて、木目込み人形作りもその1つだった。
もう彼女もアチラヘ逝ってしまったので、手放しても怒られないと女房が思ったのであろう。
人形というものは長く家にあると、なぜかゴミとして捨てるという選択は出来ない。
その人形が「魂」を持っているように感じるからだろう。
4月に「お焚き上げ」をするのだが、どこか他の場所らしい。
そこで最後のお別れに、もう一度、「ひな人形」を見に行った。
ゴミならお別れという気にもならないが、「ひな人形」は別だった。
波除神社の「名残の雛神事」のお知らせ。
3月20日に家族で波除神社に「ひな人形」の様子を見に行った。
境内の左右の獅子殿の獅子の前に、私の思っていたより多くの「ひな人形」がそこに飾ってあった。
みんな狭いマンションで持て余したか、或いは娘も家を出て独立したのだろうか?
参考までに「人形の町「岩槻」を調べたら、『人形製造業は、ここ10年間で従業員数、事業所数ともに48%減少している』と出ていた。
我が家で「ひな人形」を断捨離するくらいなのだから、48%の減少もやむを得ないか。
お歯黒の獅子頭の前に並んだおひな様。 我が家のおひな様は左端下。
(おまけの話)
以前に私が住んでいた家は割合に広かったので、物は捨てなくても仕舞う場所があった。
子供の頃に住んでいた家は更に広い昔風の家だったので、夏は涼しかったが、冬は隙間風が吹き込んで寒かった。
今はマンション住まいとなり、隙間風は入らないので暖かく過ごせて快適である。
その反面として物を入れる場所が少ないので、なるべく物は買わず、捨てなければならない。
いわゆる「断捨離」である。
銀座・源吉兆庵のひな祭り
最近、読んだ雑誌に作家の五木寛之氏が、「反断捨離」で面白いことを書いていたのを読んだ。
【そもそも所有ということが無意味である。周囲に自分の物が溢れているというのも錯覚で、だからそれを捨てたところで大した意味はない。
人間の文化とは何千年、何万年の記憶の集積の上に成り立っている。いわばゴミの山に埋もれていまの時代があるのだ。物を捨てたところで、私達は無一物の姿に戻れるのだろうか?】
「源吉兆庵」は和菓子屋さん
私の世代の者達は戦後の混乱の中で子供の頃は食べ物に不自由し、学生時代は「三種の神器」と言われるような家電製品が登場し、社会人となり自家用車に乗り、外食が盛んとなった。
その後も次々と魅力的な製品が世の中に溢れて、手当たり次第に買いまくった。
引退したら欲しいものも無く、過去に買い集めた(今ではガラクタになった)品物に埋もれている。
だから自分の居る場所を確保するには、断捨離が必要なのである。人間とは愚かな動物である。
期間限定で無料見学が出来た。
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伊達季節移住のススメ 心の伊達市民 第一号
アクセス総数:1,394,812
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
引用元:洞爺湖周辺地域マガジン「むしゃなび」
https://mushanavi.com/author/jiyujin/blog2/entry-7080.html
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