心の伊達市民 第一号
雨の中を歩く
5月になり真夏のような天候になったとい思ったら、その後は雨ばかり降っている。
雨だからといって、私は家には居られない。なんとか用事を作って家を出た。
先ずは図書館に読み終った本を返して、用意された本を借り出すことにした。
築地の駐車場の横の路地を歩いていたら、雨に濡れて花が咲いていた。
「スイカズラ」(花の名前は全てGoogle Lensで調べた)
その花の写真を撮っていたら、自然と童謡の歌詞が頭の中に浮かんで来た。
「あめあめ ふれふれ かあさんが じゃのめで おむかえ うれしいな ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン」。子供の頃は雨降りは、特にイヤでもなかったような覚えがある。
この歌詞の中に登場する「じゃのめで おむかえ」が分かる人は、もう少なくなってしまっただろうと思う。「じゃのめ」とは「蛇の目」と書き、竹と紙で出来た和傘のことで、中心に蛇の目のような模様があることから来ている。
「ジャスミン」
次に雨と言えば、日本語の題名『雨に歩けば』が思い出される。この歌はアメリカでジョニー・レイが歌い大ヒットした「Just walking in the rain」であるが、それを和訳して日本でもヒットした。
でもこのフレーズが強烈過ぎるのか、「in the rain 」の後の歌詞は知らない。
洋曲でも、歌謡曲でも、歌詞の一小節だけは頭に焼き付いていても、「題名が分からない」ということの方が多い。この歌は題名と出だしの歌詞が同じなので、覚えていただけだ。
「サルビア・ミクロフィラ」
雨続きで、次に西田佐知子が歌った『アカシアの雨がやむとき』がある。
「アカシアの雨にうたれて このまま死んでしまいたい 夜が明ける 日がのぼる 朝の光のその中で 冷たくなった私を見つけて あの人は 涙を流して くれるでしょうか」。これだけはなぜか、1番の最後まで歌詞を覚えている。
あの頃の西田佐知子は美人だった。でも歌詞は「雨」、「死」、「涙」と暗い。
これだけ暗い歌詞の歌がヒットしたのは、なぜなんだろう?
この歌がヒットした年は「安保闘争」で樺美智子さんが圧死、社会党の浅沼委員長が刺殺され、時代は大きな転換期を迎えていたのである。
銀座1丁目の並木通りに咲く紫陽花
駐車場の横を抜けて、先に進む。
少し先のいつも贔屓にしているコーヒー豆屋「LIVE COFFE」、いつもの豆を買おうとしたら売り切れだった。こんなことは初めてだったが、仕方ないので他の豆を買って来た。
そのまま進み、中央区の図書館に行った。借りた本を返し、用意された本を借り出した。
そして晴海通りまで歩いて、都バスに乗って東京駅まで行った。
昨日も来たのだが、目当てのフランスパン屋「VIRON」が1年に1回の休みになっていたからだ。
紫陽花は雨が似合う。
目当てのパゲット(432円)を買ってから、銀座まで歩いて行った。
銀座1丁目の「並木通り」を通ったら、もう「紫陽花」の小さな花が咲いていた。
もう紫陽花の季節なのか? 少し早過ぎないか? でも紫陽花は「雨が似合う」と思った。
いつもは行列の出来ているパン屋「CENTRE」は雨のせいで、並んでいる人はいなかった。
買って帰ろうかと思ったが、荷物が多かったし、もうVIRONのパゲットも買ったしと思い止めた。
「VIRON」のパゲットは固いが美味しい
昼飯を簡単に食べてから、EPSONスクエアのギャラリーに写真を見に行った。
この日は森本真生という女性の「私の森」という作品展を開催していた。
私はプロの写真展を見るのが好きで、そこから少しでもヒントを得たいと思っている。
しかし今回の写真展は違った。あまりにアートであり過ぎる。
それは簡単に言うと、「わざとピンボケにした写真」なのである。
こうなると私の理解を越えてしまい、参考にしたくても出来ない。
最後まで、雨の一日だった。
今回の展覧会での森本真生さんの代表作(写真撮影OK)
(おまけの話)
家に戻りパソコンを開いたら、懐かしの人からのメールが届いていた。
その人こそ、私の前立腺癌を発見してくれた恩人の虻田町の石田内科胃腸科医院の石田医師だった。
少し前のブログ「レントゲン写真」で書いた後に、『伊達市に行かなくなって10年も経つが、石田さんは元気にしているだろうか? あの時のお礼をもう一度言わなくては・・』と思い立ち、レントゲン写真を添えてメールを送信した。
その私からのメールの返信だった。『昨日、妻と「橋本さんどうしているかな?」と話していたところに、橋本さんからメールを頂き余りのタイミングの良さに驚いているところです』とあった。
伊達市カルチャーセンターの桜(石田さん提供)
私の前立腺癌を発見してもらった経緯であるが、私の女房は今から35年くらい前に胃癌の手術をしたことがある。10年以上も前のことだが、その時点で女房は既に25年くらい経過していたが、石田医師から『久し振りに腫瘍マーカー検査をしたらどうですか?、簡単ですよ』と言われたので、私は女房を車に乗せて虻田町の石田医院まで行ったのである。
その時に石田医師から「せっかくの機会だから、橋本さんも検査を受けてみたらどうですか?』と言われて、予定外だが検査を受けた。
その結果が女房は「問題なし」、私は「前立腺癌の疑いあり」だったのである。
そして東京に戻ってからの再検査でも同じで、私は「小線源療法」を行い、前立腺にヨウ素125を埋め込まれたのである。
「ムギセンソウ」
伊達市滞在中は石田医師には、ずいぶんとお世話になった。
私はゴルフ場のコテージのベッドから寝ている間に落下して、肩甲骨を骨折した。
その時も石田医師が早朝からコテージに駆け付けてくれて、私を洞爺湖温泉病院に運んでくれた。
また8月には石田医師本人の手作りの豪華料理を、自宅でご馳走になるのが恒例となっていた。
お世話になるばかりで、忙しい石田医師は東京に出て来ることもなく現在に至っている。
私からメールで『私の元気な内に、東京に来て下さい』と知らせておいた。
「アルバアオイ」
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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