心の伊達市民 第一号

消えゆく路地裏 


都心はビルばかりで、土が無い。
たまに見掛けるのはビルの前にある、小さな緑地である。
しかし少し外れた昔ながらの住宅街に行くと、様相が変わる。そこは路地裏である。
そこでも地面はコンクリートで土は無いが、緑が多い。


 勝どき(1)



意外であるが、近所にも少しだが路地裏はある。
狭い路地を挟んで、両側に2階建ての家が連なっている。
中央区は2035年くらいまで人口が増え続けるようなので、路地裏は壊されて高層マンションになってしまうに違いない。いつ再開発で無くなってしまうか分からない。 


 勝どき(2)



私がここへ越して来てからも、路地裏が無くなってしまった場所もある。
いま撮影しておけば、20年後には貴重な記録になるかもしれない。
「路地裏」という場所は、とても「庶民生活」を感じさせてくれる。
マンションは冷たい感じがして、生活感が乏しい。


勝どき(3)



色々な事情でマンションを去る人達が1年にかなりの数がいるが、知らない間に去ってしまうので、生活感が感じられないのである。物の値段が上がる世の中の動きに合わせるように、管理費と修繕積立金が上がった。

ある時、マンションの管理会社の人に聞いたことがあるが、引っ越しする人達で一番多い理由は「経済的問題」だそうだ。


 勝どき(4)



路地裏というのは公道だと思うが、慣れていないと入り難い。
住民以外には、郵便、新聞、宅急便などの他にそこに入る理由が無いからだ。
私もいつもは横目で見て通り過ぎていたが、今回は思い切って路地に入ってみた。

「おまけの話」で解説したが、「路地は人家の間で、関係者以外は通らない極端に狭い道」なので、やはり私が入り難かったわけだと納得した。


勝どき(5)



路地裏に一歩足を踏み入れると、緑や花がいっぱいである。
それは各家庭が、玄関先のプランターに植えた緑と花である。
中にはプランターに植えられた木が、人の背より高くなっているところもある。

そんな家は木の育ちに合わせて、プランターも大きなものに変えているのだろう。
みんな自分の家の庭のように、大事に植物を育てている。


月島(1)



中央区にはビルが多くて、路地裏はほとんど見掛けない。
私の住む「勝どき駅近く」と、隣町の「月島もんじゃ通り」に少しあるくらいだ。
人形町や区役所の近くにあるのは細い道でも店があるので、それは「横丁」になる。
今回のブログは路地裏が失われる前に、1人で遠慮しながら路地裏を徘徊した記録である。


月島(2)



(おまけの話)
突然だが「路地裏」、「裏路地」、「横丁」に違いはあるか?と思い調べてみた。
「路地」とは本来、「露地」と書き、屋根などの覆うものが無い土地である。
『路地裏とは、表通りに面していないところのこと。

路地は表通りに面していない道というニュアンスを含むため、路地の裏であれば表通りのことになりそうだが、この「裏」は路地よりも更に裏(奥)で、路地を入り込んだところを表す。また、「裏道」や「裏通り」からの連想で、路地の狭さや薄暗さを強調した表現である』。


月島(3)



『裏路地と路地裏はほぼ同じ意味であるが、路地裏が路地に面したところも含んだ場所を指すのに対し、裏路地は路地そのものを指す。路地の奥まったところにある店を表す際、路地裏を使って表現するならば「路地裏の店」となり、裏路地で表現するならば「裏路地に面した店」となる。


 月島(4)



「横丁」とは、表通りから横に入った道筋のこと。路地が横丁になっていることもあり、ほぼ同義で用いられることもあるが、路地は人家の間で、関係者以外は通らない極端に狭い道を指すのに対し、横丁は店が立ち並び、ある程度の道幅がある通りを指す。

また、普通は「◯◯路地」と名前を付けられることはないが、横丁はその通りの名前として「△△横丁」と付けられるものである』。


 月島(5)

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コメント

    Shinji

    Shinji

    ”いつもは横目で見て通り過ぎていたが、今回は思い切って路地に入って” みてくれてありがとうございます。20年経ったらいや10年かも、貴重な記録となること、請け合いです。最近、昭和30年代の新宿、渋谷の写真を見ると、記録の貴重さがよくわかります。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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