心の伊達市民 第一号

36℃の「浜離宮恩賜庭園 」


台風6号が去ってから、猛烈な暑さが続いている。
それでも私は家を出る。もう義務になっている感じがする。
中央区は毎日のように「熱中症情報」を、メールで送って来る。

いつも同じ文章で、『本日は暑さ係数が「厳重警戒」以上と予想されています。炎天下の活動は控え、こまめな水分補給、休憩を心掛けて下さい』とある。
この日の私は「浜離宮恩賜庭園」にキバナコスモスを見に行った。


 36℃の中を「築地大橋」を渡る



交差点に行くと、丁度、東京BRTが出たばかりだったので、歩いて行くことにした。
午前10時でも、もう相当に暑い。浜離宮に行くまでに、全く日影は無い。
隅田川を築地大橋で渡る時には、少しだけ川風が吹いていた。

その先はジリジリと暑さが追い掛けて来る感じで、公園の入口に着いた。
今年は「都立公園開園150周年」のようだ。
入口でいつものように生まれた年を聞かれ、シルバー料金の150円を支払う。


 今年は「都立公園開園150周年」



公園に入ると、この暑いのに外国人観光客が来ている。
しかしアジア人の観光客はいない。日本人もほとんどいない。
欧米系の観光客は、日本的なものに触れたいのだろう。

私は「300年の松」の前を通り過ぎて、水路に架かる木橋を越える。
橋の上の板がいい感じに痛み、古びている。


木橋を渡ってお花畑へ



木橋を渡り、すぐ右手の大きな木を見に行った。
この木は「ユリノキ」で、春に花が咲いているところを初めて見た。
「花が咲けば、実が生る」と思うので、その後のユリノキを見に行ったのである。

ユリノキの実は、これから花が咲くような形をしていた。
これが冬になると蕾が開き、種が現れて松笠のようになるそうだ。


「ユリノキ」の実



ユリノキの前は広いお花畑になっていて、季節により色々な花が植えられる。
いまは「キバナコスモス」が見頃を迎えていて、蜂や蝶が飛んで来ている。
外国人観光客がキバナコスモスに囲まれて、嬉しそうに写真を撮っている。

周りを見回したら、1人で来ているのは私だけだった。
でも長いコロナで1人に慣れてしまったのか、全く寂しいとは思わなくなった。


「キバナコスモス」が満開



キバナコスモスは「赤色」と「黄色」が植えられている。
良く観察していると、どうも蜂は「赤」が好きなようで、黄色の花の方にいない。
その蜂もミツバチより大きく、調べてみたら「アフリカミツバチ」という種類のようだった。蜂は花の蜜を吸う時に花に止まってくれるので、写真を撮り易い。


 「アフリカミツバチ」らしい。



黄色のキバナコスモス畑には「ナミアゲハ」がいる。
蜂と蝶で、色により住み分けているのかもしれない。
しかし蝶は蜜を吸う時でも、花に止まらない。

常にヒラヒラと舞っている。だからコンパクトカメラで撮影するのは難しい。
20枚くらい撮影して、やっとそれらしい写真が撮れた。


 「ナミアゲハ」



(おまけの話)
この日の東京は自分の体温と同じくらいの、36℃超えだった。
浜離宮恩賜庭園は日影が少ないのだが、私の贔屓の場所がある。
そこは公園と隅田川に挟まれた水路の横の、大きな木の下のベンチである。

ここは海風が通るし、ほとんど人が来ない。
この場所で買って来たランチを食べて、飽きるまで本を読む。
空気は熱いが自然の風があるので、汗はかかない。


 風の通る木陰で休む



ベンチの右手に「東京みなと丸」が係留されているのが見えている。
私が6月初めに「東京みなと丸」の乗船予約をしていたら、その10日前に電話があり、『臨時メンテナンスの為、当分の間、運行は見合わせとなりました』と知らせて来た。

もうあれから3ヵ月近くになるというのに、ホームページを見ても「再開」のお知らせが無い。なにか重要な欠陥が見付かり、イタリアから部品を取り寄せているのかもしれない。東京都は「日本の船を買えば、こんなことにならなかったのに」と私は思っている。


係留中の「東京みなと丸」



ベンチから立ち上がって池の方に行ったら、なにかが飛び回っている感じがした。
目が悪いのでよく分からず、ジッと見詰めていたら、どうやら「赤とんぼ」のようだった。数匹が高速で目の前を通り過ぎて行く。見失うと、またどこからか現れる。

カメラで追っても、早過ぎて追い付かない。
次に現れそうな場所にピントを合わせて待ち構えた。
そして小さく写っていた「赤とんぼ」を、家で引き延ばしたのが「これ」である。


  もう「赤とんぼ」が飛んでいた。

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    ”ジリジリと暑さが追い掛けて来る感じ” という表現はよくその状況を捉えている感じがします。赤と黄色のコスモスに来る蜂とアゲハ蝶、両方の写真共に、よくチャンスをつかみましたね。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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