前回の旅行記では旧ソ連のアントノフ50人乗りを紹介したが、
隙間風がピューピュー鳴る飛行機だった。

バスが空を飛んでいるような飛行機は
目的地を過ぎた所に着陸したのだった。

双発のプロペラ機なので有視界飛行だ。
雲ひとつ無い晴天だった。

窓側に陣取る僕は自然の中に
白い丸いものが整然と並んでいるのを見下ろしていた。
目的地を通り過ぎて着陸していたのだった。

そこにはサイドカーが待っていて
パイロットと副操縦士はどこかに行ってしまった。
2時間くらい我々は砂漠に放置された。
パイロットが帰るまでどうしようも無い。


後で聞く所によるとパイロットは
アルバイトに荷物運びをしているらしい。

このゲル(中国語ではパオ)ホテルは
旅行者のイベント用の宿泊施設だった。

ウランバートルに着いて常宿だったのは、
当時モンゴルに2軒しか無かったホテルのひとつで、
大きな部屋の他に応接室も有ってバルコニーは2ヶ所あった。
ソ連統治下のモンゴル軍の将校用のビルだった。

バスタブは無くシャワーだけ
しかしお湯は出ずチョロチョロと茶色い水が出るだけだ。
独立したばかりのモンゴルはひどいインフレで、
タクシーは20円で街の中心部まで走った。

空港で両替したが紙幣のみ。

凄くヨレヨレで汚く(トゥグルク)
一万円両替したら10センチ近い厚さの紙幣がきた。
高価な品を買わない限り、
買い物するたびに汚い紙幣は更に増えていった。

アントノフの件で
主催者は戻ったパイロットにカンカンに怒っていたが、
予定外のゴビ砂漠に我々は大喜びだった。


それでも人生は進んでいく 糸をつむぐように

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北海道室蘭市で生まれ育った無骨で頑固なオヤジですけど? 何か?
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