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ビブ・マルドゥム・モスク

(イメージ画像)


 自分が若い時期…一人旅が大好きでした…特にヨーロッパはスペイン・ポルトガルがとても好きでした…。「トレドを見ずして、スペインを語るなかれ」という言葉があります。トレドは、スペインのほぼ真ん中、首都マドリードから南へ71キロのところにあります。現在は人口6万人ほどの小さな都市ですが、1561年、首都がマドリードに遷されるまでは、カスティリャ王国とその後のスペイン王国の首都だった…。

 今もトレドの旧市街は、城壁の中を石畳の曲がりくねった小路が残り、その先に古い宮殿や教会が顔をのぞかせる…。中世の佇まいをそのまま現在に伝えるトレドは、タホ川に囲まれた旧市街が世界文化遺産に登録されています。

 この街には、旧イスラム寺院の壁に塗りこめられたキリスト像伝説まで残っています。その寺院は、999年に建てられたビブ・マルドゥム・モスクです。

 元々、トレドは、ゲルマン人が建国した西ゴート王国の首都として発展したけど、アフリカからイスラム教徒が侵入し、711年に同王国は崩壊します。その後、トレドはイスラム教国の中心都市として栄え、モスク等多くのイスラム建築が建てられたそうです。

 1085年、イスラム教徒からトレドを奪い取ったのはカスティリャ王国だった。伝説によれば、ここを占領したキリスト教徒たちは、モスクの壁の中からキリスト像を発見したそうです。

 しかも、その時、目の前に日の光が射しこんで来た事から、このモスクは「光のキリスト」というキリスト教の聖堂として使われるようになつたようです。

 もっとも、イスラム教徒が、モスクにキリスト像を塗りこめる事は考えられず、この伝説も、キリスト教徒のイスラムに対する敵愾心から生まれたという説もある。後に、スペイン王国の首都がマドリードへ遷されたのも、トレドに残るイスラム教の残り香が嫌われたためといわれている…。

 遷都以降、トレドは凋落しましたが、そのおかげというべきか、中世の街並みがそのまま残る事になりました。1980年代以降は、建物の改修や増築が厳しく制限され、中世の街並みがそのままに保全されている…。

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